PICKUP
ザ・ミスト
末期の目
美しき冒険旅行
レヴェナント: 蘇えりし者
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
シャイン
トイレのピエタ
カッシーニ グランドフィナーレ
ゴッド ファーザー
それでも恋するバルセロナ
シチズンフォー  スノーデンの暴露
透明な身体性
森羅万象を描く デューラーから柄澤齊へ
ヴィデオドローム2 ~イスラム国 ~アノニマス
魔術師
ブラック・スワン Black Swan
見えない重力を描く Ⅱ
美の翳りに寄せて
LUCY ルーシー
ミツバチのささやき
娘ふたりと女子美へ☆彡
父 パードレ・パドローネ
写真についてーⅡ
去年マリエンバートで
午前零時の奇蹟(シュル・レアリスム覚醒の時間)
パーフェクト・デイ ~ルーリード ~ローリー・アンダーソン ~スーザン・ボイル
未来派の画家~ウンベルト・ボッチョーニ
Balthus ~ バルテュス展行ってまいりました。
「ゴールドベルグ変奏曲」 バッハ  ~グールド ~P・オトゥール ~ニーチェ
大昔のスケッチ(詩画集のための試作)
すでに世界は終わっていたのか ~ ヒエロニムス・ボスその1
スヌーズレン002
情報リテラシー  ~華氏911 ~不都合な真実
南伸坊「歴史上の本人」
プラトーン
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

ノア 約束の舟

noah.jpg

Noah (トヨタのミニバンではない)
2014年アメリカ映画。
監督は、「ブラックスワン」のダーレン・アロノフスキー。
音楽の演奏はクロノス・クァルテット。
旧約聖書の「ノアの方舟」から発想された物語。

トルコのアララト山で探検隊がノアの箱舟を見つけたという噂が以前あったが、それを思い出した。
結局どうだったのか?その後の展開を知らないし、調べる暇もなく過ごしてきたものだ。
そういえば、世界中に人間を罰するために神が洪水を起こし、地上を水没させた類の神話・伝承があるように思う。
水没した巨大文明(マヤ・アトランティス含)や水底に眠る宮殿跡など、、、。
集合無意識においても、そのような記憶が人類に通底しているのかも知れない。
鳥を飛ばして地面があることを探らせたりも、他の伝説にあったはず。(どこの話であったか思い出せないが)。


ここでも、神に背き、人間の意志により、地上を支配しようとするカインの末裔たちと、神に忠実なヒトとの対決が見られる。
最終的に、ノアが神の意志を慈悲の精神により解釈し、動物たちだけでなく自分の子孫を繁栄させる道を選ぶことで、空が晴れ渡り美しい虹が掛かることになった。
神の祝福である。
これにノアが気付かなかったなら、今の人類はない。
ノーベル賞どころの話ではないわけだ。

とはいえ、今の人間が天罰を受けた頃の人々よりマシかどうかは定かではない。
あちこちで人災-戦争やテロやさまざまな残忍な蛮行が勃発している現状である。
実際、世界は大規模な天災が起きる徴候にも満ちている。
彗星が降ってきたって、おかしくない。
危うい現実に誰もが身を晒しており、確かなことなど何もないのだ。
神が死んだといっても、科学も常に書き換えられてゆく。
ニュートリノ振動も日本の科学者によって発見され、基本理論が覆されることとなった。

多くの発見・発明・認識・理論など、直感が非常に肝心な切っ掛けであったりするものだ。
ノアの神の言葉を聴く又は幻視(ヴィジョン)は、深い確信を得るに足る強い直感の働きとも謂えよう。
このような、天上に繋がる感覚と意思をもったヒトが、周囲に理解されずとも、黙々とやるべきことを進めてゆくのだ。
(ノーベル賞受賞者たちも多くはそういった人たちであろう)。

ただ、啓示や至高体験であろうと、それを理解し認識する過程において、その人間の資質による解釈-編集が介在する。
それなしに、ことばにならない。
行動はこの後に始まる。
それが「正しい」かどうかが、まことに厄介なことである。
啓示を受けて大量虐殺が実際に行われてきている以上。

この映画では、ある意味ノアは原理主義者とも言え、その結果多くの人間を見殺しにしている。
神の意志という硬直したことばの下で。
(現代は経済的駆け引きがほとんどを占める。ISは広報上神を打ち出してはいるが)。
正しい決断というものは、その時の権力者に委ねられる他ない。
ここで重要な役目を果たすのが女性である。
しかも子供を産んだばかりの。
ノアを変えたのも、それだ。
ここがカギであると、この映画を観てつくづく思った。
生命力の肯定こそが善であると。
また、真であり美に繋がってゆく。


アンソニー・ホプキンスが、ひと癖あるノアの曾お爺さん役で出ていた。
ラッセル・クロウがノアで、ジェニファー・コネリーがノアの妻。
エマ・ワトソンがノアの養女で大いにノアを揺さぶる女性。
このキャストに加え、とんでもないスケールの実際に建造された箱舟と水には圧倒された。
CGの動物たちもリアルで、堕天使の巨人たちのフォルムや動きも新鮮味があり擽られるものがある。
しかし、この豪華さに見合う感動はいまひとつであった。


ラジー賞にノミネートされたと、発表当時話題であったと思うが、かなりの大作ではある。
信仰における葛藤とその大切さが謳われているアメリカ映画のひとつには数えられることだろう。


関連記事

COMMENT

EDIT COMMENT

非公開コメント

プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
日々思うことを綴ってゆきます。
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ることもあります。
悪しからず。
コメント、メッセージ頂ければ嬉しいです。

*当サイトはリンクフリーです。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QR
最新トラックバック