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スペル

Drag Me to Hell

Drag Me to Hell
2009年
アメリカ
サム・ライミ監督・脚本
(スパイダーマンはお気に入りである)。

アリソン・ローマン、、、クリスティン・ブラウン(銀行の融資担当の女性)
ジャスティン・ロング、、、クレイ・ダルトン(心理学の大学教授)
ローナ・レイヴァー、、、シルヴィア・ガーナッシュ(クリスティンに呪いをかけた老婆)
ディリープ・ラオ、、、ラム・ジャス(霊能者)
まさに”Drag Me to Hell”であった!

「スペル」も結構イケる邦題だ。まさに呪文のせいで地獄に突き落とされるのだ!


わたしは、ホラーにめっぽう弱い。
これは、かなりのホラーであった。

ホラーといえば、昨日「The Ring」のところで、「死」について10行ほど書いた文がきれいに消えてしまっていた。
アップして(したつもりで)、ブログの確認でみたら、そこの部分がすっぽり抜け落ちていたのだ。
あれは、その時の思考と気持ちの文脈内で出てきたものなので、もう書けない。
ホラーである。(実はこれと近いことが最近、何度かある、、、)
「The Ring」そのものは、全く怖いとかいう類のホラーではなかったが。

これは、とても怖かった。
というか、ショッキングであった。
暫く、残りそうだ。
話の筋も怖いのだが、何もあそこまでグロテスクに汚らしくしなくてもよいではないか、、、という生理的なショックも大きい。
この手のものがダメな者にはかなりくる、、、。

しかし、この映画、単に怖くて汚らしくてショッキングなだけではなく、非常に細やかに計算されて作られている。
特に、クリスティンが自分のボタンをガーナッシュに押し付けようと墓地に向かう時に、乗っていた車の揺れでボタンの入った封筒が、中身の違う他の封筒と入れ替わってしまうところなど、感心した。
大きな流れとしても、濃密な畳み掛けと最後の来るとは思いつつも来てしまう展開も充分観ごたえがあったが、それを支える雰囲気(気配)が細部・色調の拘りで見事に表現されている。
とは言え、話の運びだけでもしっかり怖いのであるから、あのハエ絡みのゲロっというのはなくてもよかったのではないか。

これ程、濃密で切羽詰る3日間というのもあるまい。
それにしては、クリスティンはタフであり、彼女を見守るクレイも理想の彼氏ではないか。
彼女のあそこまで、呪いに対し敢然と立ち向かう姿には、応援したい気持ちも自然に湧いてくるものだ。
クレイの霊に対し合理的な懐疑心をもちながらも、彼女のために尽力する気持ちもとても伝わる。
ラムも如何にも霊界の専門家然とした態度で彼女を支えようとする、よい味を出していた。


だが、この話余りにも「不条理」である。
何もこれ程の呪いがクリスティンにかけられる必要がどこにあったのか、、、。
クリスティンは他の人と比べても相当に善良な人間の部類である。
ガーナッシュとは、そもそも何者であったのか。
単にクリスティンとは、ガーナッシュに出会ってしまった「運の悪い人」なのか。

そうだ、運はひどく悪い。
勿論、ガーナッシュにかけられた呪いのせいではあるとは言え、、、。
彼氏の気難しい格式張った母親に漸く気に入られたところで、呪いの効果で無茶苦茶にされる。
自暴自棄になったが、何とか切り抜け一時ライバルの奸計で白紙撤回された次長の椅子を正式に射止めたのに、封筒の中身が変わっていたために、Drag Me to Hellである。
しかもその日彼氏は彼女に婚約(結婚?)指輪を持っていた。
彼女は、社会的地位と結婚(これも社会制度ではあるが、対幻想の極みでもある)を両方手に入れたところで、悲劇の極地に放り込まれる。

恐らくガーナッシュへの対応の誤りによってではなく、ラミアに見初められてしまった結果なのだろう。
そうとしか思えない、恐ろしい運命であった。
余りに恐ろしすぎて呆気にとられたが、、、。
(これがもしやりすぎのユーモアなどが入っているとしたなら、監督の悪趣味としか言い様がない)。
ただ、あのゲロゲロしたグロテスクな質感無しでも、充分に成立した作品であると思うのだが、、、。


それから一番気になることなのだが、彼女の魂は一体、救済されるのか、ということだ。
あのような形でラミアに連れ去られたのだ、死後の行方がたいへん気になる。
つまり、彼女の恐怖とは、「死」という未知(超越)の場への恐怖ではなく、「死後」の恐怖である。
ここは、大きい。
ある意味、死ねない(消滅できない、、、関係性が絶えない)恐怖である。
彼女は、あれで死ねたのか、解かれたのか?!
それとも、死後も呪いは続くのか、、、


ホラーとかグロテスクとかいうより遥かに残酷極まりない噺であろう。


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