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GOMA28

Author:GOMA28
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娘よ

Daughter001

Daughter
2017年
パキスタン・アメリカ・ノルウェー


アフィア・ナサニエル監督・脚本・製作


サミア・ムムターズ、、、アッララキ(母)
サレア・アーレフ、、、ザイナブ(娘)
モヒブ・ミルザ、、、ソハイル(トラック運転手)


カラコルム山脈の絶景。
音楽の荘厳さ、、、。
映像自体が圧倒的である。

極彩色の衣装に、堀の深い端正な顔立ち、そして勇壮な自然、、、。
エキゾチックな魅惑的な風景だが、人の暮らしは厳しい。

その麓での部族間抗争を収める為の政略結婚に8歳の娘が選ばれる。
部族長の幼い娘だ。
結婚相手はもう初老でもある先方の部族長である。
人権無視もよいところで、娘は結婚が何かも知らない無邪気な遊び盛りの歳である。
他に解決策は無いのか、、、。
。。。無いらしい、、双方の長がそれで納得なのだ。
確かにレヴィ=ストロースの言うように、共同体間の安定維持は女性の交換によって成り立ってきた。
だが、せめて二十歳ぐらいの娘の中から募集したらどうなのか、、、。

Daughter002

母は幼い娘を連れて逃避行に走る。
彼女には近代的自我~個人がしっかりあるのだ。
娘というひとりの独立した人格の自由を守らねばならない。
ふたりの会話を録音したテープレコーダーをかけたまま部屋に鍵をかけ窓から抜け出す。
なかなかオシャレ。

ふたりに逃げられたことを知った両部族長は怒り心頭である。
自分の部族と相手の部族が同時に追っ手を放つ。
捕まったら少なくとも母の方は命はない。
娘は強制的に高齢な相手部族長の嫁である。
探す途中あちこちに当たるが、嘘をついていると思われた者はあっけなく銃殺。
追っ手は厳しく皆懐疑的で、怪しいとなると直ぐに撃ち殺されるのだ。
ドキドキ、ハラハラである。
この辺では誰もが銃を携帯するのか。
共に面目を潰された同士で血眼で母娘を探しまくる。

Daughter004

緊迫する逃避行の中で、娘は目を離すと子犬と遊び始めたり、、、母と途中から道連れとなったトラック運転手は気が気ではない。
トラックの中ではお漏らしをするし。
しかしこんな子供を嫁に出せとは、いったい、、、。
そこでこの子の人生終わりではないか。
この文化圏で、この母は立派である。
そして出逢ったトラック野郎がこのパラダイムに収まらないモナドの人であったことが幸いであった。
トラック自体飛んでもないデコトラであったし。
もしそうでなかったら直ぐに部族の権力者に引き渡されていただろう。
ご褒美も当然貰えるだろうし。

Daughter005

しかしどの国においても、子供の育成に関してはまだまだ様々な深刻な問題が山積している。
これらは、あまり話題にも議論にもなっていないが、人類のとってすこぶる重大な課題でもあるはず。
勿論、このような婚姻制度もそのうちである。


最後の祭り?の場面の緊迫感は耐え難い程。
祭りの環境音~激しく打ち鳴らされる太鼓の音などがそのまま演出のBGMとなるところなど素晴らしい。
他の映画でも大概そうだが、このような状況下で肉親(ここでは長年逢っていない年老いた母)に逢うことほどリスキーなことはない。
追っ手も探しあぐねて肉親の近辺を張るであろうし、肉親がリスキーな人間に連絡をとってしまうこともある。
ここでもやはり「それ」がやって来て、頼りとなるトラック男とその追っ手との取っ組み合いから銃の撃ち合いにもなる。

Daughter007

結局、ここまで頑張って来た母は流れ弾に当たって倒れてしまう。
幼い娘に介抱されながら車で病院に向かうが、どうなるかは分からない、、、。
そのままエンディング。
この母には助かってもらいたい、、、。
実話ベースのようだが、この地方なら珍しいことではないようだ。

Daughter003

初めて観るパキスタン映画。
ここでもトヨタとマツダの車が行き来していた。
子供の人権は世界の何処でも(当然、日本でも)驚くほど踏みにじられている。
ピストルのドンパチはないにしても、、、。
この状況の深刻さに気付かない人間の何と多いことか。
(わたしもその被害者の一人である。周りの大人の目は皆節穴であった)。


この監督の映画はチェックしてゆきたい。



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