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GOMA28

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HOUSE (ハウス)

House004.jpg

House
1977年

大林宣彦 監督
桂千穂 脚本
小林亜星、ミッキー吉野、ゴダイゴ 音楽

池上季実子、、オシャレ(木枯美雪)、オシャレの母
大場久美子、、、ファンタ
松原愛、、、ガリ
神保美喜、、、クンフー
佐藤美恵子、、、スウィート
田中エリ子、、、メロディー
尾崎紀世彦、、、東郷圭介先生
笹沢左保、、、オシャレの父(音楽家)
小林亜星、、、西瓜を売る農夫
鰐淵晴子、、、江馬涼子(オシャレの父の再婚相手)
南田洋子、、、羽臼香麗おばちゃま(母方の伯母)
三浦友和 、、、おばちゃまのフィアンセ


大林監督のデビュー作で噂には聞いていたが、初めて観た。
驚いた。全く文法が違う。
これまでに観たこともない類の映画である。夕焼けは、大林監督以外の誰のものでもない夕焼けであったが。
強いて言えば、アヴァンギャルドな作品となろうが、、、
大林監督の脳内イメージをそのまま見せられているような眩暈~感覚に囚われた。
CMを沢山撮って来たところからくる強烈なインパクトの映像が怒涛のように押し寄せて来る。
この独特なアーティフィシャルな絵柄は監督の生理に根差していることは察せられた。
映画の世界より、サイケデリックな漫画に寧ろ近いものを感じる。
とても明るいのだ。皆、惨殺されるのに陰湿さが微塵もない。
キャラもまた、不思議であり、意味不明なキャラもいた。

House005.jpg

この映画の映像~エフェクトを観て、現代のVFXで作ればなどという人はいないはず。
これはエフェクトを使って作っていようが、VFXではなく、そのものなのだ。
まさにこの世界~絵柄が欲しくて、その通りに構成したのだろう。
何かの表現ではない、そう想わせる強度がある。
ドリフでもやらない荒唐無稽なギャグ~シーンが普通のコンテクストに乗っかっている。
キッチュでプリミティブなイメージ~世界を秘密の箱庭にギュッと収めたという感じ。
(書割の多用からしても)。
House001.jpg

7人の侍ではなく7人の少女というところからして面白い。
池上季実子、松原愛という後の大女優も出ているが、神保美喜がスーパーファイターでカッコよく、ついつい応援してしまった(笑。
このクンフーだけが普通の子ではないので、生き残れるかと微かな期待はしたのだが、、、。
かなりハチャメチャななかでしっかりキャストの人となりはアニメ風に描かれていて感情移入も自然にできる。

コミカル・ダーク・ファンタジーの流れで、おばちゃまの家に少女たちが着いて、暫く和やかに過ごし、スイカを冷やした後から凄惨な殺戮が始まる。ポルターガイスト現象も起き、一体何が始まったのか、少女たちは不安と恐怖を募らせる。
そして、一人また一人と仲間がいなくなっていき、切断された頭部や腕などが見つかり奇怪極まりない凄惨な事態に慄く。

House002.jpg

何が起きているのかは把握しても、何が原因で何者がこういう残酷な行為をしているのかは、かなり後まで分からない。
オシャレまで相手に取り込まれ、ガリがおばちゃまの残した手紙などから、どうやらすでに亡くなっていたおばちゃまの怨念が若い娘を喰らって再びこの世に力を得て蘇り、大変なエネルギーに充ち溢れた存在と化しているようであった。
(このおばちゃまは、出征して帰らぬフィアンセをずっと待ち続けているのだった。死んで向うで出逢わなかったということか)。
7人の娘を喰らった手の付けられないパワーのおばちゃまは、姿はオシャレの身体になり、落ち着いた。
そこにオシャレの父の再婚相手である江馬涼子が訪ねて来る。

House006.jpg House007.jpg


今や霊的な威厳すら感じるオシャレは羽臼香麗である。
2人で相対し背筋を伸ばして廊下に座り、手を差し出し握手をすると江馬涼子は忽ち炎に包まれてしまう。
このHOUSEにやって来た全員が消えてしまった。
アメリカのホラーファンタジーなどであれば、大概オシャレとその親友のファンタあたりが最後まで生き残り、オシャレは助けに来てくれた父の再婚相手に心を開き、仲良く家に帰ってゆく、、、エンドロールであろう。


東郷圭介先生というのは何なのか、、、
全く意味のないノイズみたいなものか。
妙にコミカルなのだが、いてもいなくても全くどうでもよいキャラでもあった。
そしてヴァイオリニストの鰐淵晴子女史である。
最初と最後にしっかりとした役回りで出て来ているが、映像自体化粧品のCMそのものみたいではないか。
存在自体で説得力はあるが、終盤のシーンは何しに来たのかよく分からないものであった。
そうであっても、このおもちゃ箱にはすんなり入って収まってしまう。特に不自然という感覚もなく。
(ピアノがメロディーを喰うところなど現実的な再現性自体無視した荒唐無稽さであったが、それも納得して観ていたものだ)。


House003.jpg

凄い魔力のある清々しい映画であった。
続編は無理だが、リメイクを観てみたい気もする、、、無謀かも知れぬが。
ヨーロッパの監督にでも頼めないか?アニメを知る監督でないとリアルになってしまって詰まらなくなるが。

小林亜星は、かなりの尺で出ていたが、ゴダイゴや大林監督もヒッチコック風にちょっぴり出ていた。


しかし、この後から尾道三部作とは、、、感慨深い、、、神保美喜主演のアクション映画も撮っておいて欲しかった(笑。










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