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Heart Death

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夏は冷房を切ったとたん、室内温度が急激に外界の温度まで上昇し、平衡状態に落ち着いてしまいます。

トマス・ピンチョンの「エントロピー」のカリストの部屋を思い起こします。

熱力学第一法則はエネルギー保存則なのに対して、第二法則は孤立系においてエントロピーはひたすら増大する、という原理です。第一法則のみなら、永久機関も制作可能でしょうが、ほぼ相容れない第二があっては、すべてのものはエネルギー均衡状態に向かい不可逆的に熱死―Heart Death―に至るということです。局所的に有機物が負のエントロピーを食らい、生殖活動を通して同じ形態・形質の種を累々と残そうとも、そのような歴史など特異点として明滅しながら全体としては無秩序へとすべてのものがほどけて終息して逝きます。ましてや、個々の人の想いなど、、、

夏は部屋を出ようと冷房を切ったとたん、なにか死を想わせる気配が押し寄せてきます。
それは静かに厳かに。すべてを知らず包み込みます。
絶対的な温度で。
誰も逃れることはできない。

そして
宇宙の最終的な終焉に向けて静謐に透明に流れる大河の中を
果敢ない夢が一瞬だけ煌くこともあるかも知れません。


夏はそれを私たちに思い起こさせるのです。





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THEME:哲学/倫理学 | GENRE:学問・文化・芸術 |

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