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おいしい生活

Small Time Crooks

Small Time Crooks
2000年アメリカ
ウディ・アレン監督・脚本・主演

ウディ・アレン、、、レイ
トレイシー・ウルマン、、、、フィンチー
ヒュー・グラント、、、デイヴィッド
エレイン・メイ、、、メイ

三流劇場ペテン師、、、
まさにそうではあるが、、、
ペテン師の劇場であるなら、2流も3流もなかろう。
どっちもどっち。

コテコテのコミカルストーリーで、特にヒュー・グラントの偽善者振りがこそばゆい。

主人公のレイは、コソ泥である。
妻のフィンチーは、元ストリップ?ダンサーである。
メイという親戚がいるが、危なっかしい天然キャラである。
後は、レイの協力者たちで、店のフランチャイズ化を提案した経営を学んだ刑事以外は素人以前の能天気な人々である。

レイは、まず銀行強盗(完璧な?)を企てる。
まず近くの店を借り、そこから地下トンネルを掘って銀行の金庫を狙うという解ったような解らない計画を立てた。
しかしトンネルは銀行と反対側に向けて伸びてしまい、見通し真っ暗となる。
だが妻のカモフラージュで始めたクッキー屋がやたらと繁盛してしまう。
ここで、例の刑事が加わり、経営規模が爆発的に大きくなる。

仲間は皆、首脳陣(重役)としての地位につき、その急成長と斬新さがアメリカ中に反響を呼び、レイ夫婦は億万長者となる。

ドラマは、ここからである。

フィンチーは社交界にデビューし、文化人になりたがる。
レイは、肉団子入りスパゲティーをしきりに懐かしがる。
文化人育成レクチャーは、どうにも耐えられず仮病で休み仲間と賭け事をやりながら愚痴ったりして一向に文化人になる気などない。画商のデイヴィッドの文化の匂いに惹かれ、妻が入れ込んでいるのも当然気に食わない。

一方フィンチーは、美術のパトロンとなり、寄付をするなどして文化人としての足固めを始める。
教養を手っ取り早くつけるために、デビッドをたのみ、彼女の個別指導計画のカリキュラムを作成し指導してもらうことにする。
デイヴィッドとしては、千載一遇のチャンスである。
フィンチを手懐け、自分が企てた大きな事業に出資をさせる。

彼女は金を湯水のように使い、一流の社交界の貴婦人を目指すが、結局横領によって会社は倒産し全財産を失う。
横領した人間の顔も知らないという、ずさんな経営ぶりが祟り、出し抜かれてしまったのだ。
それまでジェントルであったデイヴィッドは案の定、悪態をついて、さっさと消えてしまう。
まさに金の切れ目が縁の切れ目の見本である。
この時点で、夫も失いかけている。

この辺の経緯を面白可笑しく描く。
軽くて明るいため見やすく、そこそこ楽しめる。
教養を金で買おうとするのが、学校でありセミナーであろうが、結局そのヒトのための教養は、そのヒトのいる場所からしか得られない。
レイはしっかり金庫の開け方を学んでいるし、それをフィンチーにも伝授していて、彼女は実践すべきところで見事に実践している。
教養は身につけているのだ。クッキーだって美味しく焼けるし。
必然性のない空知識が何になる。そんなもの使えない。
身体化されているわけでないから、遣う場もなかろう。

まあ、クッキーが予想外に受けすぎたわけで、単に回帰して元に戻っただけの事である。
しかし2人の間は確実に濃密になって戻ったのだから、良い(差異の)経験であった。
こうして反復が豊かに深まってゆく。


めでたし、めでたしである。
ふっと、落ち着ける映画であった。




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