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GOMA28

Author:GOMA28
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廃墟の醍醐味(ストーカー〜ゾーン)

07fc865e.jpg

タルコフスキーの”ストーカー”は100%廃墟が舞台であった。
廃墟内での想像できる限りのことが描き尽くされている。
見事な映画である。
廃墟の堪能ということを考えると、もう”ストーカー”以外にない。
恐るべき廃墟映画。

われわれはここでないどこかに惹きつけられる。
だから旅行や探検もする。
しかし、旅行や探検も多くは日常時計にそのまま依存する”旅”だったりする。
仲良しグループで軍艦島ツアー、廃線後(鉄道)ツアー等の廃墟巡りもひところ流行った。
企画物として。
廃墟も色々有り、利用し尽くされた果ての建造物から完成にも至らず計画の頓挫したまま廃墟を迎えたものなど。

トマソンもこの廃墟にすぐに繋がる行為であったはず。
この行為が一番本格的な廃墟の入口に来ていたように思える。
タルコフスキーのストーカーも小説『路傍のピクニック』を原作としている。

どうやら、われわれにとってのどこかというのは、時間感覚を中吊りする場所なのではないか。
時計を持った身体性では、空間はどこへ行っても等質である。

日野啓三の小説に描かれる都市は全て廃墟である。
立ち並ぶ無機質の高い堅牢なビルディング。鉄塔。モノリス。
意識の皮膜が今にも破れそうな場所で、われわれは生の現実感を確かめようとしている。
静謐な緊迫感。そして罠。迷路に翻弄もされつつ。ひりつく濃密な空間にあって。
時間も音も止めて生の手応えをひたすら確かめている。
夢のなか、タルコフスキーのゾーンにあって。そう、廃墟のそれは別名か。

いや、われわれ追放者にとって楽園はこういう形でしか姿を見せないのかもしれない。
その垂直性には、炎や雨が共にある。
清められたい。
われわれの内奥にあるものを顕在化したい。
そう願うか?
イドの怪物を解き放ちたいか?
疾風とともに。死の予感とともに。
天への梯子(きざはし)に魅せられ。
ひりつきながら。
神を感じる。

廃墟は恐らくそのための場所だ。
失楽園にいるわれわれ「どこにいたって地獄だ」(ストーカー)にとっての楽園なのだ。
「マタイ受難曲」がその園にこそ相応しい。


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COMMENT

美しいです・・

タルコフスキーの「ストーカー」
ワタクシは残念ながら見ておりませんが、
非常に興味深い映画ですね。
本作品を「廃墟映画」ととらえる
GOMA様の感性に、心が震えます。

>われわれの内奥にあるものを顕在化したい。
>そう願うか?
>イドの怪物を解き放ちたいか?
>疾風とともに。死の予感とともに。
>天への梯子(きざはし)に魅せられ。
>ひりつきながら。
>神を感じる。

>廃墟は恐らくそのための場所だ。

そう来ましたか!!
GOMA様の鋭く美しく研ぎ澄まされた感覚は
美しい剣のようです。
何だか涙が出て来ました・・・

些末な日常から、
本来の居場所に呼び戻されたかのようです。

また、廃墟についての考察
ぜひ伺いたいです。

因みに日野啓三の都市ですが
確かに「廃墟」ですね。
だからワタクシ、この作家に惹かれるのでしょうか(笑)

ワタクシが廃墟に感じる最も強い感覚は
「ノスタルジー」です。
西脇順三郎や、稲垣足穂に感じるような、
時空を超えた哀しみ、とでもいいましょうか・・・
この感覚の起こる所以を、
ワタクシも少し追求してみたいと
今思った次第です。

Re: 美しいです・・


>
> ワタクシが廃墟に感じる最も強い感覚は
> 「ノスタルジー」です。
> 西脇順三郎や、稲垣足穂に感じるような、
> 時空を超えた哀しみ、とでもいいましょうか・・・
> この感覚の起こる所以を、
> ワタクシも少し追求してみたいと
> 今思った次第です。
期待しております。
日常生活はわたしにとって疲労と同義です。
ですが、どうにもなりません。
サンテグジュペリの言うように、義務の甘受けでやり過ごすようにしています。

わたしも、次を出さずに済みませんでした。
恐ろしい低空飛行を続けておりまして、、、。
しかしその現実が根拠となるように思いまして、
大変卑近な場所から臆面もなく書いております。
最近は、朝の通勤電車の中で。

ノスタルジー、、、遊星的郷愁でしょうか、、、。

偏頭痛は気圧のせいかも知れません。
ご自愛ください。

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