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river.jpg
このパッケージのもの。淀川先生の解説付き。

”Le Fleuve”
ジャンルノワール監督・脚本
クロード・ルノワール撮影
1951年


このDVD冒頭に淀川先生の解説があり、見方を方向づけるようなものではないが、その太鼓判によって、好いものが見られるという期待と確信をもってしまう。

「ロサンゼルスのハリウッドの花屋さんがジャン・ルノアールに会いに行ったんですね。
『どうかルノアールさん。きれいな、きれいな映画を撮ってくださいませんか?ここに資金がありますから。』
ちゃんとお金集めてきたんですね、花屋さんが。
ルノアールは感激したんですね。
『それじゃ僕は、あなた達が好きなような映画ができるかわからないけれども、ひとつインドの映画を撮りましょう。』と、言ったんですね。」
それで出来たのが、この映画だということ。
淀川先生が仰ると、何かとても良い話に聴こえる。満開の綺麗なお花が見えてくる、、、。

どれだけルノワールが慕わられていたかも、よく分かるはなしだ。
お父さんオーギュスト・ルノワールファンは恐らく世界のどこよりも日本に多いはずだが。
斯く言うわたしも、「イレーヌ・ダンベールの肖像」の魅力には、逆らいがたい。
いくらフランシス・ベーコンが天才であろうと、これはこれである。
わたしも多様な流れの太い束で伸び広がっているのだ。
ベーコンが凄くても、ルノワールも好きなのだ。わるい?
ここでは、その次男の作品の話だ。

映画を見る前の心の準備というか、こころのリセットが最近うまくできない。
何となく、これをかける前に、「シャニダールの花」を見始めてしまったのだが、予定はこの映画だったので、強制的に替えた。
数日前に観た「アリスのままで」が「シャニダールの花」の隣がよいかな、と思って置いていたため、つい観てしまった。
その「、、、花」が不思議に前見たときよりも、良い感じなのだ。何故だろう?
ともあれ自分なりの映画のコンフィギュレーションが育ちつつある。
が、配置図の描くものから、どうも今日はこれを観るのがそぐわない、みたいな感情もできている。
面倒なものだ。今ひとつ気持ちが乗れない、、、。


「河」は、かなり以前に観ているはずなのだが、ほとんど覚えていなかった。

インドのベンガルが舞台だというのは、覚えている。
場所にまつわる記憶-印象は強いものだ。
「美しい」と、淀川先生も連発されていたが、やはりお父さんの絵を思わせる。
(お父さんはインドはさすがに描かなかったが)。
特に生の謳歌という点に置いて。
詩的な作品である。

確かにインドは「河」だ。(文明も河であった)。
河なくして生はない。文明も生まれない。
反復も回帰も。歴史も。
ヒロインは河を観察し、詩に書く。
ちょっとしか読まれないし、残念ながら読んで聞かせる相手が詩にさほど興味がない。

河に下りる様々な階段にも想いを馳せる。
これはわたしにとっても、発見だった。
階段にこれほど種類と階層があるとは知らなかった。
だが、河に接続する重要極まりないレセプターである?
階段にそれぞれのヒトが拘るのは当然であろう。

詩人のヒロインはイメージを膨らませる。
クリシュナ
ラーダ
の物語を作る。

女の子は皆、恋する悲劇の女王になっている。
男の子はコブラに夢中だ。
笛の音がよい。
コブラには耳がない。しかし地面を伝わる振動に敏感である。
蛇使いは巧みに笛を吹きながら、細やかに振動を送る。

よそ者や、痛みに、不平や、片脚に、片目に、砂絵に、憧れや残酷に、、、白昼の長椅子での微睡みに、、、

インドは、そんな場所なのか。
暗がりに極彩色。
ハッと思うと屍体がある。
天然のマルセルデュシャン作品だ。
それが自分の弟の屍だったりする。
まさかのヒロインの弟。


新たな季節が訪れ
祭りになる。

「インドの匂いプンプンしてましたね。」(淀川先生)
その色彩からかも知れないが、ホントにプンプンしてた。
それから何といっても、ダンスである。

こんなダンスが他にまともに踊れるとしたら、オードリー・ヘップバーンくらいか、、、
実は、このダンスが一番印象的だった。
コブラの笛の音とともに色彩の基調となっていた。


全編を通した穏やかな流れは、やはりインドの「河」であった。



淀川先生は、怒ると一言もその相手とは口をきかなくなるようだ。
これ、もらった!

「淀川長治オリジナル解説映像付き」シリーズは、得した気分である。
勿論、オススメ。

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