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ゼイリブ OBEY

obey.jpg

ミュージシャンでもあるジョンカーペンター監督作

いかにも低予算の薄暗い雰囲気のトーンに染まっていて、これがなかなか心地よい
流れ者の日雇い労働者の主人公がたどり着いたバラックの村から近隣の街へ、比較的狭い範囲で物語が進行する

不景気下にアジテーションと妄想が増大して錯綜する
ハッカーと狂信者の光景に見えて、、、

教会に隠れ何かを作る人たちがいる
実は強大な何者かがTVを使ってメッセージを流しているらしい
シグナルで人を洗脳するようだ

それに抗するレジスタンスの地下組織
教会にミサをテープで流し、中では段ボールに実験道具
秘密裏に制作されるサングラス

噂、暴力が蔓延する
しかし単なる世紀末。未来に直面する不安からではない何かがある
ヘリによる監視
ブルトーザーと武装警官による村の掃討作戦
尋常ではないと流れ者の主人公は気づく

彼が教会に潜んでいたレジスタンスの作ったサングラスをすることで事態が急変する。
本に記されたシンプルな洗脳文が鮮明に浮かび上がる(モノトーンで)
宣伝の看板にも隠されたサブリミナル効果「おとなしく素直に眠れ」と

「支配者」の存在に気付いてしまう。
民衆の中に彼らの髑髏のような顔がはっきりと見分けられる
シンプルな主人公は、いきなり突っ走る

彼は拳銃でエイリアンを撃ち殺しながらも独特の間合いで駆け抜ける

妙に緩い
TV局勤務の女性と妙な間合いで接触し彼女の家に転がり込む
サングラスはひどく疲れるようだが、それにしても隙だらけだ
そして緩い流れ

妙なところでかつての仕事仲間と乱闘が起きる
「サングラスかけろ」「いやだ」
職を失いたくないし面倒には関わりたくないという相手にどう納得させるか?
でここまで殴り合い、プロレス技かけるか

それが異常に長い
10分くらい続いたか、それまで何やってたか忘れるくらいの尺だ
へたをすれば、ここで死ぬ
これは、新たな物の見方を拒否する人間の保守性・抵抗の根強さを描いている場面なのか
単に監督がこういうシーンが好きなのか

無理やりかけさせられた相手がしかしすぐに納得する
アメリカらしい
そうアメリカンコミックの世界を彷彿させる
独特の空気感である

それからは覚めた悪夢が進行する
いつから彼らは地球にいたのか
急に父親が人が変ったように粗暴になった思い出を語る主人公
それに答えて「奴らはこれまで地球人同士を敵対するように仕向けてきたんだ」と怒りを示す相棒
エイリアンの僕滅を誓う彼はもうすでに人類愛に満ちている

2人は時計に隠された転送機能で地下のエイリアン組織にまんまと潜入する
そこでエイリアンと人間のエリートが手を結んで利益をむさぼる光景が顕わに
エイリアンは地球を資源として使いきろうとしている
しかしそれに乗っかる地球人も多いようだ
裏切ったかつての仲間が組織の心臓部を2人にすんなり案内してくれる
「もう実は国なんてないんだ」
「連中に協力すれば殺されないし、金も儲かる」
「強いものと手を組んで何が悪い」
華氏911で観た構図にも十分に重なる

よくある地球人対征服に来たエイリアンではない
地球-同胞を自らの利益のため裏切った地球人との戦いでもある
主人公が気を許したTV局の女もまさにそれであった
ここで、面白いのは重力レンズを利用し彼らの星にアタッシュケースを下げてスッと旅行する地球人の姿だ
このなんともあっけらかんとした光景がまさにこの映画の主調である

最後に残ったレジスタンスも壊滅し主人公と相棒2人だけの抵抗となる
激しい銃撃戦がひたすら続いた果てに
主人公と相棒が命を賭して、洗脳電波の送信アンテナをついに壊す


すると髑髏のようなエイリアンの顔が街中全ての人々に割れてしまう
誰もが擬態(乗り移っている?)エイリアンが普通に見えるようになる
(そういえば擬態して成りすましていたのか、体を乗っ取っていたのかは判然としなかった)
みんながその正体に唖然とする

しかし話の筋からいえば、彼らに協力しているあの主人公たちを窮地に陥れた女のような地球人の正体は分からない
そっちのほうがむしろ怖いはず
それこそ見えない恐るべき敵である

まだこの物語は何も解決していない
この現実のままである



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GOMA28

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絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
基本的に、日々思うことを綴ってゆきます。悪しからず。
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