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バロン

baron.jpeg
18世紀、理性の時代と呼ばれた頃のお話だと。
”The Adventures of Baron Munchausen”
「ミュンヒハウゼン男爵の冒険」
”Time Bandits”(1981)、”Brazil ”(1985)のテリー・ギリアム監督1989年度作品。
昨日、”Brazil ”を観たついでに”The Adventures of Baron Munchausen”「バロン」を観てみた。
ドイツ民話『ほら吹き男爵の冒険』を元にしているという。

確かにホラ吹き男爵の話である。
最初のうちはただの痴呆老人に映るが。(医者はいらんと言っているし)。
18世紀とか言っても、別に史実を意識するような類の内容ではない。
「近未来ブラジル」には闇雲に管理社会から抜け出したいともがき喘ぐサムの顛末が描かれる。
われわれの世界と地続きであり、身体的共感ができる。
ジョージ・オーウェルの小説『1984年』にインスパイアされており、その全体主義やカフカの描く官僚主義の香りも強く、意識階層の相互嵌入があって見応えがあった。


バンディットQ(Qが何のことかさっぱり分からぬ)と、このバロンは同じ傾向のものに思える。


物語は、道理と理屈を否定するバロン男爵に、旅芸人の娘サリーが彼の冒険譚を是非聴きたいとせがむことから進展してゆく。
主人公男爵の魅力と話の筋がしっかり引かれているため、バンディットQより心地よく観ることはできる。
また、こちらの方が美術に関しては数段よく感じられた。
美術面の力の入れようは相当なものだ。
しかし、バンディットQの時に感じた違和感と同様のものはある。
その荒唐無稽で支離滅裂な話=映像。

バンディットQ程ではないが、この重力を感じない冗長な話には、やはり厳しさを感じる。
「ホラ話」と言っても、イタロ・カルヴィーノの『レ・コスミコミケ』のようなメタSFなら充分に面白いのだが。
しかし、キャストもよい分、またもう一回も観ても良いかなとも思える映画とは言えよう。


結局、あの老人は一体何ものだったのかは解らない。
「バロン」以外の何者でもないが、、、。
後で思い返せば、三日月から脱出するときや海で溺れないように、紐や髪を自分の手で上に引いていれば大丈夫という場面がこのバロン男爵が何者なのかを象徴していると想われる。

兎も角、映画は観衆の前でバロンの語る-演じる話であり、撃たれて死ぬのも話である?
彼の言うには、もうすでに何度か死んでいるそうな。
(度々死神が飛んできては、魂を持ち去られたり、蹴散らしたりしている)。
そして、話の間中、トルコ軍から激しい砲撃を受けていた街だが、バロンが城門を開けろと叫び、人々が開けるともうトルコ軍が消え失せている。
まるで、バロン男爵が家来と共に、彼の話す通りの戦いでトルコ軍を蹴散らしたかのように。
彼の話で現実が生成されている。
そのバーチャル時空に、暫く全ての人々が飲み込まれていたらしい。


サリーの表情が豊かで愛くるしくよかった。
後の女性映画監督サラ・ポーリー。

バロン男爵は、ジョン・ネヴィル。
如何にもシェークスピアの舞台劇がルーツということが納得できる役者である。
確かに演劇的だ。この役に合っている。

お供の4人もなくてはならない配役だった。
丁度、アベンジャーズみたいな面白さを物語に与える。
こういう戦隊(チーム)もの?は好まれる傾向が強い。(アニメや子供劇でも大人気)。

ユマ・サーマンのビーナスの誕生シーンは綺麗であったが、笑えた。
これはオマージュか?



月の王をあのロビン・ウィリアムズが演じているのには、呆気にとられた。




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