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GOMA28

Author:GOMA28
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創造と神秘のサグラダ・ファミリア

Sagrada001.jpg

Sagrada
2012年
スイス

ステファン・ハウプト監督

アントニ・ガウディ
外尾悦郎(彫刻家)
ジョセップ・マリア・スビラックス(彫刻家)
マーク・バーリー(建築家)
ジョアン・バセゴダ(ガウディ王立研究室ディレクター)
マリオナ・ボネット(建築家)
ジャウマ・トーレギタル(現場監督)
ジュディ・スビラックス=ブルガヤ(美術史家)
ジョアン・リゴール(サグラダファミリア・ファンデーション元会長)
ライモン・パニッカー(宗教学者)
ジョルディ・サバル(音楽家)
ジョセップ・タジャーダ(模型室主任)
デビッド・マッケイ(都市プランナー、建築家)
ルイス・ボネット(聖職者)
コンチータ・スグラニェス(証言者)
ルアード・ボネット(ステンドグラス職人)
ジョアン・ヴィラ=グラウ(ステンドグラス・アーティスト)


何度でも観たくなるようなドキュメンタリーであった。

まず旅行で行ってここまでディープに””Sagrada”の中心まで見ることは叶わぬはず。
この映画でしか観られないものだ。マリオナ・ボネットが少女時代に魅惑された、まさに別世界か。
この時点ですでに130年間建造が続いている。
関係者の熱意と努力には感服するが、これほど様々な人々を引き寄せ続けるガウディという導き手には驚嘆するしかない。
今これだけ人を惹きつける思想家がいるだろうか、、、。
彼はリウマチに苦しむ地中海が世界の中心だと信じるカタルーニャ人の少年であったという。
友達と遊ぶ代わりに、ひたすら自然を観察しスケッチを繰り返していたそうだ。
大学では建築学を学ぶが、自然観察から得たものの方が大きかった。

Sagrada003.jpg
 
「神は急いでおられない。焦らなくていい」
教会は地上で神が住まう場所だ。
サグラダ・ファミリア~聖家族贖罪教会は、1882年に着工された。
路面電車に轢かれて1926年にガウディは亡くなるが、建築は休むことなく続けられている。
いつ完成するかは、まだ分からない。
映画で語られる永遠という概念にはわたしも同意する。
それは終わりの無い時間ではなく、時間の無くなった瞬間を言うのだと。
まさに、、、。

Sagrada005.jpg

当初から非常に長い時間を見込んで着工された壮大な大建造物であったが、、、
ガウディは自分が生きているうちに完成を見ることはないことが分かっていた為、ファサードから作り始めた。
それがあれば、後世の建築家も何をすべきかが分かるということから。
なるほど、、、説得力ある。
晩年は他の仕事を一区切りし、サグラダ内に住み込んで仕事に集中したという。
身なりも大変粗末で、そのまま電車に轢かれた時も浮浪者だと思われていたらしい。

Sagrada007.jpg

彼の思想は、自然を手本にデザインするというもの。
神の教えをコピーするという考えだ。(学生時代よく訪れたモンセラ山を見るとガウディがそこに何を見たのか興味が沸きたつ)。
言い換えれば、既存の木を木材として使うのではなく、その木の構造を理解しそれを建築に応用して作るという思想だ。
そして「光」~採光に(と同時に色にも)拘る。地下にも光をとりこむネオゴシックを基調とする。
ステンドグラスがまた荘厳。
取り込む光すべてに意味が割り当てられている(24の方向の光は「ヨハネの黙示禄」の長老を表す等)。

Sagrada004.jpg

ガウディを引き継いで建設に関わっている専門家たちの考えのずれは面白いが、深い理解のもとの見解も興味がそそられる。
現場監督のトーレギタルの言う「形には言葉がある」それを見出せばシンプルにやるべきことが分かる、には考えさせられた。
確かに全ての形には芳醇な意味が込められていた。
外尾悦郎のファサードに彫った形の意味がとても解り易く明快で豊かであった。

