シンプル・フェイバー

A SIMPLE FAVOR
2018年
ポール・フェイグ監督・製作
ジェシカ・シャーザー脚本
ダーシー・ベル『ささやかな頼み』原作
アナ・ケンドリック、、、ステファニー・スマザース(シングルマザー)
ブレイク・ライヴリー、、、エミリー・ネルソン又はホープ・マックランデン / フェイス・マックランデン (ファッション業界)
ヘンリー・ゴールディング、、、ショーン・タウンゼント=ネルソン(エミリーの夫、元作家、大学教授)
アンドリュー・ラネルズ、、、ダーレン
リンダ・カーデリーニ、、、ダイアナ・ハイランド(画家)
ジーン・スマート、、、マーガレット・マックランデン(ホープ / フェイスの母)
ルパート・フレンド、、、デニス
ステファニーは顔出し動画ブログを毎日欠かさずアップしている。
シングルマザー奮闘記といったブログか(テーマは料理と育児)。
こういう絞りだとコメントもし易く、訪問者やフォロワーも多い。
わたしのところも、訪問者数に関しては充分来ていただいているので、何か事があったらこの主人公のようにバンバン出しまくろうと思う。
これほど際どい情報が出せるかどうかはともかく。
きっと彼女のようなスリリングなクライムものなら皆わくわくであろう。警察の捜査にも影響しそうな。
わたしの方は今のところ~以前もあったが、アホが犬の糞を等間隔に家の前に三つ置いて去った事くらいで、殊更どうこう言う程の事件は無い。(だから相変わらず映画の感想から好き勝手なことを書いている(笑)。
とは言え、この件も役所と警察には連絡済みではある。その証拠のポスターを貰って塀とか門にくっつけてはいるが、、、デザインは実に冴えない。(目星はどうやらついているようだが(笑)。

さて、この映画、コメディ調で結構面白いのだが、出て来る女が凄まじい。
行動力のある毒女ばかり、、、。嘘塗れで、強かで。
プラス旦那のショーンも人当たりはソフトで誠実そうだが、なかなかのもの。
しかし金が欲しいのなら別のところで頭と体力を使えば良いのでは、、、実際エミリーは、バリバリのキャリアウーマンではないか。
(美人でモデルとしてもやってゆけるようなゴージャスな人である。やはり深い闇を抱えていることは窺える)。
そして、すぐに思いつくのが保険金。
失踪して死んだと見せかけ自分と双子の妹をすり替えて金をせしめようとは、、、。
その前に毒父を姉妹で家ごと焼き殺してもいる。筋金入りだ。やはりその背後には毒母の存在、、、。この話題には深入りしない。
壮絶な生き様で逞しくなるのは分かる。いや、すでに常軌を逸している。

ステファニーとエミリーはとても対照的な母に見えるが、逢ったばかりで家に招かれ、誰にも喋らないような秘密を語り合ってしまうのだから(嘘も含め)、相性は良いというか、似た者同士であることは、間違いない。子供同士が仲が良いというのがきっかけではあるが。
ステファニーがエミリーの豪邸に招かれ、大きなキッチンに流れて来たフランソワーズ・アルディの”さよならをおしえて”にすんなりと身を任せて踊ってしまう。エミリーが頭の切れる曲者であることは最初から分かるが、ステファニーのこの天然マイペース(ある意味、傍若無人)さも侮れないことが分かる、、、。
(こんな場面でわたしの秘密のフェイバリットソングが流れてしまうことに、ちょっと抵抗を覚えた)。
主にステファニーが忙しいエミリーの息子の世話をすることで、親友関係が成り立ってゆく、、、。
だが、子供を預けたまま、エミリーが音信不通となる。何日間も、、、その間もブログでこの件について発信はする。
とっても心配なんです、、、という感じでキッチンからいつものようにブログ情報を発信し、何かご存知の方はご連絡を、ときたらしょっちゅうママ友の会をやっている暇な主婦たちは色めき立つ。かなり食いついて来きて訪問者数は鰻登り。
ステファニーはエミリーに対し素直に好意は抱いており、心配はホントにしているのだ。

エミリーはそもそもステファニーがお人好しの世間知らずで色々と利用できると思って息子の世話も含め頼んできたが、ステファニーがただならぬ”お節介”であることを甘く見ていた。
ブログの記事更新の為、真相究明に乗り出すのだが、その行動力と取材力もなかなかのもの。
どんどん謎めいたエミリーという人物の真相に迫って行く。
これはエミリーにとってたまったものではない。保険金詐欺がバレてしまう。死んだはずの彼女が自ら姿を現すしかなくなる。
取材に小型カメラをドレスのボタンに仕込み、ボイスレコーダーなど当然、何処にも持ち歩く。
盗聴器が見破られようが、そんなことでは動じない。他にもガジェットはしっかり用意している。
極めつけは、いつでもどこでもブログにリアルタイム・ライブ配信できるガジェットである。
こういうブロガーは、要注意なのだ。最後の方ではもうショーンを含め、皆狂気を帯びているではないか、、、。
怒涛の展開で、もうこの3人、何なんだ。

エミリーは利用する相手がステファニーでなければ首尾よくいっていたかも知れない。
天然お節介ブロガーを甘く見たことが、破滅を呼んだと謂える。
全国のママ友相手にネタ探し~真相究明への執念は凄いのだ。
リアルタイムで全国のママ友にその状況をお伝えしてしまうお手並みは、ある意味、どんなマスコミも叶うまい。
このネタ集め~発信の執念。
この点では充分にわたしも共感する。わたしは到底、こんなにネタの為に動けないが。
ブロガーを舐めるな、と謂いたい(爆。
そういう映画ではないのだが(笑。
何と、エミリー役のブレイク・ライヴリーは「ロスト・バケーション」のヒロインであった。
道理でカッコよい分けだ。
バスケでドヤ顔をする、刑務所でも確固たる地位を築いているエイミーには笑ってしまった。
ちょっとスリリングでもあるコメディだ。

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