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うさぎドロップ

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恐るべし、芦田愛菜!
やはり、ただもんじゃない。
そういえば、これまで芦田愛菜を劇などでまともに見た事がなかった。
これほどとは、知らなかった。
「レオン」でナタリー・ポートマンがあの歳であの演技という事に感心したが、、、。
ここでの芦田愛菜は、ようやく離乳食を卒業したくらいのところではないか?
それなのに、おにぎり握ってるではないか。いや、そういうことではない。
上手いとか言う前に、呆れてモノも言えん。

うちの娘たちを見ているから、尚更そう思えるところもあるのだろう、、、。
セリフも申し分なく、表情だけでの演技、動きの無駄のなさ、間の取り方どれをとっても自然で言うことなし。
子役の稚拙さ、わざとらしさ、自分が何やってるか分かってない、ような場面は微塵もなかった。
ナタリー・ポートマンを越える日本女優の誕生である(祝!

しかし、大人になった早熟の天才の、目も当てられない惨状もかなり見てきている。
彼女は大丈夫か?
いまのところ、ますます女優業に磨きをかけている様子で、良い形で思春期の女性になりつつあるようだ。
このまま、スムーズに育ってもらいたい。
以前、女優で誰が好きか、という質問に「中谷美紀」と答えていたのは、TVで偶然見たことがある。
ただもんじゃない、とその時以来感じてはいた。

さて、”L”でファンになった松山ケンイチ(ダイキチ)が亡くなった祖父の隠し子の保護者を引き受ける。
設定こそ突飛であるが、そこから流れてゆく話はとてもレアリティがある。
いやーっ、見習う面がいくつかあった。
わたしなら確かにやってはあげるが、その前に少しばかり小言を言ってしまうな、と思うところである。
余計なこちらの都合等、一切口にせずその子の目線に立ち、向かい合っている。
意識的に無理してやっていると、すぐにボロが出てしまう。
子供はすぐに見抜くし。
何より無私の愛情が前提になるところだ。
実に、率直で前向きな男である。

ここにはじめて、こころが結ばれてくる。
芦田愛菜(りん)の内面の変化してくる演技がまた秀逸。
ダイキチともしっかり、かみ合いはじめる。
そして、りんのボーイフレンドのシングルマザー香里奈(ゆかり)との関係は幾分無理はあるが、とても素敵である。
この香里奈の役がまたカッコ良い。
サバサバした頼れるお母さんでありつつ、美しいモデルでもあり、健気で繊細さも兼ね備えている。
ダイキチとは、2人の子供の失踪事件を機に急速に接近する。
それにしても3人ともよく走っていた(特にダイキチは走りっぱなしではなかったか?)

この3人とてもピッタリと息が合っていた。
ボーイフレンドもしっかり、りんについて行っていた。
その他、脇を固める役者が豪華であった。
中村梅雀[2代目]がダイキチのお父さん役である。柔らかな優しさに満ちていた。
お母さんも風吹ジュンで、こなれている。
桐谷美玲が妹。よくいる生意気だが快活でシッカリもの。
綾野剛があまりにご都合主義の存在だったが、ご愛嬌か。(ちょっともったいない使い方)。
等々。

この面々、りんの存在とダイキチの決断に対し冷ややかで批判的であった。
しかしダイキチは、りんに対して率直に向かい合うことで彼女が彼女らしさを取り戻していくことに、生きがいを見つけるようになる。
やがてそれは愛情になって深まってゆき、すぐにりんを迎えに行ける残業のない部署に配置替えをしてもらう。
(幸い新しい部署が暖かい人々ばかりで良かったが)。
この決断(降格移転)は、りんを引き取ると言った時の、勢いでした決断とは次元が異なる。
これにより、りんとの生活が破綻せず、彼女が本来の明るさを取り戻すことになった。
ダイキチの家族の眼差しを暖かいものにし、家族の繋がりを豊かにしたのも、ダイキチとりんの関係作りが見事に成功したからである。彼の両親の彼を見る目も変わった。全てが良い方向に向かったと言える。
逆に、そこまでダイキチには決断できず(又は良い方法が見いだせず)、りんとの関係、生活が破綻していたら、家族との関係、家族そのものも、荒涼とした雰囲気が満ちてきたはずだ。


予定調和とご都合主義的なところも多少気にかかったが、面白かったのは、りんの実の母親の存在である。
漫画家として売れてきて、仕事に没頭したいため、りんの母親であることは、やめたのだという。
これはこれで厳しい選択だ。普通は大変身勝手に映る。ダイキチも怒っていた。
女手一つで、漫画家と育児は到底両立できないと悟ったための決断であろう。
それは結果的に、正しかったとも言えるが、彼女は自分が失ったものの大きさも今後ズッシリと感じて生きてゆくことが分かる。

ひとは良く生きるために、何を犠牲にするか、という問題とも言えるだろう。


「世界は愛に溢れていた。」(ダイキチ)

映画を見ている間は、そう思える時間を過ごした。
彼の運勢はまさに「大吉」であったようだ。


この映画は、どうやら原作コミックがあるそうだ。
しかしわたしは、この映画だけで充分。
コミックを改めて見る気は毛頭ない。
表現形式が異なるのは勿論、内容も通常変わっているはずで、特にそちらを見たいとも思わない。

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