GIRLFRIENDを聴いて その2

YouTubeだと映像データが見られる(演奏する手元も確認出来る)ことで、情報量も多くて把握に役立つみたいなことを書いたが、CDを聴いてつくづく思ったのは、音だけ(勿論、しっかりしたミキシング~その前にオーヴァーダビング、そしてマスタリングされた結果のもの)がクリアかつ立体的に聴けることで楽曲そのものを落ち着いて精確に味わうのによいということ。情報量が多すぎるのも気が散ってしまうし、ライブの偶々とった感の音源などは、やはり厳しい(特に初めて聴くような場合は)。
YouTubeでは、カヴァー曲とオリジナル曲の演奏~録音状況が違い過ぎた。
(カヴァー曲の仕上がりが余りに良すぎた)。
大概、何かをしながら、しかもパソコンから聴いているのだが、オリジナル曲の質の高さが良く分かった。
メロディラインも構成もしっかりしている。
これが2018年であるから、彼女らは17歳くらいの時期の曲か(メンバーによっては16歳?)。

”360”など宇多田ヒカルを初めて聴いたとき以来の衝撃だ。サウンドがべらぼうにカッコよい。ギターリフに痺れる。日本的ではない(イギリスのインディーズから出てきそうな)インパクトがある。端からワールドワイド(古い言い方((笑)のグループなのだ。
リードヴォーカルは相変わらず艶やかな伸びがあっで気持ち良い。リードギター(時にツインリード)の疾走感がたまらない。
リズム陣はやはり言うことなし。ベーシストは歌も素敵。ただしベースラインのトラックがやや弱い。もっとベース音が聴きたい。
誰もがヴォーカルをとれるみたいで、その辺の今後の可能性も愉しみ。
他に”Hide & Seek”、”キセキラッシュ”、”光”、”15”、”一直線”、”ミライリスト”など特に強力なチューンだ。
今日は、環境音楽としてずっとファーストアルバムを部屋に流していた。
グルーヴ感が強くて落ち着いて掃除もできないが(笑。

CHOCOLATE(DVD付) CD+DVD
先日、詩のことを書いたが、よく聞こえていなかっただけであった(謝。
嘘のない率直で等身大の確かな力のある歌詞である。
この前の記事の詩に関する部分は訂正したい。
所謂、アイロニカルに突き放したプロコルハルムのような文学的造形の詩ではなく、直接的な体温を感じる誠実でしなやかなメッセージとなっており、とても好感を抱く(プロコルハルムのアイロニカルな乾いた詩の方に馴染んでは来たが)。
抒情詩的表現も決まっており言語感覚もかなりのもの。前回、わたしは何を聴いていたのか。
相当なコンポーザー集団ではないか。何と言うか、、、カヴァーを主体に聴き過ぎていた。

最初は若いのにテクニックとアレンジ力の凄いグループだなと、興味を持ったものだが、CDで聴けば聴くほど惹かれてゆく。
感覚的にとても同調出来るのだ。
暖かく瑞々しいエネルギーが充ちてくる。
少年の頃、ビートルズを孤独のうちに、とても自然に聴いていたことを思い出す、、、。
(そこにビートルズやバッハがなかったら、恐らく発狂していた)。
そう、何でこんなに若い女子の作る音楽に郷愁と焦慮の念を覚えるのか。
きっとわたしの幾重にも閉ざされ凍結した深層にまで響く音なのだ。
今一番わたしが関わらなければならぬ精神の層に、ゾンデとなって、、、
、、、仄かな熱を放ち届く音なのだ。
何故だか、、、届いてくれる音なのだ。

セカンドアルバム”HOUSE [CD+DVD]”
Dinosaur Jr.や PixiesそしてNirvanaに通底するサウンドに思う、、、。
時代の流れに惑わされない(商業主義から解かれた)オルタナティヴ・ロックで突き進んで貰いたい。
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