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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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地球が静止する日  (2008)

The Day the Earth Stood Still

わたしもかつて混乱したので、ひとまず確認しておきます。
"The Day the Earth Stood Still"(1951)「地球の静止する日」と全く同名で、邦題が「地球が静止する日」(2008)助詞のみが異なる映画は1951年度版のリメイク映画。(20世紀フォックス)
”The Day the Earth Stopped”(2008)「地球が静止した日」過去形となった邦題のものは、「地球が静止する日」の便乗作品として位置づけられています。つまり内容が非常に似ており、また他のSF映画からも要素を取り込んで作られているそうで、20世紀フォックスから盗作であると警告を受けたものとか。(わたしは観る暇がないので観ませんが)

このような関係ですので、基本真面目に作られた"The Day the Earth Stood Still”の2作品だけ観ておけばよいかな、と思っております。

それにしても紛らわしい。

2作品を比べて検討する気などまるでありませんが、オリジナルとリメイクというには内容が違いすぎる気はします。
その点をことごとく挙げてゆくのは面倒な上、意味がないのでしませんが、クラトゥがやってきた目的が全く違うのは、どうしたものか?そこが違っては、別の映画ではないか、と思います。
似ているのは、高度な文明をもつ異星人がロボット一体連れてアメリカに舞い降りたところと、細かいところを見れば、名高い博士に対面し、黒板の数式を書き直し博士から信用を得るところくらいでしょうか。

しかしそこでゴールドベルグ変奏曲が流れます(*2008年度版のみ)。そうです、クラトゥが初めて地球人も捨てたもんじゃないと考えるきっかけとなったものです。
音楽です。バッハです。(ゴールドベルグのアリアから第一変奏まで流れていました)
それを聴くまでは、彼は地球を守るため地球人を一掃するつもりでした。
「美しい」と初めて彼から肯定的なことばが発せられます。


これは教訓的な映画です。
今後、もし地球人は滅ぼすしかない、という宇宙人が来たのなら、いきなり話し合いで決着など着くはずありませんから、まずは丁重に寛いでもらい、バッハを流すことです。

政府高官が下らない抗議などして(さらにお約束の失言を吐いたりして)即刻滅ぼされては困ります。
最高の自己紹介としてバッハでいきましょう。
地球人のこころです、といったかたちで。(演歌は止めましょう、日本に来ても。)
でも博士が「地球人はみなこれと同じだ」と言ったら「そうだろうか?」、とすぐに怪しまれていましたね。
そりゃそうです。みんながバッハであるはずないものね。すぐに気づきます。
しかし、彼のその曲をこよなく愛する生物なのですとか、すがればちょっとは考える余地を与えるかも。
ともかく、まずは人類の至高の作品を享受してもらうしか方法はないのではないか、と思いました。
候補作品としては「モナリザ」とかも。(ゾンネンシュターンとかは友好的関係を築いてから顔色見て観せましょう)
それからおもむろに会談の場を作りましょう。

前のクラトゥは地球人の核使用(特に宇宙への核持ち込み)を警告しに来たのであり、人類を守るために来たのですが、
新しいクラトゥときたらのっけから地球人を排除して他の生命を生かす目的で来たと言うのです。
前のクラトゥが平和主義者(アメリカ的)であるとすれば、今度のクラトゥは過激なエコロジストです。
結局、地球人が変われるかどうか、信用してもらえるには、エモーショナルな訴えしかないということでしょう。

やはり感情です。

女性科学者とその義理の息子との葛藤と和解を間近に見て、辛口クラトゥも人類の未来を信じてみることにしました。
それはどんな世界的リーダーの理屈より説得力をもった、ということでしょうか。


それにしても、出てくる子供が可愛げのないやつでしたね。
オリジナルの方の子供は、素朴で素直な普通の子供の設定でしたが。
まあ、クラトゥ自体、オリジナルは友好的で温かみがありましたが、リメイク・クラトゥは基本シビアで冷たい感じです。

