無重力

重力と電磁波あっての人間だと思いますが、最近よく大気圏外まで飛んでゆき、無重力を体験する人が出ています。
これ自体、やはり画期的なことだと思います。
半分人間の外に出たようなものですよね。
重力のないところで始めて見えてくるものがありますし。
重力がなくても起こる対流現象に、表面張力による対流があるようで
その昔、イタリアの科学者によって理論的に予見されていた現象でしたが、地球上では調べようのないものでした。
それが実証されました。
表面張力が温度に反比例することから起こるものです。
地球上では重力による熱対流が大きく、その現象によって消されているものです。
趣深いものです。
その覆われてしまっている作用などが芸術に関わる何かなどではないか、などといらんことを想うことがあります。
筋ジス(デュシャンヌ型)の治療薬の生成においても、そのタンパク質を作るにおいて重力下では結晶構造が歪んでしまい宇宙空間でしか作れないということです。
いずれにせよ、無重力空間での研究はもはや無くてはならないものになっているようです。
たんにわれわれが地球上で暮らすためだけでなく、火星とかで暮らしてゆくためにも。
火星は地球の三分の一の重力ですから、筋肉や骨の管理が大切です。
もっともそれは地球に戻るつもりならの話で、そこに定住するならその環境に任せておけば良いだけの話でしょう。
プロポーションもかつての漫画で出てきた火星人ぽくなるのかも知れません。
そこで火星人として立派に進化していけばよいでしょう。
重力値が異なれば、同じ種を蒔いても違うものが生えてくることは間違いありません。
向井さんが宇宙空間で育てた稲は重力の方向が察知出来ず、根も芽もあらゆる方向に向かってしまいました。
それに細胞壁がとても弱いものになったと。
確かにそうでしょうね。
ただ、無重力空間の効用をもう一つ述べれば、そこに少し暮らせば自分の故郷は日本(自分の生まれた国)ではなく、地球だという意識が大変強まるそうです。
容易に想像はつきますが。
最近、マレーシア航空機事故を巡っての人命そっちのけの各国の駆け引きを見るに付け、「地球意識」を持つことの重要さをやはり感じます。食糧危機やエネルギー(原発).環境問題などに際して、自国だけ守るなどという発想はすべて無意味ですし。
早急にロケットに乗せたい人いますね。
いや、乗りきれない。
火星移住レベルになってしまうか?
そう言えば、ブレード・ランナーはそういう状況下の地球の物語でした。
何処かに移住してしまったらおしまい。
もう自我しか生じない。その関係性しか見えてこない。
地に足をつけず、抽象でこそ出てくる貴重な発想があります。

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