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萬壽 修(マンジュ・オサム)と盆栽を観る

bonsai.jpg

久々に本業の絵画に関わる記事を、と思ったのだが、そうもいかなかった。
萬壽 修氏の絵画をほんの数点ばかり観ることができたのだが、、、。(4点だった)。
その他、ドローイングを幾つか。
もう少し、点数を観たかった。

なんでも北海道出身(友人に教えていただいた)で、フランスでほぼ独学により自分のスタイルを確立し、日本に戻ってからは相模湖で静かに制作に没頭していたらしい。
56歳没というのは、早すぎる。
死後、作品は故郷の北海道に戻されてしまっているため、今後氏の作品は北海道で観るのみか?

かなり平板に均されてはいるが、画集では、なかなか掴み難いテクスチャを持っている。
(バルテュスなどその最たるものだが)。

対象の人物は無国籍な感じであったが、フランス人がモデルだと思われる。
映画の1シーンみたいな切り取りや、ポスター性の高い主題のもの(CM広告みたいなもの)もあった。
しかし、一番目を惹いたものは、女性のまるで仮面に似た硬い表情で真っ直ぐ前を見据える肖像である。
空間というか、余白に白い輪郭で刻まれたシンボルが具象画を抽象的に高めていた。
色面がナイフで鋭く曲線的にスクラッチされ量感と硬質な質感に緊張を与えている。
モノの明暗・質感が白を使わず、あくまでも色相の塗り重ねで封じ込めているところに寡黙な美と品格を感じた。
そう、寡黙な絵である。

素材的にどこかのファッション雑誌からそのまま取ってきたかのような要素もあるが、それらが動きや刹那性を形態的に表していても、微塵も動勢を感じさせない、静謐な装飾性がその基本にある。
例の白く引っ掻かれた幾何学的なシンボルが更に象徴的な抽象性-平板性を強調していた。
女性の肖像画には、かなり引き込まれるものがあった。
どの絵についても(ドローイングも含め)、画題を見てもいなかったことに気づく。


隣の展示会場で開かれていた、絵画グループ展をサラッと通過した後、その隣の盆栽展を観た。
2つのグループの盆栽作品を味わったが、3点ばかり改めて面白みを噛み締めることとなる。

1つは、驚異的な幹の捩れ振りである。
更にその幹の唐突な破綻振りである。
これは、作品が小さくても圧倒する力を持つ。
植物-自然の生命の神秘を重々しく感じ入るところでもあった。
特に、二重に色の異なる幹の絡み合うものなど、生と死の対比というより、それらの混合-一体性を露骨に見せられた気がした。

次いで、枝振りの非対称性である。
これは、恐らく作者-栽培家の微妙な手のかなり入った部分かと思われた。
細心の枝葉の調整が至るところディテールに及んで見られたものだ。
基本、正面性をもち、観る面を決められているようであったが、くるっと回して観てみたい気持ちにさせるものもあった。
中には「きのこの森」みたいな格好をして、かえって目立つ木もしっかりあった。

もう一つに、主役の木は結構題材は広く、特に限定されたものではないように思われた。
(これについては作者の誰かに聞いてみたい気もしたが)。
特に片方のグループでは、実の付いている物がたくさん展示されていた。
更に、ただの石が大切そうにサビを感じる器に容れられていたり、小さな粋な鉢に雑草のような花がポカッと植わっているのもあるではないか。
それから、全く枯れているだけに見えて、無性に無常観漂うものもあった。

かなり自由に出来るような気がした事で、何か自分でも手をつけてみたい気持ちがふつふつと湧いてきたものだ。
帰り際に声をかけられ、グループ展のメンバーの手作りという鉢と金の生る木と盆栽の雑誌を貰った。
とても得した気分になった。
もう、その道に入りなさいというメッセージにも想えるものである。
くれたのは、勿論、盆栽命がすぐに見て分かるおじさんであった。

ちょっと遅れてわたしのところにきたサンタにも見えた。




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