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GOMA28

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殺意の夏を観てみた~イザベル・アジャーニとは!

izaber.jpg
L'Été meurtrier   ne Deadly Summer
1983年
フランス

ジャン・ベッケル監督
セバスチアン・ジャプリゾ原作・脚本

イザベル・アジャーニ 、、、エリアーヌ(エル)
アラン・スーション 、、、フロルモン(パンポン)
シュザンヌ・フロン 、、、コニャーク
フランソワ・クリュゼ 、、、ミッキー
ジェニー・クレーヴ 、、、パンポンの母
マリア・マチャド 、、、エヴァ・ブラウン


だいぶ以前に観たことがある映画だが、断片的に覚えているだけで、ストーリーは思いだせない。
車の修理シーン、自転車レース、アジャーニの真っ赤なドレス、扉越しの執拗な会話、病院のベッドでのやり取り、ライフル銃、等のシーンは朧げに脳裏に浮かぶ。

見直してみると、しっかりした脚本のサスペンス映画であることが分かる。
記憶の断片は有機的に繋がった。
「殺意の夏」というのは良い邦題だ。
自分のアイデンティティ-心的閾値が保てず、それを脅かし続ける根拠を絶えず殺意の対象として彷徨ううちに、その対象を父の一言で一瞬に失ってしまう。
彼女はホワイトアウトし、不幸にもその寸前に彼女の立てた誤った計画が実行されてしまう。
彼女の狂気は、周囲も制御不能にしてしまった。

前は漠然と、イザベル・アジャーニを魅せるための映画のように感じていた。
「天使とデート」がエマニュエル・ベアールのPV的な荒唐無稽な可愛い映画(悪い意味ではない)であったが、
こちらは、アジャーニの資質と演技力を魅せるための彼女の初期作品と言えるか。

イザベル・アジャーニは大抵の場合、精神的な破綻にひたすら向かってアグレッシブにまたは、フラジャイルに煌きながら綱渡りしてゆくものが大変印象に残る。
確かに特にファンではないため、観ている映画も少ない。
しかし、私の観たものから言えば、彼女の放埒でカオスに呑み込まれる狂気への演技は生半可なものではない。
サブウェイにしても狂気とは言わないが、こだわりについてはファナティックであり、破滅の方向を定めて行くことは確かである。
ある種のアルタード・ステイツである。
”Possession”この資質は強く感じる。
彼女の瞬間に変化する表情。
しかしそこが彼女の本質である。
その動と静。
激しさとガラス細工の危うさ、繊細さ。
しかしそれが確かな意思によるコントロールではなく、制御不能なものとして立ち現れる。

これはあくまでも演技を観ての感想に過ぎない。
しかし、こうした役-姿は明らかにソフィーマルソーではない。
シャルロット・ゲインズブールも違う。
エマニュアル・ベアールも合わない。
ジュリエット・ビノシュもない。
ヴァネッサ・パラディも。
ヴィルジニー・ルドワイヤン、、、、。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
わたしの貧しいフランス女優の知識でだれか思い浮かべたところでまったく意味がない。

その演技-身体が映画に必ず見え隠れ(全面的に吹き出す)からには彼女-女優の本質と捉えて構わないはずだ。
彼女は狂気に破滅して逝く女優である。

この映画でそれが繊細に大胆に示されている。
この映画はやはりイザベル・アジャーニのPVである。
izaber002.jpg


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