PicNic ピクニック

3人で世界の終りを見に行く話。
CHARA彼女の黒い天使の魅力が全開である。
雰囲気は、”ヴァンパイア”に近いものか。どうだろう?
驚くようなデヴィッド・クローネンバーグ的な悪夢が出てくる。
壁から毒キノコのように現れ、ツムジを責める男。
部屋に放尿しまくる。
カラスを素手で捕まえ、羽根を剥ぎ取りジャケットにして着るココ。
サディスティックでエロティックな職員たち。
グロテスクである。人間の本質である。
こども-天使の世界である。
敢えて境界線上を行き来する事が、とりあえず生きることか?
塀の上しか歩けない危うさ。
ココとツムジは何故か重力感覚がないのか、信じて疑わないからか。
落ちる心配というものがない。
ずっと塀の上を歩き続けてきたからか。
サーカスのピエロみたいに。
まず、この2人は落ちて死ぬことはない。
人を殺したかどで精神病院に入れられている2人。
拘束と自由
死と生
天使と悪魔
それらの狭間を無心に渡ってゆく。
ココとツムジ。
塀の上からは、教会。賛美歌。大道芸。そして鋭い視線。海。防波堤が見える。
ココとツムジは下には決して降りない。
そこは地獄に違いない。
これから救われに行くのだ。
地球の最期を見届けるのだ。
「わたしが死んだら世界もない。」
これは当たり前だ。
世界は同時に消滅する。
パパとママが神様なのも仕方ない。
太陽をピストルで撃つ行為。
神に祈る行為に等しく。
「仕方ないわね。それじゃああたしが死ぬしかない。」
まさに天使である。
ココはツムジノために世界を終わらせてあげる。
カラスの真っ黒い羽根が舞飛ぶ。
終焉はやたらカッコイイとしか言いようがない。
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