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トゥルース 闇の告発

THE WHISTLEBLOWER

THE WHISTLEBLOWER
2010年
ドイツ・カナダ製作
ラリーサ・コンドラキ監督

レイチェル・ワイズ
モニカ・ベルッチ
デヴィッド・ストラザーン
ヴァネッサ・レッドグレーヴ

確かに「内部(不正)告発者」である。

紛争後の管理地区で、民間警備会社が国連組織の軍やアメリカ軍と共に活動している事実を知った。
このような地区に派遣されると、給料もよく単に給料目当てでやってくる人間は多いはずだ。
国連職員だと訴追免除もある。
家から離れて混乱の地に来てこの特権である。矜持のない無自覚な人間にとっては、何でもアリにはなるまいか?
(環境的に、、、旅の恥はかき捨てなんてことわざが日本にもある)。
公務員だけでなく利潤を至上目的とする一般企業が入り込んでくると更にややこしくなると思える。
統制が取りにくいだろうな、、、利益に傾くなとつくづく感じた。
悪しき官僚主義が蔓延り易い土壌となるだろう。
主人公が、パソコンメールで訴える人道主義というのは、アメリカのミリタリー・ヒューマニズムに対する皮肉か?
(アメリカは事あるごとに、人道主義を唱えて覇権・侵略行為をしてきた)。

ユーゴスラビアの解体で生まれた、スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、マケドニアの各国であるが、言語、宗教、民族からいってもどうまとまりをつければよいか分からぬ国々である。
民族は20以上あって、言語がどれくらいだったか、、、方言が200とか、何かで読んだ記憶がある。
個人観や社会観も大きく違っていてどう共通理解を得られるか、というレベルから難しい。
(国同士の関係も含め)。
ここの舞台はボスニア・ヘルツェゴビナであるが、まず映画を見ても国としてどうにも成り立っていない。
紛争は治まり国連監視下で人々が暮らしている時期とは言え、人々がどう暮らしているのか、映画からはほとんど見えない。
一般の市街と民衆の光景がほとんどない。
虚無的で諦観の漂う、殺伐とした場所・場面ばかりが続く。
少女たちの孤立無援な姿が痛々しい限り、、、。

主人公は警官として国連平和維持の任務で赴任し、ジェンダーの問題を担当するが、人身売買が組織ぐるみで行われていることに気づく。
彼女は囚われの身のひとりの少女の実情を知り、そこから非道なシステムに独りで分け入り、追求・告発してゆく。
映画の焦点は、ほぼこれに尽きる。

平和維持の目的で派遣された軍人・民間人が年端もゆかぬ少女の売買を行っている。
その土地の男たちはほとんど戦火で亡くなっているのだから、人身売買が誰を相手に行われているかは言うまでもなかった。
組織内での捜査は全て先手を取られ握りつぶされる。
組織の最上部まで汚染されていた。
捜査を進める中、彼女自身も危険な立場に追いやられてゆく。
主人公はその事態に途方に暮れるが、助けようとして失敗し射殺された少女に対する強い思いもあり、そこで調査して得た資料を全てBBC―マスコミに公表する手段をとる。
マスコミ自体如何わしいものだが、使いようである。
中央突破がダメならまずは外圧、民衆に訴えるしかない。

このような人身売買が世界各地にわたり存在するという事実がエンディングに公表される。
統制がとれていない混沌とした廃墟と化した場所ほど、権力(国連という名目)によっていいように荒らされるものに思えた。
権力の傘の下に群がってきた無責任で金儲けに取り憑かれた空虚な人間によって、命を消費される人間が確かにいるということだ。
では、そのような非道システムが、どのような組織・共同体・国家において消滅できるのか、、、
少なくとも経済や道徳や軍事力、政治でどうにかなるものでもない。
民族・言語・宗教によって整合された国などそもそも考えられるか。
それが出来ても果たして、非道なシステムが発生しないか。
人間の本性から自然に生じるレベルのものであれば、人間を早くやめる算段が必要である。
恐らくこれが正しい。


単に男の性だけの問題ではなく、少女を売る身内(女もいる)も含めた、事態である。
紛争後の貧困などは、もとより理由にはならない。






芸能記事を読んで最近気づくが、芸能界なども多分に人身売買的な関係によって成り立っているようだ。
とは言え、徹底した契約関係で解決する問題かどうかは分からないが。
われわれの日常生活・仕事場を省みても、広い意味での人身売買的構造は根付いている。

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