スーツケース・マーダー

Suitcase Killer: The Melanie McGuire Story
2022
アメリカ
ニコール・L・トンプソン監督
キャンディス・キング、、、メラニー・マグワイア
マイケル・ローク、、、ビル・マグワイア(メラニーの夫)
ジャクソン・ハースト、、、ブラッド・ミラー医師
トリスタン・ローレンス、、、ジョー
ニッキー・ガーザ、、、セレーネ
ウェンディ・マリック、、、パティ
久々にAmazonPrimeを開いたので、そこから新しいのを、、、。
なんせ、「ブルー・ロック」が面白いのだ。水曜のアップが待ち遠しくなっている今日この頃(笑。
映画の方は、サスペンスかと思うと実話ベースの物語のよう。

2004年に実際にアメリカで起きた『ビル・マグワイア殺人事件』を元に作られた映画だという。
日本でもよくやっている「再現フィルム」みたいな感じ。
映画ならではの魅力は無い。
これを観て思うことは、くれぐれも不審な死に方をしないことだ。
病院に運ばれて死ぬのが何かと穏当かも。
(ベストという気は無いが)。
殺されたりして犯人が分からなかったりすれば、親族が疑われたりする。
特にその前日に喧嘩をしていたとか。
愛人が出来ていたとかなると、伴侶が邪魔になるという連想は固い(笑。
ここでも夫が車で7時間のビーチでトランク二つ分に分割され遺体で見つかる。

ここでは殺された夫はもうずいぶんと浮気を重ねギャンブルで大金を使い込み闇金融から借金もしていて夫婦間はぎくしゃく、というか半ば終わっていた。ただ妻は自分が子供時代両親の離婚で苦労したこともあり子供の為に別れずにやっていくつもりであったという。
しかし彼女の状況証拠が、夫の派手な浮気に仕返しの意味もあったか勤め先の医師と不倫関係を始めていた。
夫が殺害された日の近辺で、護身用にピストルを買い(夫に頼まれ渡したきりというが)、睡眠薬も夫の浮気相手の筆跡で買っており、前日、夫が家を買ったことで怒り暴力振るって家を出て行ったと証言するが、睡眠薬の入ったワインを飲ませていれば、それ自体無いことになる。眠ったままの夫を子供が幼稚園に行っている間に殺害して切断し夜に捨てに行けばよい。
この殺害に使われた銃の弾も事前に購入した銃で使えるモノであった。
更に彼女の車の運転席シートに旦那の皮膚の一部が付着していたことがDNA検査で分かる。

これを検察にまくしたてられれば、陪審員はそちらに靡く。
映画自体も、その方向で作られてる気がした。
サスペンス映画は、余りに状況証拠が揃っている側は大概、白であり冤罪ぎりぎりのところで、敏腕弁護士(場合によっては検事の場合もある)が、真犯人の仕掛けた巧妙なトリックを鮮やかに解き、もう少しで極刑にされそうであった主人公を救うというカタストロフものになるが、これはそうはいかない。

どうしたってこの裁判の流れでは、妻が有罪で順当だろう。
弁護士側も手の打ちようが無い。愛人に対しても一切犯行めいたことは明かしておらず、その点で一貫している、と言っても弱い。
この女優の演技のせいか演出によるものかよく分からないのだが、この女性とても虚無的な人に思える。
夫がビーチで遺体で見つかったと報告が来たときは泣くが、冷酷とは言わぬがニヒルな雰囲気はいつも醸しているのだ。
この辺が夫の姉にも悪印象を持たせる一因にもなっている。
義姉の言うように正直に伝えなくても幼い二人の子供を葬儀に参列させないのはおかしい。
父の葬儀である。

これが仮に冤罪だとしてもこの女性、ちょっと何らかの災いを呼び込みそうな気がする。
綺麗な笑顔とか言われているが、昨日のイモージェン・プーツには、悪いが遥かに及ばないな(仕方ないけど)。
噺の方も実話ベースでは、仕方ないか。この女性、結局終身刑となり、今もずっと無罪を主張し続けているそうだ。
わたしの印象では、闇金融業者との金のトラブルなども考えられるところではなかろうか。
ギャンブルも女性との浮気もド派手にやっていればこれもまた危ない。
マフィアとかが絡めば、如何にも奥さんがやったように始末出来るのでは。
ともかく証拠が奇麗に揃い過ぎているのが、ちょっと不自然な気もする。
(自分でやったならもう少し上手くやるはず。でも虚無的な人だからこうなってしまうのかも)。
微妙。
AmazonPrimeにて
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