ひみつのアッコちゃん

2010年
川村泰祐 監督
山口雅俊、大森美香、福間正治 脚本
赤塚不二夫『ひみつのアッコちゃん』原作
綾瀬はるか/吉田里琴(吉川愛)、、、22歳、//10歳 加賀美あつ子(アッコ)
岡田将生、、、早瀬尚人(化粧品会社AKATSUKA研究開発部主任)
谷原章介、、、熱海専務
吹石一恵、、、青山マリ(早瀬の部下)
塚地武雅、、、守衛さん
香川照之、、、鏡の精
堀内敬子、、、あつ子のママ
大杉漣、、、中村前社長
内田春菊、、、総理夫人
肘井美佳、、、黒川朋美(青山の同僚)
柿澤勇人、、、サトウ先生
もたいまさこ、、、大庭鶴子(AKATSUKA筆頭株主)
鹿賀丈史、、、鬼頭大五郎
面白い。何だか分からないが、感動した。
コンパクトを壊してしまい庭にお墓を作って埋めたら、鏡の精から何にでも変身できる魔法のコンパクトを授かる。
そんなもんでこんな途方もないガジェットが授かるんだったら、墓ぐらい幾つでも作るぞおと言いたいがそういう噺ではない。
小5のアッコちゃん、冬休みの短い時間を塾をさぼって化粧品会社で女子大生としてアルバイトに励む。
会社は首脳陣が堕落していて乗っ取られる寸前。
アッコちゃんはひょんなことから商品開発部の中心人物早瀬の下で仕事に励むことに、、、。
見かけは女子大生だが、中身は小5としてもモノ知らずな幼い少女。
色々とハチャメチャな展開となるが、ギャグコメディなのでもっとはじけてもよかったかも知れない。
まあ程よいところでまとめた感はあるも、ちょっと小5にしては、お馬鹿過ぎたかも知れなかった。
しかし化粧品開発に貢献したい、早瀬を盛り立てたい、会社を更生させたいという純粋な熱意に皆が打たれてゆく。
そして筆頭株主もそれを認める。
熱海専務をそそのかし会社を乗っ取ろうとした鬼頭大五郎 が何と或る大国の軍事兵器にAKATSUKA社の早瀬の研究成果を利用しようとしていた。
しかし乗っ取りが株主総会で不成功に終わると、その研究ごと葬る為に工場を爆破しようとする。
(データや開発者が残っていれば、意味はないはずだが)。
そのことを知ったアッコちゃんが爆破を寸前のところで食い止めるなどという凄い噺となるのだ。
アッコちゃんの奮闘に触発されやる気になった早瀬と共に危機を乗り切り会社は再生へと向かう。
商品開発研究に熱意を傾ける早瀬に思いを寄せるアッコちゃんだが、彼も一途で純粋な彼女を必要とするようになっていた。
だが、アッコちゃんは履歴を早稲田大学算数学部と詐称し22歳の女子大生に変身した小5の女の子である。
冬休みが終わればお家に戻らなければならない、、、。
「テクマクマヤコン テクマクマヤコン~になあれ」
と「「ラミパス・ラミパス・ルルルルル~」で自由に変身しては元に戻れるのだが、、、
アッコちゃんは漠然と大人に憧れていた。
「大人ってなに? 一所懸命働く人? 心の痛みを知る人?
自分の身を投げだして、誰かを守る人のこと?
それだったら、魔法なんか使わなくても、
アッコちゃんはもうなってるんじゃないのか」
鏡の精にそう言われる。

今なりたいのは何?
「自分になりたい」
そうなんだ。
これになかなかなれない。
わたしは、是が非でもなるが。
彼女は本来の自分に戻り、本当の早稲田大学理工学部4年に成って、早瀬が面接官として中央に座る会場に来ていた。
「早稲田大学算数学部の、、、いえ済みません、、、」と言ったところで早瀬は彼女に気づき、二人は目を合わせて微笑む。
こういうコメディもお気楽でたまには良い。
綾瀬はるかには特に思い入れはないのだが、どんな役でもしっかり熟す人だなと思う。
もたいまさこと塚地武雅の持ち味が出ていてどちらも良い役柄だった。
大杉漣が変身したアッコちゃんとなって演じる姿は実にくすぐったいものであった。何でも器用に熟すのね。
少女のアッコちゃん役の吉川愛には注目している。とてもビビットな存在である。
AmazonPrimeにて

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