劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス

PSYCHO-PASS
2015
塩谷直義 監督
虚淵玄、深見真 原案・脚本
菅野祐悟 音楽
主題歌「Who What Who What」作詞・作曲・編曲 - TK / 歌 - 凛として時雨
エンディングテーマ「名前のない怪物」作詞・作曲・編曲 - ryo / 歌 - EGOIST
声:
関智一、、、狡噛慎也(元厚生省公安局刑事課一係執行官、反体制勢力の戦術顧問)
花澤香菜、、、常守朱(厚生省公安局刑事課一係監視官)
野島健児、、、宜野座伸元(厚生省公安局刑事課一係監視官)
有本欽隆、、、征陸智己(厚生省公安局刑事課一係執行官)
伊藤静、、、六合塚弥生(厚生省公安局刑事課一係執行官)
沢城みゆき、、、唐之杜志恩(厚生省公安局総合分析室総合分析官)
櫻井孝宏、、、槙島聖護(シビュラシステムによる社会制度から逸脱した存在、既に死者)
神谷浩史、、、ニコラス・ウォン(東南アジア連合国家憲兵隊大佐)
佐々木勝彦、、、チュアン・ハン(東南アジア連合国家議長、既に暗殺済みで義体として存在)
諸星すみれ、、、ヨー(朱の身の回りの世話係)
木村昴、、、セム(反体制勢力のリーダー)
石塚運昇、、、デスモンド・ルタガンダ(傭兵部隊リーダー)
凄く長く続いているシリーズ物のようで、少なくともテレビアニメ版を観てこないと、単に途中の展開を魅せられたというところである。
それでもキャラがとんがっていてカッコよいことは伝わる(笑。
登場人物の誰もがスーパー・マン(ウーマン)的で、只管強い。
何となく分かる範囲でメモリたい。劇場版のファイナル的な形のものが近いうちに発表されるという。

「人々の精神が数値化され、管理される」という前提でまずアウト~ナンセンスなアイデアなのだが、予防的治安維持をうたうマイノリティ・リポートに近いものも感じ、ちょっと観てみることに。
向うはプリコグ、こちらはシビュラシステムという強大なAIのようだが。
ドミネーターという銃みたいなガジェットが直ぐに相手のサイコパス度を計量し執行対象になるか判定を音声で出す。出れば北斗神拳を喰らったような感じで死ぬ(ヒデブウとは言わないが)。
しかしその音声メッセージを聞く前に撃たれたりしないのか、ちょっと心配になった。
変形したりして凝ってるが(仮面ライダーよりカッコよい)。
攻殻機動隊の雰囲気は特にない。格闘シーンは迫力充分。ちょっとタフで強すぎな感はするが。
兎も角、徹底した管理社会であるには違いない。
その時点で、ギブアップだね。
槙島聖護という故人に共感する部分はある(よく知らないが。回想で出るだけだし)。

東南アジア連合(シーアン)にシビュラ・システム(更に軍事ドローン)を導入させたい日本政府と手を組んだ軍閥の長チュアン・ハンが議長の座を射止め、支配体制を作る。
しかし既に彼は日本政府に暗殺され(実行犯はデスモンド・ルタガンダをリーダーとする傭兵部隊)義体が命令通りに動いている傀儡政権。
こんな覇権政策をシビュラ・システム(犯罪抑圧システム)という正義による治安維持装置を餌にして進めるとは、日本が如何に偽善的悪質な国家かということを言いたいの?
しかも金でどのようにも動くハイエナみたいな傭兵部隊を雇ったり日本のシビュラ・システム内にテロ組織をワザと送り込んで捕らえられた男の脳内から狡噛慎也の姿をモンタージュで再現させ、当地に常守朱を向かわせる工作をしたり、これでは陰謀政府ではないか。回りくどいやり方だが。そういえば、あなたは遠回りしたがるんです、みたいなことを執行官の誰かが常守に言っていたな。
彼等の謂うには日本政府要人もほとんどが義体であると。
では、この偽善AIの配下にスッポリ治まっているということか。
槙島聖護や狡噛慎也に共感するのは、自然な真っ当な感性となる。
反政府ゲリラにならないのがおかしいくらい。

TVシリーズを始めから観ていれば、もっと複雑な事情があるのだろうが、、、。
兎も角、2015年までのまとめは観られた。
今度、また上映される劇場版で、それ以降の動きが観られるのを楽しみにしたい。
(ただ本作も初期の事情とか流れはほとんど分からない。中ほどから始まっている)。
キャラに惹かれる物語でもある。
声優、花澤香菜の仕事がたっぷり堪能できた。やはり凄い。
AmazonPrimeにて