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GOMA28

Author:GOMA28
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ジャックと天空の巨人

jack.jpg
「ジャックと豆の木」は子供の頃、絵本で見た。
表紙絵を見るだけでほとんどなかみの了解出来る話であった気がする。

"Jack the Giant Slayer"
イギリス童話を元に制作された2013年度アメリカ映画。
(たまには最近の映画も観たい)。


この映画は、まずは国を支配しようとする陰謀によって封印されていた「豆」が撒かれることになる。
それは、長いこと隔絶されていた、巨人の住む天界と人間の世界を結びつけることを意味した。
巨人たちが人間を捕食することを目的に天からぞくぞくと豆の木を伝って降りてくる。
人間と凶暴な巨人との凄まじい攻防戦が始まる、というもの。

元の童話と比べると、、、。
豆と交換されたのは牛であったが、ここでは立派な白い馬。
怒った母に豆を庭に捨てられるが、ここでは叔父に床に捨てられる。そのうちの一粒が床下に落ちる。
雨後、豆が発芽し木となってたちまち天に突き伸びることは同じだが、ジャックがそれを登り巨人の国で「金の卵を産む鶏」を盗んだり、金銀財宝を盗みに行き来する中核となる部分は映画ではばっさり切り捨てられており、高所恐怖症のジャックが木を登るのは、ひとえに急成長する木とともにみるみる天空に連れ去られてしまった姫を助けに行くためだ。
かつて姫の先祖である英雄が巨人を意のままに操る冠を巨人の心臓から作って巨人を封じ、冠は王家に秘密裏に受け継がれてきた。日本で言えば葵の御紋(あくまで水戸黄門の)か。
ここでは、それが重要な鍵となる。国の支配を企てる国王の臣下がその冠と豆を盗み、巨人を操って事に当たろうとする。
原本は、盗まれた財宝に気づいてジャックを追ってくる巨人を、木を切り倒して墜落死させ交通路も封じたことにより、ジャック一家はその後、裕福に暮らしましたというハッピーエンドとなる。
日本の桃太郎に似た、侵略者(強奪者)が幸せを勝ち取るという、ブラックハードボイルド民話のひとつである。
(しかし、実際世界では歴史的に、この例に事欠かない)。
映画では、過去に人肉の旨さを知った巨人たちがそれ目当てで、木を降りて地上を恐怖のどん底に陥れる。
スリリングな攻防の末、ジャックが冠を奪いそれを頭上にのせると同時に巨人たちが平伏し、巨人は天空に立ち去り木も切り倒し、事は収まるというもの。
めでたくジャックは平民ながら姫と結婚し、国王となり国を治める。


絵本で楽しまれてきた民話であったが、3DCG映画となりかなり様相は変わった。
被害者の巨人が圧倒的な鬼に描かれ、悪知恵の働く泥棒ジャックは正直者の正義漢に変わっている。
財宝目当ての冒険で金持ちになってゆうゆうと暮らすレベルから、王国を陰謀と侵略から守り、国と王妃を手に入れるというスケールに変わっている。
映像的には巨人の迫力、破壊力である。
これはCGが最も有効に活かされた映画のひとつと言えよう。
CGファンタジー作品のお手本にもなりそうだ。
肝心なところは全て、見事なフルCGで作られている。
この映画からCGを抜いたらもう何も残らない。
プロットにおいては、人間の強欲と策謀、勇気と愛、国を守るための我が身を省みぬ戦いなど単純明快なものであり、それを具現化する大迫力のスケールをもったCGが一番の見せ所となる。
巨人の大暴れ、破壊と惨劇、人間を喰らう直接的な場面は見せないが、その醜さと迫力はかなりのインパクトをもつ。
テンポも良い。
特に後半、木を切り倒し姫もジャックとともに帰還し一息着いた後の怒涛の急展開が面白い。
3DCGの独壇場である。と同時にCGが完全に自明の形式になっている。


CGをそれと意識せず、素直に浸り込める映画である。
(ただ、7歳の娘たちはかなり怖がっていた。巨人の顔が怖かったのだ)。
レオナルドダヴィンチの恐ろしい顔(醜い顔)のデッサン集にあるような顔であった。
わたしにとっては、絵本ものよりずっと面白かった。
jack02.jpg
明日もこの線で何か探したい。
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