あなたのために~Where the Heart "ナタリー・ポートマンを観て

Where the Heart Is
2000年
アメリカ
マット・ウィリアムズ監督・製作
ナタリー・ポートマン 、、、ノヴァリー・ネイション(17歳の妊婦)
アシュレイ・ジャッド 、、、レクシー・クープ(病院で働く4人の子持ち)
ストッカード・チャニング 、、、シスター・ハズバンド(アルコール中毒の会の会員)
ジョーン・キューザック 、、、ルース・マイヤーズ
ジェームズ・フレイン 、、、フォーニー(秀才の青年)
相変わらず手短な感想文ですが。
とても後味の良い映画でした。
ハッピーエンドというものは良いものだ。
率直に思った映画です。
なんのひねりもない(笑
そもそも、、、。
ひねる気の起きない映画です。
はじめてナタリー・ポートマンってよい女優だな、と思いました。
ほんの少し前まで、ほとんど興味のない女優でしたもので。
SAKI様のブログ、エストリルのクリスマスローズに”水曜日のエミリア”の映画の記事を見つけ、意識的にそれを観てみたのが始まりと言えます。ナタリー・ポートマン、彼女自身が制作総指揮をとったもので、真摯で思索のゆき届いた思想的に共感できる良い映画でした。
ついでに、SAKI様も忠告されていましたが、原作と映画は別作品と見るということはわたしも頭では分かっていましたが、「嵐が丘」を、ジュリエット・ビノシュの映画で観てしまいました。すみません。映画としてはかなりよくできたものだと思いましたが、やはり原作ですね。別物です。あの時間にあの物語を押し込むのはおそらく誰が試みても無理でしょう。ダイジェストじゃないのですから。せめてあと一時間長ければかなり迫れたとは思いますが。
話を戻します。それ以来、ブラック・スワン、終わりで始まりの4日間、抱きたいカンケイ、などを観ましたが、その間に、レオンに出ていたおしゃまな子だということに気づき、クローサーでも観ていたことを知りました。
わたしは全く映画ファンではなく、作品や役者についての知識もありません。
ですから見る機会を持ったものは、大概観ますが、事前にその映画に対する出来を予想するようなメガネは持ち得ません。
真っ新な気持ちで観ています、とまで言うと嘘っぽくはなりますが、それに近い立場です。
また知らないということが観る快感ともなっています。
”Vフォー・ヴェンデッタ”は手元にあり”宮廷画家ゴヤは見た”にも出ていることだけは知っていますが、まだどちらも観てはいません。
それでもあえて言ってしまいたいのですが、この”あなたのために”が彼女のベストだと。
この映画でナタリー・ポートマンが本当に素敵な女優だと分かりました。
なんでこういう邦題なのかはちょっと解せませんが。
出てくる人々がみな病や足枷、業とでも呼べる所謂弱さを抱えつつも、懸命に生きている姿が爽やかですらありました。
スーパーマンや強かで計算高い人はおらず、何度も何度も懲りずに失敗して苦渋を舐めながらも、不思議に物事に対する信頼と肯定感を持ち続けてゆく人たちが描かれています。
主人公に代表されるポジティブな優しさ。
これは特に近頃流行りのアナ雪に見られるもので、その物語の核にある自己肯定と信頼によって暗い迷路を打ち砕く姿に重なってゆきます。
これはわたしが昨日読み返した、”パニュキス”(山岸凉子)にも通底するものです。
勿論、この物語では、ハッピーエンドとなるまでに失うものが多すぎましたが。
どちらにしても物語ー過程において主人公が無意識的にも自覚的にも叡智(知識ではなく)を身に付け、本当の自分の相手ー場所を得ていくのがこちらにとっても気持ちよく嬉しさーカタストロフを感じさせます。
そう、幸せのカタストロフです。
水曜日のエミリアから、神経質でささくれだった知性を剥ぎ取ると、この物語になるなと思いました。
何もあのように知的にシニカルに攻撃的になることはないのです。
それは少なくとも近道とは言えない。
ナタリー・ポートマン演じる直向きで幼気なノヴァリーの自分と”あなた”を守ろうとした唯一の大きな嘘。
不安と諦め。
しかし双方が求め合う流れは止められない。
なにも遅すぎることはない。
ほんの小さなきっかけがあればよい。
もともと分かっていることを、知るだけのことに。

100%書き終わってから、またフリーズして全て消えました。
0から書き直しましたが、どうも今ひとつ思い出せず、流れの悪い記事になっております。
どうも、書きにくい。
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