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そして誰もいなくなった

AND THEN THERE WERE NONE01

AND THEN THERE WERE NONE
アメリカ
1945年
ルネ・クレール監督・脚本
アガサ・クリスティ原作

バリー・フィッツジェラルド、、、判事
ウォルター・ヒューストン、、、ドクター
ルイス・ヘイワード、、、ロンバード
ジューン・ドペレス、、、ベラ


”AND THEN THERE WERE three”
スティーブ・ハケットの抜けたジェネシスが出した最初のアルバムタイトルをみて、なるほどねと当時思ったものだ、、、。
この映画は、、、そして”ふたり残った”。

途中で嫌にならない、わたしにとっては数少ない映画である。
テンポが絶妙であり、目を離せない。
孤島という閉塞空間にひたひたと起こる狂気の殺人劇である。
彼らを招いたホストが不在であるという構造には魅せられた。


全体に軽みがあり、幾らかコメディタッチで、人物像が少し人形めいている。
ひとりまたひとり”10人のインディアン”の歌詞に合わせて殺害されてゆき。
このメンバーの中にこそ、そのホスト=犯人がいるとして、皆が互いに疑心暗鬼となり、不信感を募らせてゆく過程は描かれているのだが、、、。
何と言うか、情念の部分が抜け落ちている。
役者たちは至って達者な人ばかりなので、演出上のことだと思われる。
とは言え、役者の演技や脚本に、無駄がなく簡潔で上品な雰囲気が味わえた。
細かい仕掛けや演出の工夫は充分感じられ、最後の電灯の傘の使い方など思わず唸ったところだ。
猫も毛糸も人形も鍵もモノクロの光の明暗の中で、とても活きていた。
映像の解像度は、最近観た古典映画の中でも良い方ではないが、画面に傷が見られなかったのは大切に保管・管理がなされていたためか。
役者たちの顔に馴染むのにやや時間を必要とした(笑。

今更ストーリーについての感想を書く気は無いが、最後のはっきり原作とは違う(戯曲版だという)オチは、それはそれでとても楽しめる。
11人目がヒョイと現れるところなども、粋である。
(彼は最初に印象的な姿を見せていたが)。
よく練られている。


個性から言って一番癇に障る判事がやはりサイコパスで、わたしにとってあまりサスペンスとは言えなかったが、充分展開を楽しめる内容ではあった。
客の中に犯人であるホストが紛れ込んでいると皆に明かすのも彼であるところからも典型的サイコである。
ただ、死ぬ前にあの種の善行を行って、死ぬんだという心象も動機も全く共感は出来ない。
余りに手の込んだ悪辣な仕掛けをわざわざ死期も間近な男が組む事自体、ご苦労様なものである。
(やはりサイコらしい)。
その分のシラケはあるのだが。
異常設定が基本となっているのだから仕方ない。
流れを楽しむ映画であろう。

最後に残る男女のやりとりも軽妙でよい。
信じることで救われる、となる。
物語の最後に、ここは説得力があった。
結局はラブ・ストーリーでハリウッド調にキメたと言えるか。
(ルネ・クレール監督ではあるが)。


しかしこの既視感の度合いは、やはりどれだけこの作品が後の映画界に反復されてきたか実感するものである。

充分にリスペクトに値する先駆的映画であろう。(オリンピックに影響された表現、、、(笑)。


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COMMENT

No title

早朝に、おはようございます!

睡眠薬5錠飲んでも寝られず、もう今日は徹夜になるな、と絶望の崖っぷちにおります・・・。

この記事の題名を見て、一瞬日曜日に藤原君が主演でやっているドラマの事かと思いました。とてつもない勘違い・・・失礼いたしましたm(-□-)m

サスペンスやホラーがお好きなんでしょうか?

私は最近、一時爆発的なヒットを記録した、『SAW』という映画をファイナルまで7作、ぶっ続けで観ました。GOMAさんは観た事ありますか?

個人的には、やはり1作目が素晴らしいと思っています。後のは・・・人気が出たから続編作りました的なところがありますが、目が離せない展開で、なかなか面白かったです。GOMAさんのご感想を聞きたいです。

ありがとうございます☆

>
> 睡眠薬5錠飲んでも寝られず、もう今日は徹夜になるな、と絶望の崖っぷちにおります・・・。

さぞかし、お辛いことでしょう。
わたしにも、経験有りますし、現に睡眠導入剤は、軽いものではありますが服用中です。
ただ、わたしはそれで眠ってしまいますので、、、。
眠るための方法、探ってみたいと思います。

> この記事の題名を見て、一瞬日曜日に藤原君が主演でやっているドラマの事かと思いました。

わたしもそういう番組があることは知っていますが、今ドラマを観る余裕は全くありません(笑。
話は若干逸れますが、 藤原君っていつも極限的な役柄ではありませんか?少なくともわたしの中では、非常に極端な追い詰められた役を演じる彼しか知りません。

> サスペンスやホラーがお好きなんでしょうか?
どちらかといえば好きではありません。
特にホラーは大の苦手です。これまでの記事でもそれは公言しています(爆。

> 『SAW』という映画をファイナルまで7作、ぶっ続けで観ました。GOMAさんは観た事ありますか?
今日観てみました。
恐る恐る(笑。
最初のものを、、、。

> GOMAさんのご感想を聞きたいです。

記事にしました。
また、コメントなど宜しくお願いします。
では。
よく眠れますことをお祈りして、、、。

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GOMA28

Author:GOMA28
日々思うことを綴ってゆきます。
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ることもあります。
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