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GOMA28

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呪いの館 血を吸う眼

LAKE OF DRACULA001

LAKE OF DRACULA
1971年

山本迪夫 監督
小川英、武末勝 脚本

岸田森、、、吸血鬼
藤田みどり、、、柏木秋子(中学教師)
江美早苗、、、柏木夏子(秋子の妹)
高橋長英、、、佐伯(秋子の恋人、医師)
高品格、、、久作
大滝秀治、、、吸血鬼の父
二見忠男、、、トラック運転手


血を吸うシリーズの真ん中の2作目を観てみた。
かなりシンプルな作りで、1作目ほど凝ったものではない。3作目よりもさらっとしていた(笑。
キャストも女優にもう少し人材が欲しいものだった。
今回も自動車事情はほぼ同じで、コロナマークⅡで走り回っていた。懐かしいし嬉しい。

これといった特殊メイクなしにドラキュラに成りきれる岸田森の凄さ。
岸田森は1作目の吸血鬼役の小林夕岐子同様にその本性を見せる時に目が金色に光る。
こうしたサインは以降の怪人、クリーチャーものの基本スタイルにもなっていったような。

それから第1作目「幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形」にも使用人で出ていた高品格の気のよい爺さんと気味の悪い吸血鬼の手下という振り幅の広い演技の安定度が際立った。
そこから見ると女優陣が些か弱い。
1作目は松尾嘉代がしっかりと引っ張ったが、今回はキツイ。
佐伯役の俳優も3作目「血を吸う薔薇」の黒沢年男と同じくらいは頑張ってはいたが。
何やら女優たちの脚線を強調するような演出が見て取れるが、それが作品の魅力に繋がる程の効果はあげていない。
寧ろ岸田森や高品格の俳優陣の演技でもっている。

LAKE OF DRACULA003

中学の美術教師である秋子は幼い頃の恐ろしい目を見た経験がトラウマとなっていた。
その目だけは悪夢として度々観るが、それがどのようなコンテクスト上にあるものかそれがはっきり思い出せない為に悩んでいた。
美術展に出す絵としても1枚、金色に光る恐ろしい目の絵を描くが、その過程で当時の背景や文脈を割り出すまでには至らなかったようだ。
普通、あれだけ絵に表出出来ているのなら、何かを掴んではいまいか、、、。
やはり観た時が極めて幼かったことが大きい。
しかし、内省を深めつつ絵に起こしてゆく姿勢は、識域下に恐怖から沈めてしまった思いを探るには有効なものだと思う。

その経験によって内面的になり繊細で過敏になってしまった姉に何かと両親が手をかけ、その分妹に注がれるべき愛情の不足感から、妹は姉を心の底では憎んでいたということは、あり得よう。
妹は中盤で吸血鬼に血を吸われ彼の誘導でいつでも血を差し出すようになってしまう。そして人格も変わる。
(そして血を吸い尽くされると死に、その後自らも吸血鬼となって覚醒する。それを阻むには死体となった時に体を燃やさなければならない)。
表面的には仲良し姉妹(兄弟)であろうが深層では思わぬ軋轢や相克を抱え込んでいることは少なくないものだ。
とすれば、吸血鬼に血を吸われ吸血鬼と繋がることは、日常的なペルソナを脱ぎ自分の深層心理にも降りてしまえるのか。
(それは場合によっては必要な面もあるが、貧血で死んでしまっては元も子もない)。
血を吸われた女性たちは、貧血で顔色は悪いが、安らかで確信に満ちた顔つきでもある。

LAKE OF DRACULA002

結局、恋人の医師佐伯の催眠療法により自らに向き合った秋子は、5歳の頃に犬を追って行った洋館を彼と共に突き止める。
そこは何故か当時のままの様子で残っており、その場所の記憶がはっきり蘇って重なるのだった。
吸血鬼の父の書いた日記で吸血鬼の素性と経緯を知り、タイミングよく家に戻って来た吸血鬼との最後の闘いとなる。
力では圧倒的に強い吸血鬼であるが、もみ合っている時2階の欄干が砕け、父にも足を掬われて落ちた際に折れた柱のひとつが胸に刺さり苦しみもがいた末息絶える。妹の夏子も同時に息をひきとるが、とても安らかな死に顔であった。
この作品もまとまっていて観易いものであった。

この血を吸うシリーズ、わたしとしては、1ー> 3ー> 2の順番で面白かった。









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