カプリコーン 1

1977年度作品。
"CAPRICORN ONE"
何故、「1」なんだろう?
「2」もあるのか?
まさかね(笑。
CAPRICORN自体に特に意味はないようだ。
火星探査計画に付けられた名称というほどのものであるか。
やはり複葉機と軍用へり2機のかなり尺を取ったスカイチェイスが圧巻である。
いまならド迫力の3DCGというところだろうが、充分に見応えがあった。
しかし、あのパイロット、翼につかまったままアクロバット飛行で、よく振り落とされなかった。
ほとんど飲まず食わずで砂漠を何日も彷徨い山も登り、蛇とも格闘した後である。
もはや超人の域と言えよう。トイ・ストーリーズでもあそこまではやらない。
農薬散布用の飛行機があそこまでやるとは。
操縦士のじいさんの腕も途轍もない。あれでは、「紅の豚」実写版だ。
記者の推理も超越的なもので一緒にTVを見ているかのようであった。
(何故FBIは麻薬嫌疑をかけて捕らえた彼をおめおめ解放したのかよく解らずじまいであったが)。
それからもう一つ。
記者が車に細工をされブレーキが効かずスピードがどんどん上がる暴走シーンは更にスリリングであった。
よく事故を起こさず、あれだけ持ち堪えて、うまく海まで逃げ延びたと思う。
これも超人級である。怖さでは飛行機よりもこちらの方が上であった。
これらはまず見所であろう。
記者の彼女の車が懐かしの真っ赤なフィアレディZであった。
これも人によっては見所になるか。
そもそも、、、
3か月前にロケットの生命維持装置に欠陥が見つかったが計画は中止できず、そのまま打ち上げることになった。
というのが解らない。
単に、そこを完全なものに修復すれば良いではないか。
場合によっては、打ち上げを少しばかり延期して。
勿論、不良品を納品した企業はペナルティである。
それだけのことではないか?
空(から)の有人ロケットを無駄に打ち上げる方がよっぽど損ではないか。
何のデータも得られない代償ほど大きなものはなかろうに。
(これまでにアメリカのデータ収集の執念はともかく凄いものがある)。
何のための宇宙事業なのか。(何に対する事業なのか?)
アポロ計画もこのような架空のものであったという都市伝説は有名だ。
しかしこれではドラマの前提がなくなり、身も蓋もない。
3人の宇宙飛行士の身を確保し、砂漠の基地で映画撮りしてそれを世界に流すとしても、やはり発信電波ですぐに見破られるはず。
NASAの職員がそれをやり抹殺されたが、他の国だって当然気づく。
そして火星着陸の映像が撮れた後、3人の存在が邪魔なので、大気圏突入時に燃え尽きたことにする。
耐熱シールドの剥離ということで。
そしてそれに当然気づく3人がその施設からの逃亡を謀る。
飛行機に乗り込んで飛んだかと思ったら、燃料切れで砂漠にすぐ不時着。
そこからが後半の見せ場となる。
主人公のパイロット以外の2人はFBIに捕らえられてしまうが、その2人はどうなったのか。
すぐに処分していたとしたら、後が大変である。(処分していなくても大変に変わりないが)。
主人公と国家的な陰謀を見破った記者が、大統領出席の3人の葬儀中に、戻ってきてしまったのだから。
(フェアレディZに乗って)。
もう、ある意味、収拾がつかない大問題に広がるはずである。
そのままTV放映されているのだし、そこで銃殺は出来ない。
その後の状況を「2」としてやってもよいかも。
どうにでも作れるはずである。
「1」がここまで、無理があるのだし、何とでもなろう。
長い映画だが、全くだれずに観ることが出来た。
テンポの良さである。
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