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イングリッシュ・ペイシェント

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しんどいの一言。
砂漠の風とその表情が印象的であった。
出だしは、アラビアのロレンスをまた思い浮かべてしまったりした。
とんでもないことだ。

これは恋愛ー不倫ドラマなのかと判明した時点(かなり初期)から急速に気持ちが引いていった。
恋愛モノや不倫物語自体がどうのというのではない。
主人公や他のキャストに多少なりとも感情移入や共感がもてない事がその大きな要因である。
テーマが何であっても、映像のどこかに寄り添える要素のないことには、見る行為は不可避的に苦痛を伴う。
ゴジラやガメラなら勿論、エイリアンにも同調や愛着がもてるが、この作品でとりあえずそれができたのは、ジュリエット・ビノシュの看護婦くらいのものだ。
彼女とインド人の兵隊のエピソード、特に礼拝堂の壁画を高みから光で照らして見るところなど、ちょっと面白かった。
(もう少しこちらの話を膨らめても良かった気もする)。
他に挙げるとすれば、砂漠そのものと砂漠の街の情景、夕日の光の射す部屋でのハンガリーの民謡くらいか。

砂漠に長く滞在すると、ヒトは別の人生を夢想するようになるものなのか?
飛行機を操るのも、何か幻惑を呼ぶのかも知れない。
サン・テグジュペリが砂漠を飛行機で横断するときの幻想を語った行を何となく思い起こした。
しかし、この不倫は、周囲にめいっぱい災難をもたらすものであった。
ただでさえ、戦争でヒトが不幸になっている時代である。
しかし、そういう時だからこそ、起きるのかもしれない。
それこそが人間だ、と言われれば、はあそうですかと答えるばかりだが。
ある意味、普遍性はあるのだろうが、わざわざ映画で知るようなことではない。

あの”泳ぐ人の壁画”は作り物ではなく、本当にあるいうのは意外であった。
かなりわざとらしいものに見えたものだから。
ここでの話もかなりよそよそしいものであった。
少なくとも感情に訴えるような場面は微塵もなかった。
他人の不倫の話を3時間に渡り見せられても、はっきり言って面白くも何ともない。
全くの他人事である。
暇を持て余していても見る価値はない。

この映画の何が何処がよいのかさっぱり分からないが、今後は時間は無駄にせぬように、事前に調べてから見ることにしたい。
ということだけこころに誓った。

差し当たりどういう評価を一般的に受けた映画なのだろう、と思ってWikiなどをみてみると驚いた。
第69回アカデミー賞作品賞、第54回ゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞受賞だそうである。
アカデミー賞では、作品賞/監督賞/助演女優賞/編集賞/撮影賞/音楽賞/衣装デザイン賞/音響賞を受賞している。
アマゾンでよく映画を購入するのだが、そのレビューを見ても絶賛が多い。
これは前もって調べるのも、コツがいるなと思った。
少なくとも、過去に遡ったり未来へ行ってしまったりの「時間」を安易な小道具として演出に使用しているもの。
ドロドロ愛憎劇は、どうも生理的に苦手であるため避けたいと思う。

今回の映画が単に生理的に合わないレベルのものとも思えないのだが、多方が傑作と認定済みの映画のようである。


急にタルコフスキーを観たくなった。



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