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ニューシネマパラダイス

cinema.jpg

ジュゼッペ・トルナトーレ監督というと船上のピアニストの人か?
この映画もかなり以前から大変な名画として名前だけは知っていた。
ちょっと、題からしてフェリーニあたりを想像していた。


愛情に満ちた映画だと思う。
映画で映画を語っている。
そして人生もひとつの映画だと。
言ってるように思えた。
エンニオ・モリコーネの音楽が光景の全てを美しく染める。


「自分のやることを愛しなさい。」
師でもある映写技師アルフレードが、主人公トトに言う。
少年トトがあれほど熱中できる好きなことをもっていることに、こちらも何かウキウキしてくる。
好きなことは好きなことだ。
誰に咎められても止められない。
ただ、純粋に好きで好きでたまらないのだ。

それをそのまま受け容れ、育ててくれたアルフレードの存在は絶対だ。
少年は父を戦争で亡くしているから、なおさらである。
何に限らず、このような関係が少年時代に持てたかどうか、これが人生を左右するところは大きい。
多くの人は、自分が何が好きなのかすら分からないままに一生を送ってしまう。

彼は、いや彼らは幸せである。
甘酸っぱい恋もあり、兵役もあったり、火事にあったりもするが、基本愛情が湛えられている。
あの映写室の中。
そこには全てがある。
暗がりの果から一条の光線を放ち、人々を魅惑(幻惑)する世界をいくらでも開示して魅せる。
子供でなくともワクワクする、特権的な部屋ではないか。
その中でのやり取りが楽しい。
会場の映画を睨みながらの。
とっても美味しい現場ではないか。
翻ってその部屋から俯瞰する広場の光景。
これがまた、映画の1カットではないか。

映画への愛は、世界への愛へとつながってゆく。
「この街を出てゆくんだ。もう帰ってきてはいけない。」
「ここにいると、全てが不変なものに思えてきてしまう。」

そう、全ては生成変化してゆく。
それがはっきり分かるところで、自分の好きなことをやるのが良い。
多分、留まれば兵役召集の日に現れなかった彼女のことなどにずっと拘泥していたのかも知れない。
100日窓の外で待つ兵隊ような生活をしてしまうかも知れないではないか。
そして彼は「郷愁に囚われてはいけない。」と語った。

結果トトは、自分のやるべきことをしっかりやって映画監督として成功を収めて帰って来た。
アルフレードの訃報を知っての帰郷であるが。

すでにそこでは「ニューシネマパラダイス」映画館は取り壊されることになっていた。
TVやビデオの影響で人が来なくなってしまったのだ。
しかし、映画そのものは、益々盛んに作られてゆく。
人々のそれぞれの人生を映すように。


トトは素敵な形見を手渡された。
愛情に満ち溢れた。


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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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