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エンド・オブ・ザ・ワールド

Seeking a Friend for the End of the World

Seeking a Friend for the End of the World
2012年アメリカ製作
ローリーン・スカファリア監督

こんな映画が良い。

邦題を付けるとしたら、Seeking a Friendの比重大であろうが、そのままだと逆に余りにも軽々しい、、、。
ドラマの中に出てくる気の利いたセリフのひとつからでも付けたほうが良いか。
何れにせよ「エンド・オブ・ザ・ワールド」は内容に合わない。
重苦しいSFか思想めいた映画と受け取られそうだ。
ピュアなラブコメディとしての世界を仄めかすものがよかろう。

スティーヴ・カレル、、、ドッジ
キーラ・ナイトレイ、、、ペニー

小惑星が地球に衝突する3週間前から最終日までの期間の2人を中心とした濃密な時間を描く。
そのインパクトは、地上の生物を焼き尽くすくらいの規模というもの。
どの地点に激突するかは、混乱を避けるため公表されない。
おそらくきっと、歪んだ衝動、無意識的な爆発が至るところに見られるはずだが、ここでは小暴動や自殺はあるが、ほとんどが気持ちをドンチャラ騒ぎで紛らわす方向や他の何らかの逃避を試みるくらいである。
全体を通してあたかかくソフトでほのぼの感溢れる流れで進行する。

同じ枠設定でも”メランコリア”とは全く異なる。
このような真摯なラブロマンスがなければ、多方は”メランコリア”となってしまうだろう。
(実際常に潜在的な危険はあり、荒唐無稽な絵空事ではないようだ)。
”Seeking a Friend for the End of the World”
死ぬのは独りであっても、他者の存在はやはり必要か?


すごいのは、ドッジのところに通ってくる家政婦さんだ。
寸分違わぬ生活を反復する。(滅亡後も反復予定でいる)。
普通あそこまで悟れまい。(元々がそういうヒトなのか?)
確かにドッジの務める保険会社に保険の相談をこの期に及んで持ちかける人もいる。

それから何としても生き残ろうとするペニーの元彼のバイタリティ溢れる準備も半端ではない。
どんな状況に置かれても生きるために最善を尽くす。
楽天的な清々しさである。
(メルセデス・ベンツのスマートを何であんなに何台も用意しているのか分からない)。
しかし現実は常に企みを上回る。

そして時間はいつも足りなくなるものだ。
ドッジとペニーは寄り道しながら急速にお互いの距離を詰めてゆく。
愛情によって心温かなまま最期を迎えられるのが一番かも知れないが。
それでもいつだって、時間は足りない。



こうした設定でのラブロマンスはこうなるだろうなという典型である。
何の文句もない。
好きな映画がまたできた。

丁寧に繊細に話が進められてゆくため、自然にこちらもその中に入り込んでいる。
濃密な時間となった。
電話も交通機関も止まっている分、なおさらのこと。(eメールも)
TVも終了した。
向き合おうとすれば深く向き合える。
2人はある意味、この上ない真摯な姿勢で生を全うする。

彼女がアナログレコードファンで、避難する時もそれを持って逃げるのもが印象深かった。
古いレコード。フラジャイルな記憶。
音楽の記憶はやはり大きい。
辿るもの、すがるもの、大切なもの、語るものは、もはや記憶しかない。
手紙もレコード同様の必須アイテムとなっていた。
タイムラグが思いがけない方向を指し示す。
そしてこうした事態でなければなされない邂逅と和解。
空間と時間が一時に圧縮される。

最期に話す事は、生い立ちやルーツ、家族の話にやはりなるのか、、、。
絶対に眠らない約束をして、、、。
語り合いは、最早内容や意味ではない。
ことばである。


その時はやって来る。
光とともに。

ブラックアウト
(接触以前の大変動が巻き起こるはずであるが、それがあの爆音と光であるか、、、)


わたしも無論、そうなったら娘たちと共にいたいと思う。
何を話すでもなく、、、
一緒にいられれば良い。
それ以外に、、、それ以上のことはない。


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GOMA28

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絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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