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GOMA28

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私の殺した男

The Man I Killed002

The Man I Killed
アメリカ
1932

エルンスト・ルビッチ 監督
レジノルド・バークレー 脚本


フィリップ・ホームズ、、、ポール(フランス軍の青年兵士、ウォルターを戦場で殺す)
ライオネル・バリモア、、、ホルダリアン医師(ウォルターの父)
ナンシー・キャロル、、、エルザ(ウォルターの婚約者)
ルイズ・カーター 、、、ホルダリアン夫人
トム・ダグラス 、、、ウォルター(20歳のドイツ兵士)
ルシアン・リトルフィールド 、、、シュルツ(エルザに言い寄る権力者)


エルンスト・ルビッチ監督も初めてだ。
この人は名匠として名を馳せており、観たいと思っていた監督の作品である。
全く古さを感じさせない瑞々しい魅力ある映画であった。
噺自体はともするとお伽噺的な現実感の希薄なものになる危険性を孕むが、そういったところは微塵もなく、しかし重々しいさからも解かれた絶妙な作品となっていた。
最後のシューマンのトロイメライには胸に込上げるものがあった。フランスものをやらなかったことは、良く分かる。

一次大戦でフランス軍のポールは敵兵であるウォルターを塹壕で殺してしまう。
しかし戦後、彼は敵を殺したのではなく、人を殺した罪に懊悩するようになる。
ポールは彼の手記を読んでしまい、名前と住所、恋人に宛てた手紙も読んでいた。
一個の人格を殺めた罪悪感は募るばかり。
彼はかつてオーケストラで第一バイオリンを弾いており、音楽で世界を美しくしたいという願いをもっていたが、音楽は止まってしまい、聴こえるのは声だけになったという。
教会で司祭は彼に罪の赦しを与えるが、それは彼にとり気休めにもならなかった。
そこで彼はドイツのウォルターの家に赴き両親に跪いて詫びることを決意する。

The Man I Killed001

これは飛んでも無い決意だとは思うが、本人の意志は固かった。
普通、こんなことして生きて帰れると思うか、、、。
最愛の息子を殺した犯人を前に、冷静でいられる親がいるはずない。
つまり、一般論として客観的、歴史的視点で相手を見ることなど出来ようか。
死んで10年経つとかならまだ多少戦争自体を対象化し総括に入っていれば何とか噺をする場は持てるかも知れないが。
余りにも無謀だ。司祭もそれなら行きなさいだと。やはりただの職業人である。

ドイツの地で、ウォルターの墓に花を手向け、いよいよ彼はホルダリアン家を訪ねることに、、、。
観ているこちらもドキドキする。
ただ、何度か花をもって祈っている姿を墓守やウォルターの婚約者にも見られていたことから、両親は彼が国を隔てた息子の友人であると勘違いしてしまう。
最初はフランス人であることで激しい怒りを露わにしていたホルダリアン医師であったが、態度が変わり、今度は息子の事を何でも教えてくれということで、彼は両親と婚約者に挟まり身動きできなくなって、彼等に噺を合わせざるを得なくなってしまう。

これはこれでシンドイ。
しかし殊の外重苦しく辛い内容なのに、然程重圧感を覚えず、噺がテンポよく進んでゆく。
軽やかと言っていいほど、、、。
恐らくここがこの監督の手法~思惑なのだと思う。
ここで濃密で重厚な進展となると耐え難いものになる。
コミカルな周囲の動き~外野の動きで見事に調整されていた。

しかし流石に相手を和ませるために適当に合わせている訳にも行かなくなってくる。
確かに最初あった頃より両親も婚約者の彼女も見るからに明るくなっていた。
だがポールとしては騙しているという罪悪感に耐えられない。
何度もホルダリアン家に出入りしているうちに親密さばかりが増し、そこを打開することが出来なくなってしまったのだ。
そして、エルザに意を決して伝えたかった事を伝える。そして本国に帰ると(自殺も考えていた)。
当然、然るべき反応~怒りはあったが、彼が両親にも伝えると言うと、それを遮りわたしがまず話すという。
彼女に任せると、何と彼がここに永住することに決めたと告げるのだ。
両親は心の底から喜ぶ。エルザは彼に、ウォルターを二度も殺さないで、と諭す。

The Man I Killed003

父はウォルターの遺品であるバイオリンを上機嫌で彼に手渡す。
息子もバイオリンを弾いていたのだ。
バイオリンを弾くときポールも穏やかな表情に変わる。
そして部屋に流れた曲は”トロイメライ”であった。

「おお我が息子よ」と父が洩らすのも無理はない。
時間が戻ったかのようだ。
バイオリンの調べに合わせエルザがピアノ伴奏をする。
音楽が再び美しく流れ始めた、、、。
もうこの流れに身を任せるしかない。
この家族の幸せそうな顔を見るにつけ、、、


だが、彼等はヒトラーが台頭して二次世界大戦に突入して行くときどうするのだろう。
(一次大戦の悲劇に対する反省も学習も虚しく)。
早めに中立国家にでも亡命してもらいたいものだが。
エルザの機転ならそれも乗り越えてしまうと思う。



AmazonPrimeにて






邦題のニュアンスはおかしい。変だ。



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