ヤング≒アダルト

Young Adult
ジェイソン・ライトマン 監督
ディアブロ・コーディ 脚本
シャーリーズ・セロン、、、メイビス・ゲイリー(児童小説家)
パットン・オズワルト、、、マット・フリーハウフ(メイビスの高校時代の同級生、足が不自由)
パトリック・ウィルソン、、、バディ・スレイド(メイビスの元カレ、ベスの夫)
エリザベス・リーサー、、、ベス・スレイド(バディの妻)
コレット・ウォルフ、、、サンドラ・フリーハウフ(マットの妹)
ジル・アイケンベリー、、、ヘッダ・ゲイリー(メイビスの母親)
リチャード・ベキンス、、、デビッド・ゲイリー(メイビスの父親)
シャーリーズ・セロンは確かに芸達者なのだが、役作りに入り込み過ぎるところが、ちょっときつかったりする。
わたしは、彼女の映画では、「イーオン・フラックス」が好き。ただひたすらカッコよい。これこそシャーリーズ・セロン(笑。
ここでは実にヤナ女をやっている。これはこれで様になっているが、、、。
「ヤング≒アダルト」って何なの?「ヤングアダルト」ではないか。変な小細工やめて欲しい。

離婚後、故郷ミネソタに帰って来た作家のメイビス・ゲイリー。
この人ちょっと変。
子供が出来て充実していてあれこれ忙しい元カレとよりによってよりを戻そうなど、、、
相手は妻帯者というだけでなく赤ちゃんが出来て夫婦で頑張ろうというときに、元カレだった夫を誘惑して来るのだ。
自分が今孤独だからと言ってそれはない。
まあ、ベビー誕生の画像メールを送られて、過去が蘇り火が点いてしまったのかも。
何とも言えぬが。

だいたい、昔の恋愛関係にあった人にそれを知らせ、パーティーなどに呼ぶか、普通。
しかもかつて妊娠して流産したことで別れた相手で、別に嫌いになって離れたという訳ではないらしい。
何年も経っていようと当時の気持ちが再燃することもあり得よう。
声などかけずにそっとしておくべきだろうに。
久しぶりに故郷に帰って来ても、高慢ちきな美女が偉そうにという感じの冷たい視線を浴びる。
都会に出て作家をやってることに対する、妬みもあろう。
それは仕方ないが、彼女も全く遠慮がなく、ズカズカ元カレの家庭に入り込んでくるのだ。
この神経も凄い。高校時代のカーストトップのノリのまま。
やはり精神的に大人になっていない感じはする。

その美女で高慢なメイビス・ゲイリーに終始付き纏うのは、高校時代見向きもされなかった隣のロッカーを使っていたマット・フリーハウフである。
彼はスクールカーストどん底の男で、ゲイだと思われ悪ガキのリンチで足を砕かれ下半身に酷い怪我を負い杖でやっと歩けるありさまなのだ。実はゲイでないことが分かるが、その後はデブのオタクというレッテルでずっと酷い目に逢って来たと謂う。
気の毒な噺である。マイノリティー虐めは何処にでもあるもの。
メイビスがバディを奪うという計画も平気で彼にはばらす。
何とも思っていない相手だから何をぶちまけようが構わないという感じ。
流石にマットも呆れバディの家庭を壊すなんて飛んでもないと反対するが、意見を聞く気など端から無い。
田舎では孤独の身であり話し相手として、何らかの形でメイビスはバディともつるむことに。
彼はフィギュアと酒を造っており、彼の仕事場でたらふく酒も呑む。

遂に赤ん坊の命名パーティーの席で、全く自分の誘いに乗らないバディに業を煮やし遂に妻であるベスの前で大爆発する。
これ程迷惑な噺は無い。周囲は唖然。
しかしやはり彼女をこんな晴れがましい場に呼ぶのもどうか。
かつての恋人の晴れやかな様子をわざわざ見せて彼女をへこますつもりだったのか、そうも受け取れよう。
彼女も彼女だが、呼ぶ方も周りの連中もどうかしている。
デブオタクのマットが一番まともか。
最後にその見向きもしなかったオタクにわたしバカやっちゃった~と泣きつき宥めて貰って帰って行く始末(爆。
おたくの彼の妹はメイビスを女神のように崇拝しており、こんな死んだ街からわたしを連れて行ってとお願いするが、あなたはここにいなさいとピシャっと言われる。
勿論、そりゃそうだろうが、何がどうにかなるでもない、メイビスひとりが空回りして皆を唖然とさせて去って行くだけの噺であった。
虚しさを非常にうまく演じるシャーリーズ・セロンであったが、、、わたしは、「イーオン・フラックス」の彼女の方がずっと良い(笑。
U-Nextにて

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