アイアンマン3

体調が最悪の時は、何も考えず爽快な映画を観て、一気に寝たい。
長女の「溶連菌」感染症で1番密着していたからか、伝染ったみたいである。
今日は全く頭を使わず、観て書くつもりであるが、大丈夫か?
流石に、幼い頃観ていた鉄人28号のような高揚感はないが、楽しんで観ることは出来た。
アベンジャーズでお気に入りになったアイアンマンであるが、ここでは寧ろ人間スターク(ロバート・ダウニーJr.)の苦悩を描いているとも言って良いか。
豪華なテクノロジーの要塞とも言える自宅もミサイルで木っ端微塵にされるし、けっこうダメージを食らう。
主役はアンソニー・スタークという流れで、アーマーのパーツをアクロバティックに装着し、ただ飛び回ってボカスカ相手を粉砕するアクションシーンだけに浸れないものであった。
ストーリー自体思っていたより複雑であり、スターク自身アベンジャーズの戦いでPTSDに悩まされ、発作や不眠に苦しみ、過去の人間関係なども絡んでくる。
勿論、スリリングな展開や意表を突くアイデアを感じる場面がいくつもあったが、フラジャイルで不安定な面がかなり強調されて、そちらの心配が少なくなかった。
途中で、シュワルツ・ネッガーかドルフ・ラングレンの映画にしようかな、とも思ったものだが、荒唐無稽なメカが飛び交い、J.A.R.V.I.S.とのやり取りなども気の利いている、やはりアイアンマンが面白いと思い直す。
ここでは、凄い強敵のアルドリッチ・キリアン博士(ガイ・ピアース)が登場してくる。
キリアンは、スイスの植物学者マヤの遺伝子の未使用領域を有効に使う研究を、エクストリミス(ウイルス)として流用し、軍事目的の運用を企んでいた。
流石にガイ・ピアースを使うだけあって、極めてタフな役柄である。
そして何とヴァージニア・ポッツ(グウィネス・パルトロー)が捕らえられ、エクストリミスに感染させられるのだ。
エクストリミスは、人間の脳の未使用部分を活性化し能力を上げるとキリアンは説明していたが、何でそれが肉体を爆破させる作用も発揮するのかは、分からぬままでテンポよく進む。
兎も角、自分のからだを物凄く高温に発熱させ相手を焼いたり、そのまま自爆テロ兵器と化すのだ。
アーマーもありったけのものが飛んできて、夜空を縦横無尽に行き交い、感染人間を倒してゆく。
スタークも自らエクストリミスで力を得たキリアンとの攻防を繰り広げる。
ここからが一番の見所であろう。
アーマーをこれだけ自動で操れるというのは、もう正太郎くんも開いた口が塞がるまい。
新開発のマーク42というアーマーをキリアンに瞬時に装着させそのまま自爆させるという、今回は自爆が隠れたテーマか。
なかなかのアイデアである。
しかし、最もアレーッと思ったのは、ポッツが火の燃え盛るところに高所から落っこちた場面だ。
だがヒロインは死んではいけない。
彼女は不幸中の幸いか、エクストリミスに感染していたため落下しようが灼熱の只中であろうが、大丈夫なのだ。
結局、彼女が敵の息の根を止める。
グウィネス・パルトローの意外なアクションシーンはもう少し見たかった。
最後にスタークは彼女のため、アーマーを残らず爆破させクリスマスの花火とし、精神的な病を治しアーマー依存性から解かれる決意をする。
ポッツは彼が発明した薬で無事元のからだに戻り、彼もミサイルの破片を心臓から摘出し、アーク・リアクターも胸から外して普通の人間に戻る。
しかし、全てを失っても、「僕自身がアイアンマンなのだ。」
ということで、4はあるのかどうか、微妙である。
アベンジャーズ2はあるはずだ。
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