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GOMA28

Author:GOMA28
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パーフェクト・ソウルメイト

THE PERFECT SOULMATE001

THE PERFECT SOULMATE
2017
カナダ

カーティス・ジェームズ・クロフォード、アンソニー・ルフレズニ 監督
ジョン・サージ 脚本

キャシー・スケルボ、、、リー・マクソン(書店員)
アレックス・パクストン=ビーズリー、、、サラ・マイルズ(詩人、一児の母)
ジェフ・テラヴァイネン、、、ダニエル・マイルズ(サラの夫、建設業)
スコット・ギブソン、、、ウィル・ローレンス(サラの協力者)
ハブリー・ララット、、、メイガン・マイルズ(サラの娘)


THE PERFECT SOULMATE005

やはりカナダ臭の漂う映画であった。
リーのような強烈な個性~精神は、カナダ映画には度々現れる。
父による身体的虐待。母も横暴で我儘な子供を虐げる親。
思いの外、このような親元で苦しむ子供時代を経ている人は多い。
そして彼女も従順に隷属しながらも煮え滾る殺意を抱えていた。

当然、他者との接し方が、極端である。
端から信用せず全く関わらないか、極端に全てを信奉したり。
リーの場合、以前からその作品に心酔していた詩人にこころのなかで過剰に依存していた。
こういう人は、親子関係に発して日常的な人間関係には何も期待していない分、理想に対し過剰な期待と価値を求める傾向はある。

THE PERFECT SOULMATE006

リーが自分の中で神格化した理想の詩人であるサラ・マイルズはもうすでに7年間詩集を出版していない。
子どもが生まれ、生活は裕福だが、夫には創作活動より家庭の仕事と育児に専念するように言われ従っている状況。
しかし湧き上がる創作意欲は、自身のブログを通して発信していた。
勿論、それで満足できているわけではない。しかも夫は外に親密な関係を持つ女性がいることも分かっている。
家庭生活自体が既に破綻していたが娘の為に我慢をしていた。

リーは、彼女の創作活動の少しでも役に立ちたいという気持ちとずっと抱き続けて来た憧れもあり、自分の書店で朗読会を開きたい意向を伝える。
するとサラ・マイルズは、快く応じてくれたではないか。
ここでリーは舞い上がり、彼女の極端な意識構造が明瞭化する。
相手に対する0か100タイプの関りの発動だ。
自分の幻想を全面投影して他者性~外部の入る余地はない。

THE PERFECT SOULMATE003

実際に逢ってみると、双方とも相手に良い感触を持つ。
リーにとっては、長年憧れ続けた詩人である。もうそれだけで天にも昇る気持ちだ。片や育児と家庭の仕事に埋没してきたサラにとっても、久しぶりに詩~芸術の噺が出来たものだ。しかも相手は自分の作品をとても深く読み込んでおり、自分の自信作を一番気に入っているという。頼もしい読者でありファンである。サラにとっても悪い気などしない。

しかしここから、リーはサラに対しストーカー行為を始める。彼女のことは全て知りたい。知ることは即ち支配を意味する。
もう自分が彼女の唯一のソウルメイトという認識なのだ。
彼女のことを全て知り、彼女を自分のものにしなければならない。彼女に対し全能でなければならない。
幼いころの両親との関係性、その凄まじく深いトラウマの補償を、この赤の他人の詩人との関係において成そうとする。

THE PERFECT SOULMATE002

当然、サラは引きまくる。彼女にとっては災難にも等しい。
付き纏い、プレゼント、家の手伝い、料理、娘の世話と、どんどんサラの生活空間に過剰に強引に侵入してくるのだ。
単なる作家と熱心な読者~ファンとの関係を大きく逸脱してくる。
しかしそこまでなら、リーも文学に造詣深い知識人であり、よく話し合えばお互いの距離感も調整したうえで関係性を修正することも可能であったはず。

だが、リーの精神の闇はもはやそのレベルに無かった、余りに幼少期~少女期の家庭環境が過酷過ぎた。
彼女は少女時代、暴力を振るい続ける父を殺害し、それが彼の自殺で処理され、横暴極まりない母も看護を放棄し見殺しにして罪に問われずに来たのだ。彼女の境遇が余りに不幸であった。その為、自分の生を脅かすものを短絡的に葬り去ることに、ほとんど躊躇なかった。
サラに暴力を振るう夫を窓越しに目撃し、躊躇いもなく彼を銃殺し、それで彼女を創作の世界に引き戻し解放した気持ちでいたのだ。

THE PERFECT SOULMATE004

その後、彼女のことを疑うサラが頼んだ弁護士の派遣した探偵も殺害し、サラの家の手伝いを以前からしてくれる女性も邪魔と言うことから毒を盛る。歯止めが効かない自己幻想に囚われた大変危険な女であることがはっきりする(この心性はずっともっていたが、サラとの邂逅によって発動したと言える)。
サラとしては、浮気していた夫が殺害されたということで、彼女が容疑者扱いされ、しかもリーを疑い彼女の身辺を探ることによって自分の身も危うくする。もう踏んだり蹴ったりである。この辺りはハラハラサスペンス状態で観れた。

最後の最後は、リーがサラに対し非情になりきれず、自害することで幕が落ちる。
しかし詩人であるなら、リーの抱える闇と救われない心情に、もう少し配慮があっても良いのではと思う部分はあった。
わたしは、リーが気の毒でならない。不幸な女性だ。

最後は、サラの新しい詩集の朗読会が開かれ、理解者で協力者であるウィル・ローレンスと幸せな関係が生まれていることを示す情景で幕を閉じる。
結構、クールでハードボイルドな展開なのだ(笑。

主演、ふたりの女優は熱演であった。



AmazonPrimeにて



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