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GOMA28

Author:GOMA28
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レナードの朝

Awakenings.jpg
”Awakenings”
文字通りその話だ。

ゾンビーズが出てきたのには、思わずニンマリしてしまった。
あの頃のことなのか。車を見てもそうだ。

わたしにとって、今観るべき映画なのかどうか。
そんな気持ちが少し引っかかった。
これまでもっていて、敢えて観ないでいた映画なのだ。
何故だか分からない。

まったくもって、静かで優しい映画である。
知らずのうちにこちらは完全に無防備な状態になっている。
それはきっと見事な演技のせいである。
役者というものの役割の貴さをこれほど実感させられたことはない。


原作者はオリバー・サックスという脳神経科医である。
確かにそこに興味はあるが、わたしに関係あるかといえばさほどない。
(ここのところ、ほとんど全て自分との関連の中で物事に接しているため)。

嗜眠性脳炎の患者に新薬であるLドーパを投与したことで、実際に彼らが一時的に長い眠りから覚めた話があまりに衝撃的である。
この驚くべき夏のエピソードがなければ、そもそも話にもならず、小説にも映画にもなってはいまい。
まるでおとぎの国の話のような実話だ。
おとぎの国の話のように再び彼らは、残酷に元の眠りへと引き戻される。
しかし、後に確かな信頼の念と愛情が残る。
それまでともに過ごした医師たちと物言わなくなった患者たちとの間に。

再度、生き直した彼らのひと時は、確かな価値-記憶として色濃く残り続けたはずだ。
勿論、彼らを取り巻く人全てに。
(小さな転生かも知れない)。


ロバート・デ・ニーロが病院の食堂で、心を寄せる彼女に身を切るように最後のお別れを言うシーンには、これまでにない込み上げるものがあった。
もう対等な人としては接し合うことができない。
握手をしてたち去ろうとする彼を抱き寄せ彼女はダンスを共にする。
そこには万感迫るものがあった。
そこでは痙攣は安らかに静まるのだ。
永遠を真に感じる。
その時だけは身体は魂と化しているのだ。
そういうものだ。
そういうものなのだ。

彼女がお父さんにではなく(だけでなく)、動かなくなった彼に、新聞の野球欄ではなく、多分リルケの詩を読み聴かせているところで、救われる。
すべてが誰もが救われる。

ロビン・ウイリアムスのDrがもはや親友と言って良いロバート・デ・ニーロや患者たちに徐々に深く接していく中で、彼の中に本来眠っていた愛情を発露させてゆく姿も美しい。

”Awakenings”

そうだ、これは久々に触れる、確かな光景であった。






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COMMENT

No title

生きること
ひととのふれあい
愛・・・
など大切なものの本質を
改めて考えさせてくれた映画でもありました。

映画って
ほんとうに凄い
そう思わせてくれた作品。

実話に基づいているという点でも感情移入しやすかったのかもしれません。

脚本も然ることながら
やはりそれを演じる役者さん

ロビン・ウイリアムスのあの人間的深さ
デニーロの表現力
例えようもないです・・・。




まったくです。

いつもありがとうございます(拝。

いかし、実際あのようなことが起きたのなら、国家的にも予算を投入してあの研究を更に進めることはできなかったのでしょうか?
あの病の中に埋没してしまう人々を皆起き上がらせることができたら、これは素晴らしく生産的なことです。

実際の医療の場もまだまだ問題がたくさんあります。
研究・技術・サービスどれもこれからだと思います。

No title

>実際あのようなことが起きたのなら、国家的にも予算を投入してあの研究を更に進めることはできなかったのでしょうか?

同感です。
国家予算の使い道には
いつも疑問符が付き纏います。
あの膨大な軍事費(=その先に殺戮)にも
虚しさを感じずにはいられません。

昨夜はメッセージありがとうございます。
GOMAさまならではの映画評も併せて拝読致しました。
ご返信は本日の記事に・・・。
此処に記すと
また見解の不一致が露呈してしまいそうで(笑

どうか
どうか
お大事に。



相変わらず透明な美しい記事にこころ洗われます。


> 此処に記すと
> また見解の不一致が露呈してしまいそうで(笑
>
まず、それはどうかお忘れください(苦。すみません。
しかし、見解の不一致はある意味、自然だと思います。
互いに自立した存在同士であれば。
ことばの意味もその身体性の違いのようにズレるはずです。

>そしてこの哀しみこそが
>生そのものなのでしょうか。

そうだとしか、まさに言いようがありません。
哀しみそのものであり、戦いでもあります。

昔、Yesがといってもロックグループの、ですが、人生は戦いだから、と歌詞にうたっていました。
実に、ベタなシンプルなリフレインだと感じていましたが、今まさに虚無との戦いです。
そのフレーズ、何の違和感もないのです。

切り詰めてゆくと、あんな風にベタにシンプルになるものか、とも思いました。

今日、”GIRL,INTERRUPTED”での彼女らの戦いぶりを観ました。
異常-病であろうが、存在に対するあの真摯で危うい無防備な姿勢に感じ入りました。
特にあのアンジョリーナには。(呆気にとられる凄さでした)。
「わたし死んでいないわよ。」
この時点で、彼女がナタリー・ポートマンやジュディー・フォスターと同格の女優だったことに気づきました。
実際、自分が死んでいない、と言える人間はそうはいないはずです。
どんな有様であっても形振り構わず生きてやるというあの生命力と自覚。更に不屈の戦闘力。
それをまさに体現する演技。
加えてウィノナ・ライダーとあの黒人婦長の3人の突出した理解・認識がとても高いレヴェルで作り上げた作品だと感じました。
正常・異常ではなく、生きているか死んでいるかこそが問題なのだと思います。

そしてdisorderからneworderへ、です。
わたしの場合。
あの患者たちが再開できるような場所をこそ作りたい。
そこは、もしかするとWeb上の(Lily Chou-Chouのスレッドみたいな)、ところになるのかも知れません。
SAKI様のブログも間違いなくそのひとつでしょう。

No title

>しかし、見解の不一致はある意味、自然だと思います。
>互いに自立した存在同士であれば。
>ことばの意味もその身体性の違いのようにズレるはずです。

そうですね
冷静に他者の話に耳を傾けるなら
共感も然ることながら
だからこそ
語り合って楽しいというところ
ありますね。

>GIRL,INTERRUPTED
>正常・異常ではなく、生きているか死んでいるかこそが問題なのだと思います。

同感です。

>自己コントロール(プロデュース)がどれだけ効いているか、の間だったりする。

全くその通りだと。

>実際、病の完治などわたしには信じられない。
>どのような病であるかの違いに過ぎない。
>人の存在自体が端から病であることは言うまでもない)。

ボーダーライン・ディスオーダー???
ひとの”個性”に勝手に病名を付けるのがお得意な研究医もいらしゃるよう?で
その手にかかれば
個性的な多くの方はみな病気になってしまう
もしや、没個性、平均的人間だけが健康?といったような
私的にはこの辺りが西洋医学の苦手なところであります。

>あの患者たちが再開できるような場所をこそ作りたい。

素晴らしいです。
私は力不足ですが
GOMAさまなら必ずや・・・
disorderからneworderへ。

ありがとうございます

実は、当初よりSAKI様のブログが、わたしの癒しの場でありました。
特に、わたしがはじめて入院し長いこと(といっても20日くらいですが)個室でぼんやりしていた時に、”カフカ”の記事を書いて頂いたときは、本当に感激しました。
あれで、気持ちは随分救われたものです。
また宜しくお願いします。

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”Bon voyage.”

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