シン・ウルトラマン

ULUTRAMAN
2022
樋口真嗣 監督
庵野秀明 脚本
宮内國郎、鷺巣詩郎 音楽
米津玄師 「M八七」 主題歌
斎藤工、、、神永 新二(作戦立案担当官、ウルトラマン)
長澤まさみ、、、浅見弘子(分析官)
有岡大貴、、、滝明久 (非粒子物理学者)
早見あかり、、、船縁由美(汎用生物学者)
西島秀俊、、、田村君男(禍特対専従班の班長)
田中哲司、、、宗像龍彦(禍特対の室長)
山本耕史、、、メフィラス(外星人第0号)
岩松了、、、小室肇(防災大臣)
長塚圭史、、、早坂 (陸自戦闘団長)
嶋田久作、、、大隈泰司(総理大臣)
益岡徹、、、狩場邦彦(防衛大臣)
山崎一、、、中西誠一(外務大臣)
和田聰宏、、、加賀美(警察庁警備局公安課)
竹野内豊、、、政府高官
声:
高橋一生、、、ウルトラマン
山寺宏一、、、ゾーフィ
津田健次郎、、、ザラブ
とてもスッキリした綺麗なウルトラマンであった。
ほとんどスーツ感のない、ウルトラマンそのものを見た。
カラータイマーも無く、シャーッとか言う掛け声も無い。その分重みが増し、より外宇宙の生命体ぽくなった。
西島秀俊は最近よく観る。「 ドライブ・マイ・カー」、「仮面ライダーBLACK SUN」といい、立て続け。
安定しており、彼が出ていると、安心して観ていられる。
長澤まさみは何の役をやっても長澤まさみだった。
だがここの彼女は、コンフィデンスマンのダーコより魅力的。
米津玄師というミュージシャンは、映画やTVのテーマ曲をかなり作っている。
この人の曲の需要が高いことが分かるが、カリスマ性もあるのか。

怪獣が、敵性大型生物「禍威獣」となっていた。ちょっと暴走族の当て字みたい。
この「禍威獣」は地球に放置されていた生物兵器で、メフィラスが目覚めさせたものだという。
「禍特対」と言うのもオドロオドロシイ。科学特捜隊はちょっと古さを感じるが、これではヤンキーじみていないか。
神永がウルトラマンの命をもらって蘇生したということは、ウルトラマンはもういないということになる。
「禍特対」の皆に迎えられてお帰り~であったが、ウルトラマンなしで闘うのきつく無いか。
巨人化する「ベーターシステム」がウルトラマンから託されたことから、今後は浅見弘子が巨人化して闘うのもよい。
「ウルトラマン」の続編とはならぬが、コメディタッチで、、、やっぱ違うか。
噺はかなりコッテリしている。終盤は少し端折った感はあるが、短時間でよく未知のシステムを解析して応用も効かすことが出来たものだと、ここのところの飛躍がちょっと、、、ではあったが、心残りはウルトラマンであった。(そのうち帰ってきて欲しい)。
ざっと述べると、、、

前半に「禍特対」だけで倒した「禍威獣」の紹介~解説があり、その後、少年を守って命を落とした神永新二と一体化したウルトラマンが手強い「禍威獣」を倒す。彼は一躍頼みの綱となる。だが世界中が彼に注目するようになり軍事的な緊張関係が生じて来る。
その後、外宇宙から来た「外星人」が現れ、政府に不平等条約を締結させたりする。
このザラブ星人は、人類を自滅に導く陰謀を持ち、神永がウルトラマンであることをリークしたり、自らがウルトラマンに変身して破壊行為をし彼を悪役に仕立て上げようとする。しかしそれを見破った「禍特対」の浅見らの活躍で、一時幽閉されたウルトラマンが復活し、ザラブを倒す。だが、世間や政府、諸外国の様々な思惑もあり、神永~ウルトラマンの立ち位置が定まらなくなる。

次いで現れたのが、堀北真希の旦那演じるメフィラスである。一見人類に対し友好的な感じだが、彼が譲渡する大型のベーターシステムを活用し、人類の巨大化によって「禍威獣」や「外星人」からの自衛を図る提案を意図も探らず直ぐに呑む総理大臣が余りに覚束ない。まあ、自分たちの科学技術をひけらかし、上位存在だと認めろと謂われ言うなりになるのはお粗末であるがしかたない。
このシステムで人類を自らの思うがまま生物兵器として使用しようというメフィラスの企みをこれまた阻止しようとするウルトラマンと「禍特対」であったが、結局ウルトラマンとメフィラスとの一騎打ちとなる。
そのさなか、光の星の使者ゾーフィが現れ、こりゃ面倒なことになったと事の成り行きを察知したメフィラスは自らのベーターシステムを回収し立ち去る。

そして終盤の最大の山場となる。
人類がベーターシステムで巨大生物兵器として活用可能であることをメフィラスによって巨大化された浅見弘子により証明したことで、マルチバースにおける知的生命が人類の存続を危惧しはじめた。
それを受け急遽、ゾーフィが太陽系もろとも地球を消し去る使命でやって来たのだ。
それに反旗を翻すウルトラマン。地球人はこのまま残すだけの価値があるとわたしは思うぞ、と淡々と意思表明する。
ゾーフィがセットした天体制圧用最終兵器であるゼットンが作動する前にウルトラマンは闘いを挑むが全く歯が立たない。
彼は神永の姿で病院に昏睡状態で横たわる。それをただ見守るバディの浅見弘子。
そのころウルトラマンから託されたシステムの数式を基に滝明久が中心となり人類の英知も総動員しベーターシステムを解析応用したゼットンを異次元に移動させる方法を見出す。死力を振り絞り立ち上がるウルトラマン。
ウルトラマンのゼットンを押し出す一撃でその作戦は見事遂行されたが、彼も次元の裂け目に飛ばされてしまう。
しかしウルトラマンの生きたいという意思を辿ってやって来たゾーフィが彼を見つけ出す。
光の星に帰還させようとしたところ、彼はそれを断り自らの命を神永に返して欲しいと懇願する。そんなに人類に肩入れするのか、と戸惑うが、ゾーフィはウルトラマンの固い決意を汲みそれを承諾する。

ウルトラマン(が帰ってきた)設定で、続編が是非観たい。
このキャストで、もっと観たい。
AmazonPrimeにて