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GOMA28

Author:GOMA28
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オリーブの樹は呼んでいる

El olivo003

El olivo
2016年
スペイン

イシアル・ボジャイン監督
ポール・ラヴァーティ脚本
パスクアル・ガイーニュ音楽

アンナ・カスティーリョ、、、アルマ(養鶏場で働く20歳の女子)
ハビエル・グティエレス 、、、アーティチョーク(アルマの叔父)
ペップ・アンブロス、、、ラファ(アルマに好意を抱く青年、養鶏場のトラック運転手)
マヌエル・クカーラ、、、ラモン(アルマの祖父)


脚本家が『わたしは、ダニエル・ブレイク』の人であったこともあり、観てみた。
何とこの女性監督さんの旦那だそうだ。
つまり夫婦で作った映画か。
それからこの監督、「エル・スール」で15歳のエストレーリャを演じた女優さんでもあった。
(だから何なの、であるが興味は深まった)。

お転婆娘を中心にして動く~というより振り回されて展開するが、全体として静かな雰囲気の映画であった。
樹齢2000年のオリーブの木を巡る噺である。
木についての映画をつい先ごろ観たばかりでもあり、、、期待は膨らむ。

El olivo001

オリーブの樹をおじいちゃんと孫娘が大事に守って来たのだが、目先の金欲しさに家族(父)が重機で引っこ抜いて人に売ってしまう。
木(親木)を守り続けて生きていた時は貧しかったかも知れないが、木を売って事業を始めても上手くいかず、貧困に喘ぐことに。
貧困を呼ぶ問題は他にあった。
オリーブの木と共に生きて来たおじいちゃんは、その後痴呆状態に。
食事もまともにしなくなってしまう。
誰とも口をきかず、時折徘徊するようになる。
大概、孫娘が見つけ出す。
木のあった頃は、いつもおじいちゃんと孫はこの木を中心に語り合い遊んでいたものだ。
孫とおじいちゃんにとってはここがひとつの宇宙であり神聖なる空間であった。
幼い少女は、今にも掘り起こされそうな木に登り泣いて抗議したがなす術もなく、結局おじいちゃんが少女を抱いて降ろす。
樹齢2000年のオリーブというだけあり複雑怪奇なフィギュアであった。「怪物くん」と少女があだ名を付けるのも、もっともな形だ。
その枝振りは全て切り落とされ運ばれて行った。それから10年、、、

El olivo005

孫は気の強い(チャーミングだが影のある)20歳の娘に成長するが、おじいちゃんはかつての姿など見る影もなく衰え、口もきかず食事もまともにとらない。
外部の事にはほとんど何の反応も示さない状態にあった。
娘はそれがとても悲しい。
何とかしたい。あの木を取り戻せないか、、、。木が戻ればおじいちゃんも元気になるのでは、、、。
どうにかその木が載っているパンフレットは手に入れる。
現代っ子で弾けているがとても頼れる親友に相談すると、その木が今何処にあるか直ぐにウェブで探してくれた。

デュッセルドルフのエネルギー会社のエントランスホールに綺麗に品よく飾られており、その会社のロゴマークにもなっていた。
アルマは、特に何の策も買い戻す資金もないまま、闇雲にその会社目掛けてゆくことにする。
周囲の人々には、ドイツの持ち主が亡くなり教会が木を預かっているが、最初の育て主に返還することが望ましいと言っていると嘘をつき、取りに行くと告げる。
それならば、とばかりに、叔父のアーティチョークとアルマに好意を抱くラファが会社の大型トラックを無断で借りて3人でドイツへと出発する。
(親友はじっくり戦略を練り事に当たろうと、引き留めようとするが、かたく抱擁して出発して行く。スペイン気質か?手段や方法という概念がないのか?ソウルだけは感じる)。

El olivo004

途中で叔父の金を騙し取って事業を潰したという男の邸宅に立ち寄り、プール脇に立っていた自由の女神をトラックに積み込んで行く。
この女神がその後どのように使われるのか、ちょっと楽しみにして見ていたのだけれど、叔父が癇癪起こして自分で叩き割ってしまい、それまで。
わざわざデカいものを乗せてはるばる旅してきた意味もなく伏線にもならない。
ちょっとがっかりしする(笑。
そして会社に着くも、教会も牧師もおらず、ついて来た2人は唖然とする。
どうするんだとアルマに詰め寄っても彼女の頭には初めから何もない。直ぐに会社を追い出され会社の前の広場でずっと3人でなす術もなく過ごす。そうなのだ、肝心な時にいつもなす術もないのだ。

途中で頼りになる賢い親友が何やら策を授けてくれるかと思ったがこれと言ってなく、、、。
ただ、彼らのことをSNSで宣伝してくれたお陰で環境保護団体の目にとまりマスコミの注目も集めることになる。
しかし会社の広報担当者は交渉に応じることを拒否する。
会社に人々の注目が集まり、過剰な森林伐採やそれによる集落の移動をするなどのロゴのイメージとはかけ離れた事業内容がクローズアップされることに。
しかし、アルマお目当ても木については正当な取引によって会社が購入したものであり、何の問題もない。
(市長に賄賂を払ってこの取引を成立させたのは、アルマの父側である)。
SNSで集まった環境保護団体の抗議に晒され会社にとっては、とんでもない疫病神か。

El olivo002

抗議集団~圧力集団が一斉にロビーに雪崩れ込んだ隙にアルマも勢い込んで入り込み、かつてのように木に登った。
綺麗に今や剪定された木であるが。
その木のてっぺんでアルマが頑張っている時、叔父の携帯に連絡が入る。
叔父の表情が変わった。
叔父がアルマに伝えることばは、声は一切入らない、群衆の喧騒の中の静寂の瞬間。
涙を流し、アルマが泣き崩れる。
(この無声の演出は秀逸であった)。

El olivo006

娘はその木から若い枝をひとつ無意識に手折って来ていた。
かつておじいちゃんから教えられた植樹のやり方を実践し、砂利をどかして元の木のあった場所にそれを植える。


2000年スパンの再生が始まる。
木の世界とはそういうものなのだ。
(あのおちゃらけ主人公の「WOOD JOB!」にもそういう件がある)。










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