馬の骨

2018
桐生コウジ 監督
桐生コウジ、 坂ノ下博樹、 杉原憲明 脚本
桐生コウジ「六根清浄」、小島藤子「やまない音」 音楽
小島藤子、、、桜本町ユカ(元ツキノワ☆ベアーズ、シンガーソングライター)
深澤大河、、、垣内(アイドルオタク、就活生)
しのへけい子、、、木田(シェアハウス家主)
信太昌之、、、室田(馬の骨ギター)
黒田大輔、、、萩野(馬の骨ベース)
大浦龍宇一、、、伊賀(Jam副店長)
高橋洋、、、相沢(馬の骨キーボード)
粟田麗、、、聡子(辻村夫人)
大和田健介、、、遠藤(土木作業の時の熊田の同僚)
志田友美、、、稲森(ツキノワ☆ベアーズ)
茜屋日海夏、、、水島(ツキノワ☆ベアーズ)
河上英里子、、、森脇(ツキノワ☆ベアーズ)
萩原健太、、、本人(イカ天審査員長、音楽評論家)
石川浩司、、、本人(元たま)
ベンガル、、、宝部(馬の骨の新メンバー、ドラム、辻村の代わり)
桐生コウジ、、、熊田美津夫(馬の骨ヴォーカル)
「イカ天」というのがあったことは、ちょっとだけ知っている。

TV番組で放送されていたというが、それは観たこと無い(人気番組だったそうだが)。
そこで審査員特別賞をもらった「馬の骨」のヴォーカリスト桐生コウジ監督の作品。
(ちなみに、BEGIN、たま、JITTERIN'JINN、カブキロックス、他にもブレイクしたグループを幾つも輩出したそうだ)。
30年以上前の噺であるが、そのころ空前のバンドブームであったらしい(パンクブームの次あたりかなあ)。
これも所謂、パンクか?いやパンクはもっと昔だし。しかしサウンド的にはパンクか。
「六根清浄」なかなか良かった。もっとリフなどサイケデリックに歪ませると更にゾクゾクすると思うが。
「やまない音」で小島藤子も頑張った(ギターも含め)。声も良い。

かつてJamでライブ中に客から缶ビールを頭にぶつけられて、そのまま会場から逃げ出してしまった過去を持つ熊田。
それがずっとトラウマとなっていたが、かつての仲間と新メンバーで30数年ぶりの一日ライブでその借りを返す。
桜本町ユカにとっては、脱アイドルして表現者(シンガーソングライター)として再出発を図る。
このタイミングが丁度合い一緒にライブを行う。
熊田はここに来るまで色々と柵もありすんなりとは行かず、ユカも地下アイドル時代のコアなファンの期待を裏切る行為として嫌がらせを受ける。だが、ユカはファンと共に変わらなければならないという強い意志を持って一歩を踏み出す。
それに刺激されて熊田もけじめをつけることにする。
キャストは皆、自然で平凡で何処にもありがちな人を素直に演じていた。
地下アイドルとコアなファンとの関係など、その思い入れ度の深さは結構厳しく、共に相手を認めつつ変化しなければならない関係でもある。その辺の難しさも分かる。
大きなイヴェントが起こるわけでもなくとても小さな範囲での等身大の人物像を演じるものの良さがよく出ていた。
何にしても自分のやるべきことを見出し、それを精一杯やることは素敵だ。
それが新たな契機ともなる。
創造的な広がりが生まれる。
関わった誰もが豊かになる。
良いと思う。

志田友美さんを久しぶりに観た。「夢アド」が懐かしい。
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