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1936年フランコによって引き起こされる内戦で教会は破壊され、ガウディの肉筆のスケッチや図面や25分の1模型も悉く失われてしまう。ガウディは基本的に設計図は引かず肝心なところは3Dで考え模型でそれを示していた。
関係者は途方に暮れ、建造自体を見送る専門家たちの(ル・コルビジェやグロピウスさえも)署名運動まで起こったが、結局当初の計画通りに再び建設が始まる。最悪の場合、博物館にされるところだった。象徴的である(笑。

サグラダ・ファミリアは使命であった。
今もその細かい無数の断片は整理されて組み立てられ再生している。そのピースを繋ぎ合わせヒントを見出す途方もない作業が同時並行されているのだ。時間はかかる。まるで神の思考の痕跡を辿るこれも崇高な使命に思われた(模型室主任までいるのだ)。
そして飛行機設計用のソフトで全体を運用している。パラメーターに落とし調整がし易い。建築学も日々変革されてゆくのだ。
ダイナミックで(チームとして働き易い)融通の利くことが大切になろう。

Sagrada008.jpg

外尾悦郎はガウディの建設思想を実現させるため、カトリックに改宗した。
「ガウディが見たものを見るため」である。しかしそれはキリスト教に限定された視線~思想ではあるまい。
スビラックスは抽象彫刻家であるが、独特の直線的な造形で「生誕」に対する「受難」のファサードを受け持つ。
模倣抜きでガウディの仕事を彼なりに発展させる姿勢で取り組み見事な仕事を果たしている。
スタティックで単純化されたストイックな造形で新鮮な要素として光る。彼は抽象芸術家である上に無神論者である。これも有機的に全てを総合するサグラダに調和していた。
フランコ死後、1976年に受難が完成を見た。新たな出発となる。

Sagrada006.jpg

取り組む専門家たちは自らの思想や手法を尊重しつつ「ガウディのヴィジョンをどう実現させるか」に腐心していた。
アプローチや捉え方は異なってもサグラダ・ファミリアを使命として捉えていることに変わりはなかった。
ガウディの基本ヴィジョンをどう実現させるか。
その建設自体が終わりの無い解釈だと、バッハの「ミサ曲ロ短調」を指揮する音楽家ジョルディ・サバルは語る。
演奏を繰り返しバッハの解釈に挑み続けることしかないことと同様に。
確かに携わるだれもがその過程を強調するのだった。
壮大な試みである。

しかし政府~市の政治との確執は大きい。特にこの巨大建造物の下を高速地下鉄通す工事を強行していることには、誰もが不安を抱えている。サグラダは悠久の時間の中で生成され、その地下を高速鉄道が走るという皮肉。


ガウディはよく散歩をしていて、コンチータ・スグラニェスと出会うと決まって黒いコートのポケットからピーナツを取り出して、くれたそうだ。


コロナの影響で観光客の入場料頼みの建設資金は大丈夫なのか、心配である。






AmazonPrimeにて













キリスト教~聖書に準じたテーマが事細かく設定された建築でありながらそこを大きく超えているところが魅力であった。
かなりモダンな抽象作家の作品が古典的な造形群のなかで生き生きして調和している。
ステンドグラスの作業が特に興味を引いた。絵柄は完全抽象である。マッチしていた。
テーマパークと批判する人もいるが、それこそテーマパークであってよいのでは、、、。
(テーマパークと言うより「神秘の森」であるが)。
何教徒の為の教会を超えて、全人類の為の教会を目指しているのだから。
全てのスタイル、信条、考えの拠り所となるような建造物が生まれれば素敵だ。
確かにここに来たら、いや包み込まれたら、芸術に頼らなくてもよい世界を知ることができそうだ。
この建造物はキリスト教を下敷きにしていても端からそれを超えた高度に昇華された自然に近い場所となってゆく。

栄光のファサードとキリストの塔の完成を待つ。

「場所」について考えてゆきたい。

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