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あの頃ペニーレインと

almost famous

" Almost Famous"
監督キャメロン・クロウが15歳でローリングストーン誌の記者となった経歴がそのままこの映画に活かされているらしい。
この映画も、第58回ゴールデングローブ賞作品賞(ミュージカル・コメディ部門)と第73回アカデミー賞脚本賞を受賞。
ここのところ、有名で評価の高い映画を立て続けに観ていることになるが、全くそのつもりではない。
無作為で選んで観ているだけなのだが。

周りより2年飛び級して何時も年下の立場から、自立して逞しく生きてゆく主人公ウイリアム少年。
彼はアメリカ最年少弁護士を期待されながらも、自らの意志でロックミュージックライターの道を歩み出す。
そのお母さんがファーゴのフランシス・マクドーマンド。大学教授で保守的強権教育ママだ。
お姉さんは母親の専制に反旗を翻し彼氏と家出をしてスチュワーデスになるアニタ。
彼女が大量のLPアルバムを弟に残して行く。素晴らしい姉だ?!
謎のミューズ、ペニーレーンは、母親がゴールディ・ホーンの ケイト・ハドソン。
わたしは結構、ゴールディ・ホーンのファンであった。
こういう娘さんがいたのかと、感慨深い。
どことなく似ているが、母親より二枚目とは言え個性ーインパクトの面ではゴールディの方が上だ。

最初から最後まで、ロックの懐メロが聴けるのは嬉しいが、もうさして感動はない。
何故だろう?
かつては夢中になったアーティストと曲ばかりだったのに。
流石にルーリードとブラックサバスにレッドツェッペリンのBGMには耳が傾いたが。


さてペニーレインであるが、バンドエイドという立場でロックをこよなく愛し、ミュージシャンに常に同行している。
グルーピーではない、と本人は主張しているが、何とも言えない。
ミュージシャンや音楽業界に利用されていることは間違いない。
しかし彼女は多くのミュージシャンのミューズとなって、彼らにインスピレーションを与えてきた。
ミュージシャンを育て、メジャーにする役割をすすんで行ってきたのは確かなようだ。
業界では知らぬ人のいない有名人であるが、自分についてのあらゆる情報を隠すことによって、現実逃避している少女でもある。

バスでの長距離移動とホテル住い。
余程、気心の知れた仲であっても、ウンザリしてくるだろうな。
時には独りにならないと息が詰まる、と観ながらつくづく思った。
わたしは、こういうの苦手だ。
空間に対する感覚。
距離感が難しい。

やはりウイリアム少年の潜り込んだバンド、スティルウォーターもツアー中、喧嘩ばかりしている。
そうなるはず。
特に移動の飛行機が雷雲に捕まって墜落を覚悟した時の告白合戦はどぎつかった。
もう汚物のぶつけ合い合戦である。
無事生還した時の皆の腑抜け様は面白い。

彼らと旅を共にしながら、いつまでも家に帰れないでイライラするウイリアム少年。
そのなかで彼は頭角を表し、ローリングストーン誌にも認められるようになる。
しかし少年はスティルウォーターの面々からなかなかインタビューが取れず、学校の試験をボイコットするはめに。
ある意味散々であるが、バンドのギタリストとは親密な友情を築く。

ウイリアム少年とペニーレインとの関係はとても微妙で繊細なものであった。
これは彼女とバンドのギタリストとの直情的で即物的な関係とは対照的である。
丁度、ロックの思い切りセンシティブな面と本能的でアグレッシブな面を対比したかのよう。
彼女は恋の破綻から自殺を図るがウイリアム少年に助けられ、彼とペニーレインの仲は急速に接近する。
結局、ペニーレインはウイリアム少年だけに、レディという本名を明かす。
それにより、彼女はこれまで依存していたロックの幻想から解かれて、自立を目指すことになる。
所謂、彼女の現実を生きる決心をするのだ。
モロッコで、全く新しく生まれ変わるという。
恐らくそうなるだろう。
しかし、ウイリアム少年は、姉アニタと一緒に母の元に戻る。
3人は対等の自立した個人として良い関係を生きてゆく様子を見せながらエンディングである。

ハッピーエンドというのか。
ただこの後、70年代を終えるとロックは、確実に衰退してゆく。
(物語の最中にも何度もロックは商業化し死に絶えると語られているが)。
一番良い時期のロックミュージック映画である。


さて、ロックは完全に死んだのか?
(ちなみにわたしは、もう曲はほとんど聴かなくなったが、まだロックの幻想の中にいる)。




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