ハッピー・デス・デイ

Happy Death Day
2017年
アメリカ
クリストファー・B・ランドン監督
スコット・ロブデル脚本
ジェシカ・ローテ 、、、 テレサ・ゲルブマン(女子大生)
イズラエル・ブルサード 、、、 カーター・デイヴィス(テレサの相方)
ルビー・モディーン 、、、 ロリ・シュペングラー(ルームメイト)
レイチェル・マシューズ 、、、 ダニエル・ボーズマン(女子寮を仕切るボス)
チャールズ・エイトキン 、、、 グレゴリー・バトラー(物理学の教授、テレサの不倫相手)
ロブ・メロ 、、、 ジョゼフ・トゥームズ(連続殺人犯)
次女のお勧めで観た。面白かった。
後で「面白かった」と伝えたら「ほ~らね」だと、、、?
9月18日月曜日、、、誕生日に殺され、また同じ誕生日の朝に戻ってしまうループを繰り返すテレサを軸に展開する話。
まさに悪夢としか言いようのないループ生活に閉ざされる彼女であるが、一回毎の記憶は引き継いでいる。
つまり彼女が死んでリセットされた世界は同じ動きをするが、記憶を持ち越す彼女は超越的な存在として目覚めて生き直す際に異なる行動がとれるのだ。
同一文脈にいながら彼女だけその文脈を知っているため、次に何が起こるかは分かっている。
その上で、彼女が意識的に異なる動きをするため、当然周りの人間もそれに対応した動きとなる。
そのやり直しの中で、彼女を毎回臨機応変に殺すベビーマスクの殺人鬼が何者なのかを割り出そうとする。
頭を使って推理するサスペンスではなく、身体を張って体当たりで殺されながら犯人の尻尾をどこかで押さえてやろうというアクションコメディか。
その一回毎がなかなか面白い。
コメディとしてよく練られていて知らず引き込まれている。
当初の典型的な阿婆擦れから次第に内省的になってゆくテレサの周囲への関わりの変化もよく描かれていた。
彼女の焦燥と衰弱による体調の変化もしっかり押さえられておりリアルだ。(記憶だけでなく痛みやストレスも持ち越していた)。
人当たりも良くなり、自分の苦境を通して他者の痛みも察するようになっている。
父親との和解?の場面には、ついついこちらまでしんみりしてしまったものだ(笑。
(それまでの流れが面白かったことで自然に共感出来た)。

そして最後、やっと犯人を殺し方付いたと思ったら、翌朝またもやループを迎え~ここにピークを持ってゆく~流石にパニックとなるテレサ。
昨夜彼女は最後に、プチケーキを食べたことを思い出す。
ロリの差し出したバースデイケーキだ。それを食べて死んでいたのだ。
どんでん返しで、最悪の敵は身近なところにいたことに気づく。
激しくもみ合った後、相手の口にケーキをねじ込む。
やっと翌朝を迎えてホッとする。
最後の最後まで力技で持ってゆく、この娘ならではの解決であった。
相方というか、最初は単なるキモイ男からループ毎に昇格し最後は彼女の恋人になってしまうカーターもかなり面白いキャラであった。
特に彼女にとっては数回目のループであっても彼には最初の新鮮な相談であるにも拘らず大胆な提案「殺されながら犯人捜しすれば」など平気で謂えるところがボヤッとしているようで結構ハードボイルドみたいだ。
皆一癖ある楽しいキャラである。

但し折角、伏線かという感じで何度も話題に上らせた、亡くなった母と誕生日が同じということがただ誕生日が来ると母を思い出して辛いというだけなのか、、、どうもそれ以上の、このループ現象に関係するとか、不倫相手の教授と論じ合い仮説を出すとかしてもよいような。もう少し深められるところではなかったか。更に入院した際のこの体のダメージでは、普通死んでいるというところも充分ループ関連で論じられてよいはず。ちょっと匂わせておいてそのままというのも物足りない。
後、20分くらいの尺でその辺をどうにかしてほしかった。
続編もあるみたいだ。
観れたら観たい(笑。

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