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GOMA28

Author:GOMA28
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パーフェクト・ワールド 世界の謎を解け

CHERNOVIK001.jpg

CHERNOVIK   A ROUGH DRAFT
ロシア
2018年


セルゲイ・モクリツキー監督
セルゲイ・ルキヤネンコ原作
マクシム・ブダリン脚本

ニキータ・ヴォルコフ、、、キリル(機能者、検閲官)
エフゲニー・トカチューク、、、コーチャ(キリルの親友、管理官)
セヴィリヤ・ヤノシャウスカイテ、、、レナータ(機能者、上官)
オルガ・ブロフスカヤ、、、アンナ(知る者、キリルの恋人)
ユリア・ペレシルド、、、ローザ(機能者)
エフゲニー・ツィガノフ、、、アントン(監督官、アンナの同伴者)


「下書き」
キリルはゲームの天才プログラマーなのか、、、。
そのゲームが「クラウド・タワー」、、、どんな傑作なのか。完成パーティーが盛大に開かれ彼は皆に称えられる。
しかし恋人にいきなり振られた。
何かが変わっている。親友のコーチャに励まされるが、、、。

家に戻れば、そこは既に他人の所有する家。
内装も変わっていて飼い犬も知らぬ顔。
ついに彼は自分の家を追い出され、コーチャと共に法的に取り戻そうとするが、自分の登録~記録が役所から全て消えている。
それからというもの、彼を知る人間が現実にいなくなってゆく。
会社の同僚からも、友人からも、彼の存在~記憶が消えてしまう。そして両親も彼のことを全く知らないと、、、。

キリルは完全にこの世界におけるアイデンティティを失う。
おおっ。不条理。身元も仕事も恋人も友人も両親も失い自分の存在証明もなくなった。
導入部は引き込まれる。これは大当たりのロシアSFか。

CHERNOVIK003.jpg

と、思ったらそこから奇想天外の急展開。
目覚めるとキリルは「塔」の番人みたいな検閲官に任命される。
その塔からは身体的に離れられない(12㌔以上離れると体が衰弱を極める)。
その税関で旅行者の管理をする仕事に就くことを受け容れざるを得ない。カフカ的展開。何かワクワクするではないか。
彼の家を乗っ取った女が彼の上官みたいであった。
何と彼は扉を開けると並行世界に繋ぎ(つまり塔である税関が無限の並行世界との結束点らしい)、旅行者を異なる世界に案内する窓口なのだ。
何でいきなり、、、ともかく強引にこういう文脈に飛ぶ。

彼も自分の想像~創造した世界を扉の向こうに描き、そこに人々を誘う。
まんざらでもない仕事に思えてきたのか、ドラえもんの何処でもドアとほとんど変わらぬ楽しい並行世界を扉の外に繋いで行く。
彼自身がそもそも自宅が変わってしまていた時点で並行世界にスリップしていたのだ。

CHERNOVIK006.jpg

この並行世界を管理する管理者がおり、、実はキリルの親友であったコーチャが(別の世界において)その管理者であった。
かれの言うには、キリルの元居た世界もひとつの「下書き」に過ぎず、いろいろな並行世界で試してもっともよいものを管理者の究極の世界~アルカンをパーフェクトにするために利用するようだ。何とも、、、。いきなりスケールが途轍もない。
ともあれ彼の作る~繋ぐ世界はとても評価されここでも重要人物にはなる。
だが彼はかつての恋人アンナが彼の記憶を持っていないことが虚しく、思い悩む。

どうも両親と恋人に拘り過ぎて物語自体が、失速して行く。
前半の期待からそれほどの展開も進展もなく進む。やたらスケールの大きい設定なのだが、、、。
アンナには、この白紙の状態から元の世界での関係を再現しようと猛アタックして上手くいくのだが邪魔が入る。
だが、それを巡ってのいざこざに終始しておりこの映画の世界観がどうなったのか、恋人との関係を軸にこのマルチバースを管理することの不条理や問題を析出しようとしているのか、、、。ただやはりキリルが彼女を取り戻そうともがくところばかりが気になる。

CHERNOVIK002.jpg

とは言え、面白いところは幾つかある、、、
塔を離れ衰弱が進むとスケルトンの骸骨みたいになってしまい水を大量に飲むことで何とか元に戻る。
この辺のリミットは、一種の緊張を生みそれなりに物語を面白くするところか。VFXが気持ち悪いが。
それから、アルカンの防衛軍のマトリョーシカロボットが出色の出来だった。
マトリョーシカが空を飛んでパトロールしており、戦闘態勢に入るとトランスフォームして表情も恐ろしくなる。
情け容赦なく銃撃してくる。結構面白い。ヤバいマトリョーシカである。
そしてパーティの歌姫が派手な中国人。かなり中国人や中国風建物も目に付くが、他の国の要素や人種はほとんど見当たらない。
ロシアにとり中国とは、今何であるのか、、、。

CHERNOVIK004.jpg

ポップスがよく流れたが、恋愛映画の比重が大きいみたいでどうもわたしには合わない。
この線に流れ出して緊張感も失われ、何やらとても小粒な感じになってしまった。
つまり無数の並行世界~下書き実験を通してアルカンがどのように生成(または修正)されてゆくのか、その辺の過程をスリリングに見せるとかいうモノではなく、ただキリルが連れ去られたり追放されたりするアンナを追いかけ、探すくらいの噺になってしまう。
これでは、余りに物足りない。
上官との超能力バトルなどの見せ場も用意はしているが、それほどそそらない。

CHERNOVIK005.jpg

最初の期待ほどの映画ではなかった。




AmazonPrimeにて






おまけ



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