一番面白かったのは、あのメタリックな何でも解体?してしまう群れなして飛ぶヒッチコック的な虫ですね。
ゴートがその虫に変わってゆくというショッキングな映像はCGの極みです。
今回のものはやはり後半のCG映像が効いています。
異星人の力の示し方の違いがここにはっきり、現れてきます。
地球のエネルギーを病院や飛行中の旅客機などを除き全て止めてみせるのと、どんどん虫を飛ばして片っ端から人も物も消してゆくのは、ある意味正反対です。
今回は地球人(アメリカ人)が大量に殺されていますし。



ロボット、ゴートについては甲乙つけがたいものでした。
クラトゥは両者ともに味があります。

わたしとしては、オリジナル作品の品格に一票ですね。








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COMMENT

祈ります・・・。

こちらの記事を拝読させて戴き
自身の足りなさを詫びるばかりです。
本当に申し訳なく思っています。

GOMAさまの透徹した美学を貫かれるこの場所に
私のような者がメッセージを
繰り返し送らせて戴いたことを反省し
この投稿を以て差し控えるつもりでおります。

GOMAさまの仰ることはご尤もで
sakiは言葉もございません。

以上で終わりです。
けれど
これでは
少し淋しい感じが致しますので
100人いたら100人のバッハがいるように
誠意だけ最後にお伝えさせて下さいね。

>2作品を比べて検討する気などまるでありませんが、オリジナルとリメイクというには内容が違いすぎる気はします。

私が先に並べて評してしまったことを
そこを先ず
お詫びさせて下さい。

その上で双方の本質(クラトゥが地球に来た目的)として
セルフィッシュ・シーンは克服できるか否かという共通項を
感じてしまったのです。

(そしてその”救い”として
いずれも
ニーチェ思想を想起させる)

人間はセルフィッシュ・ジーンに乗せられた
単なる操り人形に過ぎないのか
といったような意味合いで・・・

仮にそうであれば、
ゴルトベルク変奏曲など
紡ぎ出しようもありませんし

みながバッハで在る以前の問題で
そうした理性と感性の協奏抜きに
人間は語れないということでありましょうか。

可愛げのある子どもと心通うのは必然のように思います。
そうでないから意味があるのかとも^^

>リメイク・クラトゥは基本シビアで冷たい感じです。

こちらまさに同感で
が、は、時代が進み、さらに負の方向に振れているかに映る
その差分
地球の有り様への見事なまでの指摘であり
”地球が静止する日”を
地球はリセットすべき段階まで来ているという
重大な警告メッセージと
私は受け止めたのです。

”ヒッチコック的な虫”ですが

このメタフェの先を想うと
観る人によって
如何様にも解釈できるようで
哲学的に過ぎて
論文もかけてしまいそうで(笑

エターナル・サンシャインにも
投稿しようかと思ったのですが
やはり控えますね
本日のエストリルのクリスマスローズに
記させて戴きます。

環世界が違いますのに
GOMA様に懐いて
sakiは、
ご迷惑ばかりかけてきたように思っています。

それでも
やはり祈らずにはいられません。

どこにいても
いつの時も
祈ります。

ただ祈ります。

ひたすら祈り続けます・・・。

saki

本当に申し訳ございません!


> この投稿を以て差し控えるつもりでおります。

SAKI様の哲学的意味付けは大変重厚で「読み」としては、わたしの記事など到底及ぶものでは、ありません。
そのことより、コメント欄が生きていたことに、安堵しました。
SAKI様からの投稿記事は、常にわたしに励みと覚醒をもたらしてくれる貴重なものです。
今回に懲りず、今後共、是非お願いします。
また、この作品がSAKI様の思い出の大切な作品でありましたなら、本当に「想い」に泥を塗るような行為を恥じております。

もっと作品に真摯に向かうことにします。

> 100人いたら100人のバッハがいる

これは確かです。
であるから、バッハの音楽を100通りに聴くことが出来る。
バッハの要素が自らの内になければ、そもそも「聴く」ことは不可能です。
誰の中にもバッハはいるはずです。

