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写真について

Gibeon meteorite
4億5千年前に地球に落下した隕石。


片付け仕事は、とりあえず一区切りしたのだが、どうしても見つからないものがある。
古い写真が見つかったのは良いとして、それより新しい写真群が見つからない。
ちゃんとしたカメラで撮り始めた頃のものである。
それらは、敢えてアルバムに入れず、桐箱に入れて何処かに大切に保管したことまでは覚えているのだが、、、。
仕舞い場所が何処なのかが、どうにもはっきりしない。
地中に埋めてないことだけは確かなのだが(笑、一時期の写真群だけスッポリ抜けているのだ。
それが、昨日夕刻から気になり続けて、、、どうにもならない。
薬は飲んでいるため、眠ることは眠れたが、気がかりができてすっきりしない。

やはりこれは、深刻な物忘れなのだろうか。
生活を脅かし始めたら、誰が何を言おうが深刻な事態となる。
今のところ、次女の保険証を失くしたくらいであるから、楽観視はできないが、慌てる程のことでもないような気がしているが、、、。
物忘れは、バカにはできない。
重大な事をごっそり忘れていて、そのこと自体に気づかないで何の問題も感じずいることもあるかも知れない。
コンテクストの片鱗を握っているから、忘れたという意識がまだある。
気になってしょうがない、気持ちがある。
だが最初から最後まできれいに失くしていたら、無い事すら知らない。
無かったことで、良ければ良いような気もしてくるが。

そんな事も実は幾つかあったのではないか、と思う。
それで、支障なく生活できていたなら、それでよい。
家の母親を見れば、忘れることが如何に逞しく生きることに繋がるかがよく分かる。
基本、自分に都合の悪いことを全て海馬や大脳皮質から消去できれば、きっと長生きに繋がるだろう。

しかし、忘れてはいけない事がある。
今の自分を少なからず形成するに至った、暗黒期である少年時代の記憶である。
少年時代とは、ロマンチックに美化されるに値するものとは言い難く、体力、知識、経済においても圧倒的に弱く依存的で抽象的な存在の時期であり、言い換えれば奴隷の時代の記憶に他ならない。
それがよく淡い郷愁に彩られた何か帰るべき世界のように描かかれた作品などを目にすることは多いものだ。
しかし実態としては不可避の暴力に晒され続け、その認識に形を与える言葉を欠如した暗黒時代であり未開の時である。
ここに言葉をあてなおす作業は、ことに触れてしてゆく必要がある。
内省的な(反省的な)知である。
知により、光を当て直さなければならない。
解放のためであり。
反復のために。

写真は大脳に替わる記憶装置としての役目も果たす。
勿論、それは芸術にも展開する路も秘めている上、何より感情を導き出す作用がある。
感情が沸き立たなければ、初めてのことばが生成されない。
差異が生成されない。
新たな反復が望めない。
写真は、その点で優れた装置なのである。
思い出すより遥かに大きな覚醒に路を開く。
その過程で作品も生まれてゆくかも知れない。
(自分だけのものでも良い)。


それが、無性に気になり始めていたのか。




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