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GOMA28

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Thrak 1995 ~Thrak Attak 1996 KING CRIMSON

Rovert Fripp02

"Thrak" Dinosaurのような曲が聴ける魅力。
ミニアルバム(EP)の”VROOOM”の曲をその後ライブで研磨して、このフルアルバムに改めて収めたもの。
VROOOM、Sex~ 、THRAK、One timeが、洗練され再収録されている。
隙のない見事なアルバムである。
ライブ録りとスタジオでの通常録音との違いは、かなり感じられる。


イントロで驚いたが、”VROOOM”は、もう充分に研ぎ澄まされている。3パートに分かれる。
”VROOOM”、"VROOOM VROOOM"そして"VROOOM VROOOM: Coda"
ライブ演奏を音楽的に調整するとやはり尺は短くなる傾向はあるように思える。
しかしこのバージョンでは、練りこむことによって曲想が広がり、1曲にまとめずそれぞれに整理した3部作に独立させたように受け取れる。
この3部ではVROOOM VROOOMが中核になっているように聴こえる。
"Dinosaur"は聴くほどに引き込まれる曲。これは、これまでにない曲だ、と思ったらエイドリアンの曲であった。
これは、クリムゾンがダブルトリオクリムゾンになって初めてのことであろうか?
フリップがコンポーザーから外れている曲があるなんて初めてのことだ。
フリップ=クリムゾンから脱していこうとする方向性は少なからず感じる。
"THRAK"は、随分シェイプアップされスッキリしている。オリジナルからのTHRAKAbridgedチューンとも言えるか?
ここにも窺えるように核をしっかり残した洗練した形態が見られる。
しかし元のTHRAKの混沌とした獰猛なエネルギーを再度確認してみたくはなる。少し短い。
"Walking On Air"の歌と幻想性。フリップ=エイドリアンで実現したタイプの曲だ。
"innner GardenⅠ,Ⅱ"はアンビエントで静謐な美しさを湛えている。これはフリップらしさの窺えるナンバー。
初期のインプロビゼーションの効いた名曲"MoonChild"を連想する。
"RadioⅠ,Ⅱ"も当然フリップらしい。
"One Time"はVROOOMアルバムよりさらに大変丁寧に作りこまれている。
これはシェイブアップではなく明らかにボリュームアップしていた。

どれもとても精緻に作りこまれていて、ただ身を任せて聴いていられるものだ。
そう、クリムゾンにしては聴き易いではないか。これだけ前衛的なのに。
そのせいか、やはり荒削りで獰猛な"VROOOM"(前ライブアルバム)に魅力を感じる。
つまりこれを聴いて"VROOOM"の強力な挑発性を認識することができた。
作品というのは、完成度が高まればよいというのは違うと思った貴重な体験でもある。

それから、どうもダブルトリオというのがどれだけサウンドを変革したのか、よくわからない。
リズムで言えば、80年代クリムゾンの方が際立っている。
"Discipline"のポリリズムなどから見ると、ダブル~がどれだけその方向を突き詰められたのか疑問だ。


さらに、やはりクリムゾンにとっては、神がかったライブがやはりあるべき姿なのかと思った。
(ダブルトリオ編成はこのアルバムで終焉を迎える。音楽的な理由からではなく、それぞれが超売れっ子の超絶プレイヤーであるため、みんなが一堂に集まるスケジュール調整が出来なくなったのが真相らしい)。


"Thrak Attak" "MoonChild"の頃のインプロビゼーションからは、隔世の感が、、、。
ダブルトリオのライブで残したインプロビゼーションの編集アルバムである。

これは、聴きだしたら堪らない魅力が詰まっている。
究極のBGM。
これほどゴージャスなアンビエントもない。
音が一音一音際立っている。
何でも全てがTHRAKのライブにおけるインプロビゼーションで構成されているとか!
それぞれに曲名が付いているので、最初はそれぞれ独自に作られたものかと思っていた。
しかし、独自性を完全に帯びている。

THRAKのライブでその時まさに降りてきたインプロビゼーションはそのTHRAKのコンテクストから必然的に生まれたものである。
しかし本作は、それぞれのコンテクストから際立つ部分を美味しいとこどりして編集されたアルバムである。
その断片が接続されて新たな生命体となって、激しく繊細に微かに暴力的に有機的に波打ってゆく。
全く違うなにかに異化している。
こういう作品づくりはクリムゾンでなければ出来ない。
クリムゾンが素材であるから、はじめてこんな芸術が可能となる。

聴くたびに生成の瞬間に立ち会えて、神秘を垣間見る。
今更比べるのは酷であるが、ピンクフロイドの"A saucerful of secrets"では、これの片鱗も感じられない。
ここには曲を意識したあらゆる予定調和は存在しない。
調性を単に無くしてフラットにした現代音楽の知的操作とも全く別物である。
無意識ー身体の感情が深く渦巻く。
もはや、彼らの才能がどうとか、演奏技術がどうだとか言うレベルではない。

神の領域である。




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