3Dプリンターますます流行りそう

昔々にMAYAで作った3D”鉄人”です(笑
まず、パソコン上で設計図さえ引いてしまえば、形はいかようにでも作れてしまう。今のところ素材は限定されているが、試作までが正確に出来れば問題ない。いずれは、プリンタで扱える素材自体も増えることだろう。
これまでは自動車製造におけるプロトタイプ制作に使用されてきたことは記憶にある。
現在3Dプリンタそのものも小型は16万円台(普及版)から購入出来てしまう。資金がほとんどかからず、安価で出来るところが急速な普及に拍車をかけるか?
一回の実行で相当緻密な例えば、チャイルド・シートなどが見事に出来ている写真を見た。
出来たものを実際に検討し、もう少しここを、と言うところがあれば、プログラム上のそのポイントを直せばすぐに改良版が出来る。または、全く違うアプローチものもすぐさま作れる。
銃もスポーツカーも家も出来てしまうと、ここのところニュースにも事欠かない3Dプリンター。
使用法によっては、これからの物作りの奥行きが非常に広がることは間違いない。
銃については、作った当人が逮捕され、家については作った中国企業は大変得意になっているが、強度面での不安がささやかれている。しかし一軒に50万かからないというのは、お金持ちの犬小屋より安いではないか。
使い方(目的)がもっと洗練されて来ると気の利いたものがどんどん出てくるはずだ。
いずれにせよ、資金力のない小さな企業がアイデア次第で伸びる可能性がもてることは大変よい。
反面、外注を受けて金型作りを引き受けてきた企業は、発想ー試作までが安価に直結していく流れの中では根本的にその技術が他にどう応用できるか考え直さなければならないところに立たされた。いろいろな問題は出てきそうだが、精確に効率よく素早く安く作るという流れは加速する以外にない。われわれが乗っかってきたテクノロジーは今すべてパソコンと繋がり、まだまだ大きく拡張していく。
すると、パソコンープログラムがらみで精確さ・効率・速さ・ローコストを実現してゆく方向性をつきつめてゆく流れに対しその方向性から不可避的に生じてくる人間への様々な(ヒトと機械の関係に生じる)問題に取り組む仕事がとても有用になってくるはずだ。後者は勿論、教育にも組み込まれ、さらに大きな広がりももつ。
ここにも注目していきたい。
わたしがこの3Dプリンターにおいて、特筆すべきところは、やはりプログラムによる自在性だ。つまり速度もそうだが、何より効率性だ。
先ほどの金型の例で言えば、金型の試作品を外注に高額で出したとしても、一回では製品化出来ることはまずない。
何度も試作品は作り直される必要がる。さらに異なるアプローチでタイプの違うものもテストしたい。
このような必ず起きるパタンに対して、安価に導入できる機材をもとに、パソコン・プログラムの書き換え(またはパタン変換)で幾つもの精確な試作品を直接、何パタンもすぐに作れることが、どれ程合理的で経済的であるか?!
というレヴェルではなく、あきらかにこの「想い描くこと」を「想い描いたもの」へ、の実現の直接性と速度は、われわれの世界に対する感性を間違いなく、変革する。これまでのテクノロジーの、工程を経た重苦しい手続きがここまで最小化されると、まるで「思ったもの」はすぐに「実体化」するんだという感覚になる。それが「共通観念」になる。テクノロジーという手続きそのものがいずれ不可視化するだろう。誰もが、”のび太”化する。「人間」より遥かにマシだが。
これも先に述べたが、拳銃の制作プログラムが無料でダウンロード出来るようになっている。
今回、youtubeなどに自慢して投稿したから、たまたまひとり見つかったが、実際制作している人間はそんなものではなかろう、3日前のニュースですでに6万件以上のダウンロードが日本だけであったという。
これに似たことはこの先いくらでも起きてくるはずだ。(今でも想像できることはある)
テクノロジーの本性はニュートラルである。
テクノロジーに価値は全くそぐわない。
価値意識は、意識を持つテクノロジーを使う主体がもつものである。
とりあえずヒトがそれを負わなければならない。
テクノロジーがことごとく身体化されていこうと。
内省意識を最後のヒトの砦として。
イルカたちは賢くもそれを見越して海に戻ってしまっているが。
ヒトにはこの流れから逃れる術はすでにない。

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