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GOMA28

Author:GOMA28
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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK

EIGHT DAYS A WEEK 001

EIGHT DAYS A WEEK
2016年
イギリス、アメリカ

ロン・ハワード監督・製作
マーク・モンロー脚本

ジョン・レノン
ポール・マッカートニー
ジョージ・ハリスン
リンゴ・スター
ブライアン・エプスタイン
ジョージ・マーティン

ウーピー・ゴールドバーグ
エルヴィス・コステロ
シガニー・ウィーバー


1963~1966のツアー期のビートルズを中心に描く。
見事に構成されたドキュメンタリーフィルムである。
(この期間は、曲はほとんど全てレノン=マッカートニーによるもので、後の濃厚なスタジオ制作期に入ってからジョージの覚醒となる。”ホワイルマイギタージェントリーウィープス”は「ホワイトアルバム」まで待たなければならない。ここで彼は時熟した)。
監督が「アポロ13号」、「インフェルノ」、「スプラッシュ」、「天使と悪魔」、「ビューティフル・マインド」などのロン・ハワードだ。
やはり期待を裏切らないものであった。

EIGHT DAYS A WEEK 002

何にしても、ビートルズとは、わたしの無意識だ。
小~中学生時代、ビートルズの音楽で辛うじて、息が出来た気がする。
音楽は誰にも止めることは出来ない。ビートルズは遍在し常に潜在し続けた。
もしビートルズがいなかったら、毒親に完全に潰されていたはず。
確かに全世界的に見て(私的に見ても)ビートルズの影響力は途轍もないものであった。この映画で再認識できる。
彼らの音楽がわたしの宗教~救済の役目を果たしたのは間違いない。
わたしは彼らの正統な信者であり、本当の(不肖な)息子であり、その音楽は空間の振動のように自然に無意識に身体に浸透した。
血肉となった。

久しぶりに彼らの姿に接し、音楽に触れ、自然と涙が溢れた。
静かに浄化されるような、そんな心地のまま、、、。
ああ、また聴いてみよう。

ビートルズでとやかく述べる気もない。
ただ聴けばよいのだ。それだけ。これを観てもそう思うだけ、である。

EIGHT DAYS A WEEK 005

公民権運動、黒人指導者たちの暗殺、JFKの暗殺、ベトナム戦争の泥沼化、東西冷戦、宇宙開発競争、、、などの差別、抗争、抑圧の社会背景も絡め、1965年のビートルズのMBE勲章の叙勲もしっかり尺がとられていた。
ジョンの「キリストより僕らの方が有名」発言でアメリカで大パッシングに遭うが、日本でも右翼などをはじめとして、彼らが若者への影響力を強めるに従い、それをこき下ろそうとする勢力も大きさを増した。
こういう動き~反動はどうしても(物理反応みたいに)起きるものだ。
しかしフロリダ公演において、「人種隔離する会場での演奏はしない」という毅然とした態度は、間違いなくその後の人種政策を加速させたはず。

ビートルズに対する熱狂は止まない。
だが、この映画にも頻繁に映し出される、若い女性たちの様相は明らかに常軌を逸している。
こうした反応に対し、当時は何であんなに泣きわめき失神したりするのだろう、発散とか解放とはまた違うな、という違和感はもってはいたが、気にもしなかった。
ここで改めて観てみて、この集団ヒステリーとも取れる狂態であるが、実際彼女らはステージの彼らの曲を聴いているというよりその偶像(記号)に酔いしれているだけである。この関係性はかなり危険性も孕む。自己幻想を投影して酔いしれる構造は、あのジョンの悲劇にも繋がるものを強く感じさせる。

1966年日本での武道館ライブもしっかり収められていた。浅井慎平が何を解説しているのかチンプンカンプンであったが。
3年の間にこなした世界公演とスタジアム演奏は、彼ら以前には無いモノであった。そして大掛かりな警備とその混乱も。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」でも1位であり、、、
ギネス・ワールド・レコーズに最も成功したグループアーティストと認定されるに至るが。

