猫、突然の帰還

早朝、長女が猫が帰って来た夢をありありと見た、という。
午前中、近所の奥さんがお宅の猫ちゃんがさっき、玄関先で餌を食べてたわよ、と教えに来てくれる。
おまけに野菜まで持ってきて教えてもらい、有難いことこの上ない。
(今、野菜が貰えることは、もっとも嬉しい(笑)。
そして二時にベランダに干した洗濯物をそろそろ入れようかなと思っている頃、、、
猫の鳴き声が。
また二階から入って来たのだ。
恐るべき、忍者猫。
しかし驚いたのは、鳴き声と鳴き方。
これまでに聴いたことが無い大きな厚みのある声と人の喋りを真似たようなちょいと文節を感じる複雑な鳴き方、なのだ。
わたしが子供時代に共に暮らした白猫のホキも人の喋りみたいな発声をよくしていた。というよりそれに意味を持たせていた。
このトラがよもやそのレベルにまで迫ったのか、、、と驚くが、、、。
ちゃんと戻って来たので、美味しいおやつをわざわざ買ってきて食べさせるとこれまでに聴いたことの無い何かを大きな声で何やら言いながら一心に食べている。
これは、うちに必ず一度は餌を食べに来ていたとはいえ、まともなものは喰えていなかったかひもじい思いをして来たのでは。
だがそれと同時に、何か賢くなったようにも想える。同じ顔はしているが、、、
さすれば、独り旅もまんざらでもない。

しかし暫く一緒にいるうちにこれまでのトラでしかないことも分かって来る。良くも悪くも。
身体を猫用除菌ティッシュで何遍も丁寧に拭いてあげると喉を鳴らし気持ちよさそうに、向こうからも身体を擦り付けて来る。
でれっと横たわりリラックスしたかと思うと、わたしの腕を噛んで来た。咄嗟に腕を引っ込め、ダメというポーズをとるとスッと身を交わして棚の上に飛び乗って身を隠す。
そうなのだ。この猫は噛んだり引掻いたりが、ある意味親愛の情を示す所作でもあるようだ。
その辺は、一生変わらないのだろうな。
これからも、撫でていて目をつぶっているような時でも一定の緊張感のうちで微妙な距離感も保っていなければなるまい。
まあ、そういう猫なのだから、それを踏まえて関わっていくことになる。
この猫がよもや腹を上にして万歳ポーズで寝るような場面は想像つかない。
これも個性だ。
夕方に長女が帰宅し、猫を発見して喜ぶ。
猫が帰って来たこともそうだが、夢が正夢であったことに対するものでもあろう。
猫と繋がったね、と言うと殊更嬉しそうにしていた(しかし確かにそうかも知れない)。
今朝は登校前に次女と大喧嘩してどうなる事かという流れであったのだが別の流れが救ってくれた。
そう、われわれはいくつもの流れを乗り換えながら一日というスパンを生きていると思える。
必然とか偶然とか言いながら、、、。

今日は、最近の話題作「ぼっち・ざ・ろっく!」全12話一気に観てしまった。
明日、感想を軽く書いておきたい。