アンホーリー 忌まわしき聖地

The Unholy
2021
アメリカ
エヴァン・スピリオトポウロス 監督・脚本・製作
ジェームズ・ハーバート『奇跡の聖堂』原作
ジェフリー・ディーン・モーガン、、、ジェリー・フェン(ジャーナリスト)
クリケット・ブラウン、、、アリス・パジェット(聾唖の少女)
ケイティ・アセルトン、、、ナタリー・ゲイツ(医師)
ウィリアム・サドラー、、、ヘイガン神父(アリスの育ての親、叔父)
ディオゴ・モルガド、、、デルガード司祭( バチカンから派遣された司祭)
ケイリー・エルウィス、、、ジャイルズ司教
なんでこうもアメリカのホラー映画はキリスト教を題材としたものが多いのか。
それほど、キリスト教はホラーなのか?!ホラーと実によく馴染む。
宗教絡みのホラーを観ると必ず途中で寝てしまうのだが今日も例外ではなかった。
もう既視感一杯で退屈なのよ。

神と悪魔も表裏一体。似たようなことをヘイガン神父も語っている。
実際、神なんだか悪魔なのか何だか分からない。だいたいそもそも悪魔とは何なの?
ここでは、神の恩寵~奇跡に見せかけ悪魔がひとを集め礼拝時に一気に魂を奪おうというモノ。
アリス・パジェットという聾唖の少女が突然聖母マリアの言葉を発し、人々の病が治癒されるに及び、村人たちは彼女に神の奇跡をみるようになる。
そりゃ、突然聾唖の少女が有難い言葉を発し、病を治すようなことがあれば、人々はそこに善を信じようとするのは無理もない。
彼女を利用しようとする教会とその危険性に気づき阻止しようとするチョイ悪ジャーナリストのおやじの駆け引きが始まる。
そして当然悪魔の力は強く、その企みに気づいたヘイガン神父や人形に再びソレを封印しようとするデルガード司祭は殺される。
かつてメアリー・エルナーという悪魔の力を借りて人々を治療していたといわれる女性がおり、その正体を暴いたプレスコット神父により仮面を打ちつけられ人形に魂を封印されたものを、ジェリー・フェンが記事のネタに壊してしまったことから事件が起きた(チョイ悪じゃないなこれ)。
この辺は、わたしの意識も朧気であったのだが、これが所謂、魔女狩りによる犠牲者であるならば、時を経ての子孫の身体を使った無念を晴らす為の復讐ともとれる。何と教会の調べによるとアリスはメアリーの子孫にあたるのだ。

「子を通して生きる」確かに現代の悪魔である毒親こそまさにそうだ。
うちもそのパタンである。
そこからの解放は非常に根が深く、一筋縄ではいかない。
ここでもその悪魔だか犠牲者だか定かではないが強力な呪いの力を持つソレは、アリスの口を使い人々の魂を奪おうとする。
(まさに毒親も子供の魂を奪う)。
災難であることには変わりない。
脱線はこのくらいで、、、
ともかく多くの村人が犠牲になろうとするところを記事による金儲けの悪夢から覚めたジャーナリストが体を張ってそれを阻止しようとする。
確かにそこにおいて災いの種を蒔いたのは彼自身に他ならない。もはや使命感というところか。
このジェリー・フェンというおやじ、なかなか味のある男で憎めない。
医師であるナタリー・ゲイツと共にアリスの背後に憑いているソレに立ち向かってゆく。

そしてなんやかんや村人に懐疑心を芽生えさせることで、信仰の力=悪魔の呪力を減衰させようとするが、、、。
わたしも睡魔と闘いつつ、終盤の彼らの奮闘を見守るが?何だか出て来たアリスの先祖のメアリー・エルナーが何とも言えないクリーチャーで、ちょっとウルトラマンの系譜にもいそうなヒトなのだ。あくまでも見かけであるが。
そこでやはりどうも悪いだけの奴には見えないのだが(犠牲者にも取れるような)、ただこの災厄だけは鎮静しなければならない。
おやじが、ソレの火炎攻撃でやられそうになった時、身を挺してアリスが庇う。
アリスは倒れ、ソレも身を存続させる身体を失ったことで、消滅してしまう。
ということは、アリスも死んだことになる。しかしジェリーが神にこの娘を助けてやってくれと祈ると彼女は息を吹き返す。
勿論、聾唖の少女として蘇る。

よかったよかった、で御しまい。
テンポもよく、わたしも寝たり起きたりの鑑賞であったが、要所要所で目を開けて観れば流れは分かる映画である。
クリーチャーは斬新であった。動きも良い。特に燃える御神木から分離して襲い掛かって来るところなど、素敵であった。
まあ、アメリカ人はこういったものとサメの題材、好きだねえ。
ホントに好きだねえ。
AmazonPrime 及びWowowにて
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