劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME

REAL×TIME
2020
杉原輝昭 監督
高橋悠也 脚本
石ノ森章太郎 原作
坂部剛 音楽
J×Takanori Nishikawa「A.I. ∴ All Imagination」主題曲
高橋文哉、、、飛電或人 / 仮面ライダーゼロワン
鶴嶋乃愛、、、イズ / アズ / 仮面ライダーゼロツー
井桁弘恵、、、刃唯阿 / 仮面ライダーバルキリー
岡田龍太郎、、、不破諫 / 仮面ライダーバルカン
中川大輔、、、迅 / 仮面ライダー迅
砂川脩弥、、、滅 / 仮面ライダー滅
桜木那智、、、天津垓 / 仮面ライダーサウザー
福士誠治、、、ベル / 仮面ライダールシファー
山崎紘菜,、、遠野朱音
児嶋一哉(アンジャッシュ)、、、福添准
伊藤英明、、、エス / 一色理人 / 仮面ライダーエデン
「シン・仮面ライダー」観るまでは、もうこれでおしまいということにしたい。
この作品、それに相応しい出来であった。
伊藤英明が重みを与えているのは言うまでもないが、噺そのものがズッシリ引き締まっているしアクションの歯切れも良い。

しかし、いきなりこれを観ると面食らってしまう。
「全人類全滅まであと60分」という切羽詰まった状況で、山崎紘菜まで出ている?
明らかにこれまでの流れを知っていないとチンプンカンプンという感じであるが。
わたしはそこそこTVは観て来た為、雰囲気的には充分対応できる。
イズが仮面ライダーゼロツーとして、あんなに強いということは知らなかったが。
ここまで頼りとなる秘書はまずいまい。アークの秘書もやっちゃってるけど(つまり最強の秘書ね)。

鶴嶋乃愛は相変わらず理想の秘書で、井桁弘恵は理想の上司と謂うところか。
どちらも凛としていて真直ぐでカッコよい。
特にここではイズの活躍が圧倒的で驚いた。
エスのドラマに世界が呑み込まれそうになるが、この物語を作らざるを得なかったのは、もとはと謂えばアークが原因というところで、収めてゆく感じか。
その共通の敵アークに対して、それまでの確執を超えて飛電或人と刃唯阿たち、滅と迅 、天津垓が共闘することになっており、そこの関係~流れはシンプルですっきりしている。

よくある大変な暴挙に出るラスボスがその裏には喪失の悲劇があるパタン。
仮面ライダーでは度々使われる毒ガスに見えてナノロボットの大群による人体改造であったり支配する策略が見られる。
エスとなった一色 理人が「ナノミライ」研究所で開発した医療用ナノマシンであった。
そのマシンを同じく開発者の1人で恋人の遠野朱音に使用した時、マシンの暴走事故が起き、彼女を失う。
そこで彼女の脳をデータ化して自らもナノマシンの集合体となり、楽園を作りその中で暮らそうとする。
こうした電脳ワールドはかなり現実味を持って来ており、今最も大きなトレンドでもある。

この電脳界でも恋人は恋人であり、AIロボットのイズも確かな感情を持つ主体となっていた。
最近の流れを見ると、仮面ライダーゼロワンの始まった時期よりもずっとそれが地続きの現実文脈で観ることが出来ている。
だからより魅力を感じられるのだ。このヒロインたちに。
昨日の「仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX」より引き締まった少し大人向けの作品であった。
ここまでの流れと展開が蓄積された物語の重みがある。
伊藤英明や山崎紘菜が全く浮かないしっかり作り込まれた映画だ。

この背景となるTVを見ておく必要はあるが、劇場版「仮面ライダー」では傑作に入るものだと思う。
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