EIGHT DAYS A WEEK 003

愛と自由や解放を唄う彼らが、民衆の熱狂から身を守る為、護送車に揺られて会場を後にするところは、大変皮肉で痛々しかった。
その後、彼らはライブから退き、スタジオで音楽制作に集中するようになる。
リボルバー以降の一作ごとに革新的な音楽を創造する彼らのアルバムには特に愛着がある。
『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』が輝かしい再スタートという感が強い。
個人的には『ザ・ビートルズ』(ホワイトアルバム)が一番好きかも知れない。
そして『アビイ・ロード』を毎晩かけながら寝ていたものだが、、、。
最後の最後、真冬のアップルスタジオ屋上でのゲリラライブは、未だに感慨深い。
もうジョンもジョージもいない、、、。

ビートルズをシューベルトではなくモーツァルトと比較しようというのは賛成である。モーツァルトもこの時代に生まれていたらロックをやっていたかも知れないし。

EIGHT DAYS A WEEK 004

子供の頃、初めてビートルズを聴いた時のウーピー・ゴールドバーグの述懐には、深く共感した。
、、、わたしはわたしのままでよい。白人も黒人もなく、好きな恰好をして好きなように生きて良い、ということをはっきり知ったの、、、。

これこそ啓示である。







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COMMENT

こんばんは

力作の記事、拝読しました。
GOMAさんがビートルズによって影響されたこと、あるいはもっと言うと、形作られたことがよく伝わってきました。
そして、映画のいろんな描写に関するコメントが、なかなか鋭く書かれていると思いました。

実はですね、この映画は以前にプライムで一度観ました。
けど、その時は正直、魅力を感じなかったのでした。出てくる映像は全て見たことがあるものだったからかもしれません。これまでのビートルズのいろんなドキュメンタリー編集と何ら変わらないではないかと思っていました。
ところがです、今回もう一度観てみたら、全然いけてるのですよ。
不思議なものですね。
まずは、映像や音声が質が高いですね。
編集もいいですね。そして、言われてみると、発信するものがありますね。
実力のある監督ということもあるでしょうね。

そして、「ビートルズでとやかく述べる気もない。」という部分も、一つの大きなメッセージの一つかと思います。
この部分について言うと、僕の場合は、今現在もビートルズは研究対象、演奏対象でありますので、僕は今でも”とやかく”言っていることになるのでしょう。

余談ですが、浅井慎平さん、確かに何を言っているのかわかりにくいですね(笑)
実は、失礼ながら、イチローさんも何を言っているのかわかりにくいと感じます。

この作品を紹介いただいたお陰で、評価の低かったこの作品を見直すきっかけになりました。

ありがとうございます☆彡

お忙しい中、映画を見直してうえで丁寧なコメントまで頂き恐縮です。

変わったことはしていませんが、この映画の構成、編集は秀逸だと思いました。
タップリと味わうことが出来た映画ですが、ここ最近ST Rockerさんのビートルズナンバーの演奏を聴いていたことがこの映画の鑑賞に役立っていたことは間違いありません。
こちらの感覚がビートルズモードにまで広がっていたようですから。
直ぐにかつてのビートルズが身体に入り込んできました。

それは同時に、かつての自分を再確認~再認識することでもあります。
そう、わたしの場合、そちらの方に大きく比重がかかっているのです。

自分の為にやらなければならないことがあって、ビートルズはそのための扉みたいに存在するものでもあります。
その時々、彼らの場所~音楽にいた自分をもう一度、拾いなおす作業を始めているところで、、、。
そのうちに何かに反映されてゆくと思います。


素敵な音楽イベントを開かれているようですね。
わたしは、なかなか外には出られない状況なのですが、自宅で小さな音楽会はやる予定があります。
やはりこういう時ですが、人との創造的な触れ合いは無くしたくないものですね。

また宜しくお願いします。

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