> その上で双方の本質(クラトゥが地球に来た目的)として
> セルフィッシュ・シーンは克服できるか否かという共通項を
> 感じてしまったのです。

あのリチャード・ドーキンスの例の理論のことですね。
DNAの存続の手段としてのヒト個体或いは種としての行動発現がある。それは必ずしもヒト社会レヴェルで見た場合は不合理に映っても、DNAの生き延びという観点から見れば合理であるというような。(そんな風に捉えていますが、どうでしょうか)
ヒトはそういった内部情報系を大脳新皮質に根ざす言語-文化の集積する、所謂外部情報系が情報量として遥かに凌いでしまったと考えられます。つまりヒトは手足の機能の外在化のみならず文明という形で頭脳の外在化を果たし文明を遺伝継承する存在となっています。ここにおいての、ヒトの精神的存在であるところだと思われるのです。ヒトとして選択は十分に可能なはずです。自らを滅ぼすことになってさえも、選択するでしょう。

> ゴルトベルク変奏曲など
> 紡ぎ出しようもありませんし

全く同感です!
生まれながらのバッハではなく、文明においてのバッハだと思います。
その最も優れたものが音楽という伝統文化かも知れません。

> みながバッハで在る以前の問題で
> そうした理性と感性の協奏抜きに
> 人間は語れないということでありましょうか。

人間観において全く異論ありません!
ヒトの、と言うより人類の、偉大な面にこそ寄り添うべきですね。
SAKI様のように。
わたしはそこが最も弱い。これが世界観の違いを生んでいるのでしょう。
しかしわたしはSAKI様方につきたい。まさに真善美において。

> 可愛げのある子どもと心通うのは必然のように思います。
> そうでないから意味があるのかとも^^

最後は可愛い子供となっていましたね。頼れる存在になるはずです。ああいうやんちゃなやつは。
また、クラトゥはそこを見抜いていたから、その世代に委ねようと決断したのでしょうね。

> が、は、時代が進み、さらに負の方向に振れているかに映る
> その差分
> 地球の有り様への見事なまでの指摘であり
> ”地球が静止する日”を
> 地球はリセットすべき段階まで来ているという
> 重大な警告メッセージと
> 私は受け止めたのです。
>
ここも確かに、冷戦・核保有の調整を始めた時期と現在のCO2などの地球環境の問題が深刻化してきている段階とは危機の度合い・大きさも要素も異なっています。
より深刻です。更に地域格差によるテロの問題がのっぴきならないところに来ています。外から見ればリセットが最も効率的でしょう。結局、警告となりよいお仕置きとなりました。その後、人々への浸透がなされたかどうかですね。内省を伴わない外圧ではヒトはなかなか変わる動機に繋がりませんから。

> ”ヒッチコック的な虫”ですが
>
> このメタフェの先を想うと
> 観る人によって
> 如何様にも解釈できるようで
> 哲学的に過ぎて
> 論文もかけてしまいそうで(笑
 
それいつか拝読させて下さい。哲学出来る映画はやはり名作です。(わたしも名作であることは承知してます)
わたしは単純にこれについては見事なCGだ、とひたすら感心していただけなのです。
以前、MAYA5で3Dを作っていた頃、あれはすこぶる難しいテクニックでありましたから。
其の辺の技術のスゴさばかりが目に入り。コンピュータの性能も格段に上がっていますし。
でもあそこの物質的想像力はあの映画の質の高さを十分に感じさせます。
エイリアンもまさにその点での大傑作でした。

> エターナル・サンシャインにも
> 投稿しようかと思ったのですが
> やはり控えますね

いえ、それがわたしの薬となっております。
コメント欄が生きていたことが本当に嬉しい限りでして、、、。

> ひたすら祈り続けます・・・。

もったいない限りです。
ありがとうございます。
今回は軽めを意識し内容まで軽くなってしまいました。(ふざけた言い回しも多く、読者の真摯な姿勢に答えられておりませんでした。これは反省です。)
また今後とも、ご指摘、ご意見、どしどし頂けると助かります。

No title

リメイクはキアヌ・リーブスが主演の映画ですよね?
私だったら人間消しちゃうな、と思ったのを覚えています。

オリジナルがあったなんて!
こちらも観てみたいです。

お忙しい中、ありがとうございます。


> 私だったら人間消しちゃうな、と思ったのを覚えています。
ここでの、人間はかなりふてぶてしかったですね。
可愛げがない(笑

> オリジナルがあったなんて!
驚く程、綺麗な画面で見ることができます。
少し穏やかな感じで、こちらもよくできています。
ご覧になって、損はないです。

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