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GOMA28

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レイニーのままで 消えゆく記憶

A Million Happy Nows001

A Million Happy Nows
2017年
アメリカ

アルバート・アラール監督
マリサ・カリン脚本

クリスタル・チャペル、、、、レイニー(有名女優、アルツハイマー)
ジェシカ・レシア、、、エヴァ(恋人)
デンドリー・テイラー 、、、、(レストランのオーナー)


「若年性アルツハイマー」に向き合う大女優とそのパトナーの女性の物語。
「記憶」という人間にとって最も大事なモノが消えてゆく恐怖との闘いが描かれる。
エミー賞の最優秀女優賞を受賞した後から発病する。
凄い賞を獲得した後というのがせめてもの救いか。
(トロフィー~記念の物は、何らかの効果を持つか、、、大概、記憶とは場所や物を拠り所にするが、病の前にはそれも無力か)。
セリフがぜんぜん覚えられなくなって降板し、パートナーの彼女と共に郊外の海を臨める静かな家を借りて過ごすことに。
しかし愛し合う者同士とは言え、いや寧ろそういう関係であるからこそ、記憶の消失による軋轢は厳しい。

女優の病状は進み、苛立ち不安定になる。寄り添いサポートするパートナーの女性も苦悩し葛藤する。
有名女優であること、しかもLGBTの件も、事態を複雑にする。
郊外にいてもひっそりと暮らすことは難しいし、いつまでも秘密には出来ない。
そう、全ては明かされてしまうものだ(特に芸能記者に興味本位の記事を出される危険は大きい)。
であるから、パートナーは妙な噂や曲解又は誹謗中傷されない為自分から先に事実を公表しようとする。
だが、女優は素直に割り切れない、、、。

A Million Happy Nows002

やはりジョギングなどで運動により進行を遅らせようとしても、外出により道が分からなくなる危険の方が大きい。
条件の良い施設に入所し落ち着いた新たな時を過ごし、恋人が時折訪ねて来るパタンがベターで好ましいものか。
ずっと、悩み続ける日々が続くが、事実を周囲の信用のおける人たちに話すことで、しっかりしたサポートにも恵まれる。
ふたりの間で語れることを語り尽くす。

そして、遠からず何も分からなくなり(記憶から飛び去り)、失ったこと自体も忘れ去ってしまう。
虚しさの極みを、知らずに生きることとなる。
女優は意を決し、予め恋人に先の事を全て託す。

アリスのままで」をちょっと思い出した、、、。
この映画はハードであった。
グッと実存的恐怖にフォーカスされていたと思う。

A Million Happy Nows003

そうだ、こちらで書けることはほとんど書いてしまった。
ただ、有名人であり公表が絡むとアイデンティティの問題はよりめんどくさくなってくる。
一般人が何者でもなくなるより、当人が気を揉むのも分かる。が、行くところに行ってしまえば変わりない。

記憶とは一体何なのか、、、改めて考えさせられる。
われわれにとって本質的問題であることは間違いないところだ。
(記憶の為に苦しめられ、救われもする記憶である)。
レイニーは、面会に来たエヴァのことも忘れてしまっているのに、共に過ごした世界の美しい片々を絵に描いて大事に飾っているのだ。
トロフィーも飾られていた。それが何であるかは忘れていても。
良きものだけが未だに魂に刻まれているというなら幸せではないか、、、。
レイニーが最後、エヴァに「あなた、また来てくれる」と願う言葉は、その証では。


相手役のエヴァが繊細なうえにしっかりしていて、理想的なパートナーであった。
この人がいたことでとても支えられ、その後の生も安らかに送ることが出来る。
(実際のところ、これ程のパートナーに恵まれることは難しい)。

A Million Happy Nows004

しかし、邦題が「 レイニーのままで、、、」という「アリスのままで」に瓜二つというのもどうしたものか。
どうしても同じ病をテーマにしていることから来る似たシーンは出て来てしまう。
殊更に比べられるように仕向けることはこの映画にとって不利である。
この映画は、この映画でジェシカ・レシアが素敵で見応えはあった。







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